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【例あり】介護職の転職の面接でよく聞かれる15の質問と回答例

【例あり】介護職の転職の面接でよく聞かれる15の質問と回答例

現役施設長のリアルな声も!めざした就職先に採用されるためには、自分の適性を認めてもらう必要があります。そのために重要なのが面接です。面接での質問は何を知るために行われているのか、質問の意図を理解し、自分を正当に評価してもらえるように準備しましょう。回答例も紹介しています。 【執筆者:ささえるラボ編集部、専門家:後藤 晴紀、脇 健仁、伊藤 浩一】


目次

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回答例あり!介護職の転職の面接でよく聞かれる15の質問

執筆者

ささえるラボ編集部

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ささえるラボ編集部です。 福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします! 「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。

面接ではさまざまな質問に答える必要があります。
回答内容によっては採用担当者に好印象を与えることができるため、キャリアや資格に自信がなくても転職成功率をグッと上げることも可能です。
そこで今回は介護職の転職における面接で、よくある質問を面接の流れに沿って解説します。

面接の基本マナー

面接の質問対策に入る前に、面接の基本マナーを押さえておきましょう。

面接では、どれほど魅力的な経験があっても、面接時の印象が悪ければ採用してもらえません。
採用担当者の印象を良くするためには、基本的なマナーを頭に入れておき、実践するようにしましょう。

また、立ち振る舞いや動作だけでなく、服装や髪形などの見た目も印象を大きく変えます。
マナーとは相手に心地良いと感じてもらうためのものであるため、見た目を整えることはマナーのひとつと心得ておきましょう。

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質問の流れを押さえよう

介護職の転職では、面接の質問は次の流れで進むことが多いでしょう。
1.導入での自己紹介
2.志望動機
3.人柄・スキルの確認
4.仕事の向き合い方の確認

自己紹介は、あなたの人物像や職務経歴、つまり経験を確認するための質問だと考えてよいでしょう。
志望動機では、貢献できるスキルと転職先への理解度を見られます。
人柄・スキルや仕事の向き合い方の確認では、職場でうまくやっていける人物かどうかに関する質問が多いでしょう。
また、今までに経験したことやそのときの対応を聞かれ、適応能力を見られることもあります。

面接が進むにつれ、質問の内容もより具体的になっていきます。
この流れに沿って、よく聞かれる質問と回答例をみていきましょう。

導入での自己紹介に関する質問

面接で導入時に質問される内容として最初に挙げられるのが、自己紹介です。
しかし、自己紹介と言われても名前以外にどのようなことを答えたらいいのか、わからないという人も多いのではないでしょうか。
ここからの項目では、それぞれの質問に答えるときのポイントと回答例を紹介します。

質問1:自己紹介をお願いします

この質問では、名前とその職場で活かせる職務経歴を簡潔に答えましょう。
時間は1分程度を目安にします。

自分を知ってもらおうと、趣味や興味のあることなど仕事と関係のないことを長々と話してしまうと、あまり良い印象を与えません。
なぜなら、採用担当者が知りたいのは、あなたのプライベートな部分ではなく、今までどのように仕事に向き合ってきたのかといった情報だからです。
将来のビジョンを語ることは印象に残りやすいのですが、長くなりすぎないように注意しましょう。

【回答例】

山田幸子と申します。
家から徒歩で通える位置にあるドラッグストアに務めておりました。担当していたのは販売です。
前の勤務先で一般的な薬の研修やお客様へのアドバイス、薬剤師へとつなぐまでの対応などを身につけました。
また、仕事をしながら、5年ほど母の介護をしてきました。
こうした経験をするうちに、人の健康的な暮らしをサポートすること、介護を仕事にすることへの意欲が高まり、転職を決めました。

志望動機やキャリアに関する質問

志望動機やキャリアに関する質問では、その事業所や施設を選んだ明確な理由や、あなたが本当に活躍できる人材なのかどうかを見られます。
なかでも、次に紹介する質問は聞かれる頻度が高いので、事前に対策しておきましょう。

質問2:どうして前の職場を辞めた(転職しようと考えた)のですか

前の職場を辞めた、あるいは転職を考えた理由は介護業界にかかわらず、必ずといってよいほど問われるものです。
理由の背景に不満が転職のきっかけになるのは一般的なことなので、回答する際に、不満を隠す必要はありませんが、伝え方には工夫が必要です。

例えば「給料が低かった」「職場が遠かった」などの理由をそのまま伝えては、「どうして就職前に確認しなかったのだろう」と思われる可能性があります。
他にも「人間関係の難しさに疲れた」という理由に対しては、「本人にも人間関係をうまく築けない理由があるかもしれない」と思われるかもしれません。(回答例1参照)

一方、前職も介護職である転職者が、職場環境が原因で、思うような介護を行うことができず、常にジレンマを抱えていたといった不満や葛藤であれば、その理由はそのまま伝えても「努力が足りない人だ」とは受け取られないでしょう。

しかし、このケースであっても、不満のあった職場環境で自分なりにどのような行動をとり、今回の転職に至ったのか、のような理由や状況を付け加えておくとよいでしょう。(回答例2参照)

また、転職先も前職場と施設が似ており、「今まで抱えてきた介護体制に関する不満や葛藤」が発生する可能性がある場合は、転職先のどのような業務形態や組織に惹かれたのかといったところに注目した転職理由を考えておく必要があります。(回答例3参照)

さらに、異業種から未経験の介護職へ転職を希望した場合は、前職で培ったスキルやそのなかで介護職を選んだ理由を論理的に伝えることが大切です。
日常業務のなかで気付いたことを突き詰めて考えると、高齢者の健康を担う役割を果たせるのではないか、との思いに至り、介護職への転職を決めた、という理由は納得感のある回答だといえるでしょう。(回答例4参照)

【回答例1】

以前務めていた施設は自宅から通勤に2時間かかりました。
就職時から距離や通勤時間は承知をしていたのですが、務めるうちに、介護職としてさらにスキルアップしたいという希望が大きくなりました。
通勤時間を学びや経験の時間に活用し、資格をとるための研修会にも参加をしたいと考えるようになり、通勤時間を短縮でき、さらに研修会参加を支援していただけるこの施設への転職を希望いたしております。

【回答例2】

以前勤めていたところは治療を目的とした施設ではありませんでした。
利用者の方が体調不良を訴えた場合は病院を受診する必要がありました。
そのために、まず家族と日程調整を行わなければならず、対処に時間がかかってしまいました。

そうした手間は、つらさを訴える利用者の方に我慢してもらうことにもつながり、介護を提供する者として葛藤がありました。
そこで、病院とのネットワークの強化や日常的な情報共有など、スムーズに介護から治療につなげられる方法はないかと施設内での話を提案したのですが、うまく実現することはできませんでした。
しかし、こうした経験は、さらなる自分のスキルアップへの意欲を高めることになりました。
介護老人保健施設であれば医療体制も整っているため、迅速な対処が可能だと考えております。
そうした環境で、自らのスキルと経験を高めていきたいと思い、転職を決意しました。

【回答例3】

以前は一度に対応する利用者の方の数が、50人を超えるような施設で働いていました。
そこでは、おむつ交換や入浴介助のような日常業務に追われる日々でした。
また、時間にゆとりもないため、機械的に業務を回す必要があり、利用者の一人ひとりと深く向き合うことができませんでした。

そのようなときに知ったのが、こちらの施設のような少人数制のユニット型施設の存在です。
こうした施設であれば、利用者の方一人ひとりの離床や状況、あるいは人生にも深く関わっていくことによって、丁寧な介護が提供できると考え転職を決めました。

【回答例4】

以前勤めていたところは地域に密着した小さなレストランです。そこで調理を担当しておりました。
地域で生産された食材で、なかでも無農薬や自然農法で育てられた季節の野菜を使った料理は評判で、さまざまな年齢層の方に利用いただいていました。
高齢のお客様から、牛蒡を柔らかく調理することができず、家では食べる機会が持てなかったけれど、このレストランで出してもらえる牛蒡の柔らか煮はおいしく食べることができる。
と喜んでもらえたり、逆に、この料理は飲み込みにくいなどのご注意を受けたりすることがありました。

この経験から、同じ食材でも調理法によって食べやすくなり年齢に適した食事を提供することができることに気付きました。
また、食べることは健康維持の基本的な要因であることも改めて意識するようになりました。
こうした経験と意識の変化が、もっと高齢者の方の要望を理解し、対応できる環境で働きたいという希望につながりました。
介護職は未経験ですが、未経験者でも転職できる可能性があることも知り、御施設への転職を決意しました。

質問3:この仕事(職種)を選んだ理由は何ですか?

この質問では、前職やこれまでの人生経験と志望する仕事や職種を関連付けて回答するとよいでしょう。

とくに、介護の仕事が未経験の場合には、介護職に興味を持った理由や介護の仕事で活かせる経験などを具体的に伝えると、良い印象を与えることができます。
「経験はないけどがんばります」という意気込みだけでは、説得力は全くありません。
どういう点でどのように自分の力を発揮できると考えているのかを、採用担当者がイメージできるように伝えることが重要なポイントとなるでしょう。

【回答例】

前職では企業や施設、学校、あるいは個人の方が実施されるイベント企画を担当していました。
イベント企画といっても、ただ日程や内容、場所を予算内に収まるように組み立てればよいというのではなく、依頼される方が何を目的に行われるイベントで、どういう結果を求めておられるのかといった実施する意義や目的など、言葉には出ていない思い、要望を把握することが顧客満足度を高めることを経験しました。

人に心から満足して、充実した時間を過ごしてもらいたい気持ちが高まり、介護職を希望しました。
経験はありませんが、どのような状況で、何を求められ、どのような対応が適切であるのかを把握し実行すること。
また、それは他のスタッフとの協力のもとに丁寧に進めて行くことが重要であることは身に付いております。
こうした経験とスキルは介護職としても十分に活かせると考え、この仕事を選びました。

質問4:どうしてこの施設を受けようと思ったのですか

以前の職場を辞めた、あるいは転職した理由を聞かれたうえで、この施設を選んだ理由を聞かれることもあります。
そのような場合は自宅からの距離や勤務時間帯、給料など、条件が希望に合っていたことを伝えるようにしましょう。
数ある同じような施設のなかでどうして面接を受けている施設を選んだのか、ということが伝わりやすくなります。

労働条件の話をすることを躊躇する人もいるかもしれません。
しかし、労働条件が希望と合致していると伝えることは、働くうえで不満が生じる可能性が低いということをアピールする効果があります。
採用担当者から「この人はミスマッチも少なくて長く働いてくれそうだ」というような評価をもらうことができ、採用率が高まる可能性もあると考えられるでしょう。

【回答例1】

以前より興味があったユニットケアができることに加えて、自宅から近く通勤しやすい施設であったことが選択理由となりました。

【回答例2】

勤務時間帯が希望と一致することに加えて、以前より興味があった看取りにも力を入れている施設であると知ったため、希望いたしました。

質問5:他にどんなところを受けていますか

転職活動では、複数の会社を受けているということは珍しいことではありません。
いくつか面接を受けているところがあるのなら、隠すよりは正直に伝えた方がよいでしょう。

そのうえで、第一志望であることを伝えることで、採用担当者にもポジティブに捉えてもらえます。
第一志望である理由を具体的に回答できると、より印象に残りやすいでしょう。

【回答例】

現在、小学校に通う子どもがおります。
学校の行事や子どもの体調不良のときなど、育児にかかわる時間をとらなければならない状況です。
そのため、勤務時間に融通が利く労働環境である施設を複数志望しております。

しかし、将来的にはケアマネージャーの資格をとり、利用者の方が望まれる介護の提供や本人らしい暮らし方の提案など、知識と経験を重ね、また細かなケアのできる介護者を目指しております。
そうした学びへの支援体制も充実している御施設への就職を第一に志望しております。

質問6:ブランクの期間は何をしていたのですか?

ブランクを経ての転職の場合、必ずブランク期間の様子を聞かれます。
この質問では、即戦力として活動できるのかどうかが見られています。

単に事実を述べるだけではなく、伝えたい内容を組み立て、ブランクの理由をきちんと説明できれば、問題はないでしょう。
回答する場合は、今後はどのように仕事に取り組んでいきたいのか、といった内容まで答えられると、「ここで頑張りたい」という思いが伝わりやすくなります。

【回答例】

前職は製造業の営業職であり、介護職と別の業種に就いておりました。
退職当初は、漠然と人をサポートし、積極的に人と関わる仕事がしたいと考えておりましたが、具体的に介護職が自分にやっていけるのか、不安もありました。
そのため、ドラッグストアでアルバイトをしながら、独学で介護について知識を増やそうと、本を読むことや、介護職員初任者研修の受講など、経験がない者でもできる範囲で学ぶ時間と考え、活動しておりました。

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人柄・スキルに関する質問

人柄やスキルに関する質問では、他の職員や利用者とうまくやっていける人間かどうかを判断されます。

介護職では、利用者や同じ職場の人だけでなく、さまざまな専門職や地域の人と関わることも多いでしょう。
そのため、良好な人間関係を築ける人物であるかどうかは、重要視される可能性が高いといえます。
自分を客観的に捉え、あなたの人柄やスキルが介護職でどのように生かせるのか、相手がイメージしやすいように伝えるようにしましょう。

質問7:長所や短所は?

長所や短所に関する質問があった場合には、単に答えるだけでなく仕事につながるような回答をしましょう。
ただし、印象を良くしようと長所だけをアピールするのはおすすめできません。
なぜなら、だれしも長所と短所を持っているのが当たり前なので、長所だけを答えるというのは自己分析ができていないと自らいっているようなものだからです。

そうはいっても、短所をマイナスイメージが付かないように伝えるのはなかなか難しいものです。
短所を伝えるときには、どう改善しようとしているのかも伝えるようにするとよいでしょう。

【回答例:長所】

聞き上手だとよく言われます。
会話は自分の意見と相手の意見が同じくらい出せると充実すると考えています。

ですが自分の話をつい多くしがちだとも意識しているので、まずは相手の話を十分に聞くことを大切にしています。
そうすることで、いままで気がつかなかったことが理解できたり、新しい発見につながったり、チームワークで仕事をする重要性も実感できることが多くあります。
聞き上手であることで自分の欠点を補ったり、成長できたりしていると感じています。

【回答例:短所】

お節介な人だと評価されることがよくあります。
自分では手伝いたいという気持ちが前にでて、こうしたほうが良い結果になる、と相手に頼まれるまえに動いてしまいます。
その結果、相手の自尊心を傷つけることもありました。

そうした経験から、まず、自分が思い込みで行動をするのではなく、相手の困りごとや、やりたいけれどできていない、といった愚痴も聞き、何か手伝えることがあるのかどうかを尋ね、こうしてみてはどうだろう、と軽く提案をするように、段階を踏むことを心がけています。

質問8:趣味は? 仕事以外で興味があることは?

趣味や仕事以外の興味についての質問では、あなたの人柄や上手にストレスを発散できる人かどうかを見られることが多いでしょう。
また、趣味が仕事に影響を及ぼすものではないかを確認している場合もあります。
どんな趣味であっても、仕事をおろそかにするものではないことを伝えることが大切です。

介護職の場合、趣味や興味が利用者との関係性を築くときに役に立つことがあります。
またレクリエーションなど仕事に活きることもあります。
趣味や興味が、間接的に仕事に活かせるということをアピールすると、印象に残りやすいでしょう。

【回答例】

趣味は散歩です。毎朝、早めに起きて30分程度歩いています。
早朝の気温は季節を実感できるので、朝の散歩はとても気に入っています。
散歩でいつも出会う人と自然と挨拶をするようになったり、しばらく出会わないと気になり、次に出会った時にちょっとした会話を交わすきっかけになったりと、散歩でコミュニティが広がっている気がしています。

質問9:今まで仕事のなかでつらかったことを教えてください

つらい出来事は、その人の考え方を大きく変えるきっかけになります。
そのため、この質問はつらかった出来事から何かを学び、改善していける力があるかどうかを確認する質問でもあります。
仕事でつらかったことを聞かれた場合、ただつらかった出来事を伝えて終わりにするのではなく、「そこから何を学べたか」も併せて伝えるようにしましょう。

【回答例1】

受け持ちの利用者の方となかなか打ち解けられなかったことです。
利用者の方と関係を作ることは得意でしたが、その方とはなかなか打ち解けて話のできる関係が築けませんでした。
積極的に関わり合いを持つように心がけても、利用者の方からはそっけない言葉が返ってくるばかりで、会話が弾む関係になれない時間が続きました。心も折れそうになりました。

そんな時、その方のご家族から「あなたのことをとても良い職員さんだと言っていました」と言われ、ハッとしました。
目に見える態度や言葉だけで人との関係性やその人を分かったつもりになってはいけない、と気づきました。
この経験から、改めて、信頼関係を作るためには積極的に関わることとともに、受ける印象や見えることだけで判断するのではなく、冷静に受け止めて、関わることを継続することが重要だと考えるようになりました。
今では私の介護の仕事スタイルにもなっています。

【回答例2】

利用されていた方が亡くなられた時です。
元々看取りの予定はあったのですが、前日まで普通に話もできておられたので、亡くなられることを予測させるような状態ではありませんでした。
しかし実際に亡くなったあと、その方に対して何もできていなかったと感じ、大変悔やみました。
この出来事をきっかけに看取りについて改めて勉強し直し、丁寧で的確な介護を提供できることを目指すようになりました。

【回答例3】

以前の職業はレストランでの調理でしたので、お客様に評価をいただけるメニューが作れないときは、つらいと感じましたし、悩みました。
そういう時は、お客様が残された料理の内容を確認したり、接客担当者からお客様の反応を聞いたりして、なぜ評価が得られないのかを分析しました。
そして1人で考えているだけでなく、他のスタッフとも情報共有をして、相談をするようにしました。
経験のない介護の現場においても、現状を教えてもらいながら、自分なりの工夫や知識を提供し、高齢者の方の健康維持と食事の楽しさを感じてもらえるように貢献したいと思っています。

質問10:今までの仕事のなかで嬉しかったことを教えてください

仕事で嬉しかったことを問う質問からは「あなたが介護という仕事を好きでやっているかどうか」を確かめることができます。
嬉しい経験は、その仕事に対してのモチベーションになり、やりがいにもつながります。
そしてその経験が、さらなるスキルアップをして、多くの人を支えたいとの強いプロ意識へと変わると考えられます。

つまり、嬉しいと実感した経験を、嬉しいと感じた熱量も含め伝えられれば、「こんなに介護の仕事が好きで、熱心に取り組むことに喜びを感じているのであれば、安心して仕事を任せられる」という印象を与えられるでしょう。

嬉しさの程度を伝えるコツは、嬉しいと感じた理由まで細かく説明することです。
話に入り込みやすくなり、嬉しさの程度が伝わりやすくなります。

【回答例1】

自らが主体となり行った敬老会で、利用者の方たちはもちろん、その家族やスタッフからも高い評価を頂いた時です。
それまでイベントで外部の方を招くようなことはしていなかったのですが、知り合いに協力してもらいボランティアを集めました。
それまでの取り組みとは大きく異なるため、他のスタッフから不安の声もありましたが、結果的に内部スタッフだけでは実現が難しかった質の高いイベントを提供することができ、高い評価をもらうことができました。
大変嬉しかったことを覚えています。

【回答例2】

気難しく、他のスタッフが関わることを躊躇してしまう利用者の方から「あなたのことは信頼しているから」と言われた時です。
入所された当初は、私が担当として他の人より関わることが多い程度でした。
他のスタッフと同様にきついことを何度も言われましたが、それでも積極的に関わっていると、次第に笑顔を見せてもらえたり、色々とお願い事をされたりするようにもなりました。

そんななか、施設の都合でその方に無理なお願いをしなければいけないことがありましたが「あなたのことは信頼しているから」と快く引き受けてもらえました。
その時は、今までの努力が報われたような気がしたことを今でも鮮明に覚えています。

質問11:当社(当施設)で活かせるスキルは何ですか?

この質問では、あなたが即戦力として活躍できるかどうかを見られています。
回答するときには現実的なスキルをあげ、具体的な内容を伝えることが大切です。

ただし、内容は自慢話にならないように注意しましょう。
また、数多くの例を挙げると、話の内容が散漫になりやすいので、いくつか活かせるスキルがある場合には、厳選した方があなたの強みが引き立ちます。

【回答例】

ファッションブランドのアンテナショップで富裕層のお客様への接客をしていました。
お客様方は商品知識も十分にお持ちの方々ですので、プラスアルファの一言が求められました。
ご本人の好みはもちろんですが、その商品を身につけることのイメージ、周りの反応などさまざまな要素をお聞きしたうえで、提案してきました。
こうした踏み込んだヒアリング力と潜在的に求められているものを的確に理解する分析力、コミュニケーション力は、介護の分野で重要であり、活かせるスキルであると考えております。

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仕事との向き合い方

仕事との向き合い方に関する質問では、介護の仕事に対する理解度や適性、職場でうまくやっていけるのかを見られていると考えられます。
現状で介護職に対する専門的な知識はなくても、働くことに対する姿勢や考え方、人とのかかわり方、チームワークの意義など、きちんと論理的に伝えられることで、あなたのプロ意識や社会人としての成熟度が理解してもらえるでしょう。

質問12:介護の仕事で大切にしていることは何ですか?

この質問は、仕事に対してどのように向き合っているかを確認する質問です。
向き合い方によって、あなたが仕事に対して真面目に取り組む人かどうかを判断する目的もあります。
最初に介護の仕事をするうえで大切にしていることを一言で伝え、その後にそう考えるきっかけとなった実体験を付け加えると、より説得力のある内容になるでしょう。

【回答例1】

常に自分が相手の立場であればどうしてほしいか、ということを考えて行動しています。
感じ方や価値観、喜び、不快を感じる点は人によって大きく変わるものの、相手の立場に立って行動すると、自然と相手に喜んでもらえる対応ができることがよくありました。
残存機能の維持向上のために必要であれば要求を断ることもありますが、それでも相手の立場に立ったうえで理由を説明すると納得してもらえることも多くあります。
このような理由から、相手の立場になったときどうしてほしいかを常に考え、介護の仕事にあたってきました。

【回答例2】

どんなに忙しくても、利用者の方の話をしっかり聞くようにしています。
今までたくさんの利用者の方と関わってきましたが、そのなかで、施設生活で寂しい思いをしている方が多くおられることを知りました。
しかし時間をかけて話を聞いていると次第に笑顔が増える方が多いのです。
こうした経験から、忙しくてもしっかり話を聞くことの大切さを身にしみて実感しています。

質問13:気難しい同僚とはどのように付き合いますか?

この質問には、人間関係のトラブルが生じたときの対応力を確認する目的があります。
しかし答え方によっては人間関係だけではなく、他の課題に対する問題解決力をアピールすることも可能です。
ポイントは「誰かに問題を相談する」という部分。
1人で仕事上の問題を抱え込むことによって、離職していく人は少なくありません。

一方、誰かにしっかりと相談できる人は、悩みを1人で抱え込む心配が少なく、他人の力を借りることができるため問題の早期解決もできます。
そのため「気難しい同僚とはどのように付き合いますか」という質問に対しては「誰かに相談する」という一言を加えて回答するとよいでしょう。

【回答例1】

まずは上司に相談します。そのうえで、必要があれば上司立会いのもと話し合いをお願いしたいと考えています。

【回答例2】

同僚と気が合わないことで利用者の方に提供する介護に影響が出るようであれば、別の同僚に相談し、対応方法についてアドバイスをもらいます。
それでも解決できないようであれば上司に相談します。

質問14:利用者から無茶なお願いをされた時にどのように対応しますか

この質問では、介護を提供するうえで発生するトラブルに対してどのように問題を解決するのか、その力を試されています。

介護の仕事をしていると、他の利用者の方にまで影響があるような要望をされ、判断に迷うことも少なくありません。
問題解決のプロセスをしっかり考えていなければその場しのぎの対応となってしまい、その都度変わる対応に利用者本人や他の利用者の方、他のスタッフも困ることがあります。
あなた自身も対応に苦慮して精神的に参ってしまう可能性もあるでしょう。

それらを防ぐためには、1人で抱え込んで判断するのではなく、誰かに相談するということが大切です。
質問に対する回答でも、同僚や上司に相談したうえで対応方法を決定し、事後に情報として活かすことまでも考えていることをアピールするといいでしょう。

【回答例1】

まずはその場ですぐに返答をせず、上司に相談したうえで要望に対応するかどうか判断します。

【回答例2】

本当に無理なら断りますが、少し工夫するとできるような内容であれば対応します。
その後スタッフ全員で情報共有し、今後どのような対応を行うべきか話し合う機会を作ります。

面接の締めくくりでよく聞かれる逆質問

面接の締めくくりでは、「何か質問はありますか」と逆質問されることがあります。
この逆質問の回答にどう答えたらよいのか、回答例を見ながら考えておきましょう。

質問15:何か質問はありますか?

「何か質問はありますか」と聞かれたとき、これまでの面接のなかで、とくに疑問点がなければ、「ありません」と答える人も多いでしょう。
給与面や休みといった条件面など、転職をする際に気になる部分を確認するだけでなく、逆質問をすることで自分をアピールする絶好の機会にもつながります。

例えば、資格取得を考えているのであれば、それに対する支援があるのかといった内容を質問すると、仕事に対する意欲と将来設計の有無を伝えることができます。
逆質問では、仕事への意欲がアピールできるような内容を質問するとよいでしょう。

【回答例1】

介護職は経験がありませんが、なるべく早く業務内容や対応の仕方、介護の専門的な知識を身につけたいと考えています。
就業後はどのような流れで実際の介護に携わるのでしょうか。
また、定期的に質問をする機会や勉強会などの機会を設けて頂くことはできるのでしょうか。

【回答例2】

御施設に入社するうえで、長中期の目標として、例えば資格取得など準備をしておいたほうがよいことはありますか。

【逆質問の例文あり】介護職の転職で「質問はありますか」と聞かれたら? | ささえるラボ

https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/24

面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれたら、アピールのチャンス。逆質問の内容によっては、熱意を伝えながら事業所の状況を知ることもできます。効果的な逆質問の例とポイントを紹介します(コラム:大庭)

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上記にない質問が出た時の対応

面接ではさまざまな質問をされます。
そのため、事前にどれほど準備していたとしても、思わぬ質問をされることも考えられます。
上記にない質問がでたときには、次のように対応しましょう。

ネガティブな話をポジティブな話に変換する

ネガティブな話よりポジティブな話の方が、聞いていて心地良いと感じる人が多いでしょう。
面接の時も同じで、質問に対する回答はポジティブな内容の方が採用担当者に対して好印象を与えやすくなります。

しかし質問のなかには前の職場を辞めた理由のように、ついネガティブな形で答えてしまいそうになる質問もあります。
そのような時はできるだけ
「辛い経験もあったけれど、その分成長できた」
「不満や葛藤があったけれど、そこから〇〇に気付くことができた」
というように、前向きな形に変換して答えるようにしましょう。

なぜそう感じたかの理由をつける

面接では「ある物事に対してどのように感じたか」という質問も多くあります。
その時に感じた理由も説明すると、採用担当者に対して物事を論理的に説明できる力をアピールできます。

また介護の仕事に従事している人のなかには、感情をセルフケアできずストレスを抱えて辞めていく人もいます。
客観的に自らの感情を分析できる力をアピールできれば、採用担当者も安心してあなたを採用できるでしょう。

他人に相談できることをアピールする

介護の仕事は他のスタッフとうまく連携を取り合いながら進めていくものです。
うまく連携が取れないと、事故やスタッフ間の関係悪化にもつながりかねません。

上手に連携を取り合うためには日頃から他人に相談することが大切です。
相談することは日常的なコミュニケーションになるうえ、あなたがどのような点で困ることが多いのか、どういう点に問題意識をもっているのかを他のスタッフに伝えることにもなります。
周りのスタッフにとっては、あなたが提示した問題点や困っている点を知ることで、発見にもつながります。
またこうしたお互いが信頼して相談をする関係を築くことで、より深い協力体制を作りやすくもなるでしょう。

面接時の質問のなかには、過去の実績や出来事などを尋ねる質問もあります。
そのなかで、誰かに相談したというエピソードがあれば、積極的に伝えるようにしましょう。
採用担当者から「この人はトラブルがあっても1人で悶々と悩むのではなく、しっかり相談でき、協力体制を作っていける人だ」という良い評価をもらえる可能性が高まります。

まとめ

今回挙げた15の質問は、いずれも介護職の転職時の面接でよくある質問です。
回答のポイントを押さえて自分のいままでの事例などを整理しておきましょう。
重要なのは「ネガティブな話をポジティブな話に変換する」「なぜそう感じたかの理由をつける」「他人に相談できることをアピールする」の3つを心がけることです。

介護職は経験がなくても、いままで積んできたさまざまな経験は、あなたの発想力や対応力、コミュニケーション力を育ててきた要素です。
面接に臨む前に、こうした経験を分析しなおして、自分が成長してきたことを客観的に言葉にしてみましょう。
そして冷静に、自分の言葉で採用担当者に正しく伝えることを意識して臨みましょう。

ニューノーマルな時代となり、面接も初期の段階ではオンラインを活用したケースも考えられます。
直接対面で話をするとき以上に、ハキハキとした対応と表情の明るさを意識して臨むと、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。

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コラム:実際の面接ではどんなところを見られている?事業所側のリアルな声とは

脇 健仁

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/22

ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役 株式会社ゆりかご 代表取締役 茨城県訪問介護協議会 副会長 茨城県難病連絡協議会 委員 水戸在宅ケアネットワーク 世話人 介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員

普段の面接で必ず聞く志望動機。その意図とは?

毎回、必ず質問することは、弊社の選定理由です。

働く上で何を重視しているか?が知りたい

その質問の意図は2つあります。

1つ目は、自分たちの会社をどのように知っていただいたのか、情報発信はどのようにリーチしているのかについて、自分たちで把握したいからです。

次に、数ある事業所の中で、入職希望者が選んだ理由を知りたいからです。
業種、働き方、給与など色々あると思いますが、働くということについてその入職希望者はどのようなことを重要視しているのかを確認することは、お互いにとってメリットが高いと考えます。

変わった質問をして、求職者の思考プロセスを見ることも

また、ちょっと難しい問題(例えば、「”1=0.999…”は正しいか?」など)を出してみて、問題の正答ではなく、どのように対応しているかを見ることもあります。

その理由は、介護業務は、教科書的な正解がないケースがあり、そのときにどのようにふるまうのかを見ることで、その方の対応力を観察させていただきます。

面接で見られているポイントは?

相手に悪い印象を与えない身なりかどうか?は必ず見られている

まずは、身なり、髪型などの身だしなみはチェックします。

金髪や髭など自己表現をしないでほしいというわけではありません。
しかし、面接はお互い初対面であり、相手のことがわからないという状況であるにもかかわらず、相手の印象は気にしないというスタイルは、対人援助職としては信頼関係を構築しづらい特性ではないかと感じざるを得ません。

面接の場面では、相手に悪い印象をなるべく与えない努力をすることで、相手に誠意を伝えることが第一歩です。
そして、相互理解が成立した上で、自己表現をしていくことは良いと考えます。

金髪、ピアス、タトゥーの介護職はNG?ネイルもNG?その理由とは | ささえるラボ

https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/520

ピアスOKの事業所もあります。身だしなみの判断は「誰が基準か?」NGと言われる理由について掘り下げていきます【回答者:伊藤 浩一】

履歴書の文字や、細かなしぐさも見られている!

履歴書の文字や言葉遣い、表情、視線の動き、手指や脚の動き等は、すごく見ます。やはり雰囲気、落ち着きのある態度かどうか、マナーなどもいつもと違う動きというのは、わかってしまいます。

資格や経歴より、一緒に働きたいかどうかを重視する

また、私の場合は法人代表でもありますので、直接法人理念について徹底的に語ります。
その上で自分のワークスタイルに合うかどうかを確認します。

所持資格や経歴はあまり重視しません。同じくらいの熱量で仕事をしたいと思っていて、一緒に働きたいなと思える人であれば、採用しています。そう思えない方は、人材不足の状況でも採用しません。

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コラム:働き始めてから「イメージと違った…」にならないための面接の受け方とは?

伊藤 浩一

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/14

茨城県介護福祉士会副会長 特別養護老人ホームもくせい施設長 いばらき中央福祉専門学校学校長代行 NPO法人 ちいきの学校 理事 介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント 介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員

最近は採用に関して「ミスマッチ」という言葉をよく聞きます。
これは、新規採用者が働き始めてみたら「この職場はイメージと違った」と感じすぐ離職してしまう。または、事業者が新規採用者に対し、いざ働きはじめてみたら求めていた人材と違ったと感じることを言います。

採用側も採用された側もこの状況を避けたいですよね。
ではどうすればミスマッチを防ぐことができるでしょうか?

今回は面接に焦点を当て、防止策を2点お伝えします。

ミスマッチ回避には、事業所側の「面接システム」構築を!

なんとなく採用してみようかな…と言う安易な判断はNG

まず第一は、採用側の面接システムの構築です。

ミスマッチは「なんとなく」ここでいいかな・・とか、「なんとなく」採用してみようかな・・という安易な決断が招きます。
つまり安易に決断するのでなくしっかり考え抜かれた面接システムが必要なんです。

<面接システム例>

①組織理念をもとに求める採用者像を明確にし、質問項目を作成する(なんとなく受け答えしない)
②複数者で面接する(私は採用するセクションの責任者と採用担当者2名で対応しています)
③疑問に思う点などあれば、2次面接などを通してコミュニケーションを深める
④採用条件や研修、キャリアップ支援体制、福利厚生などの労働条件を明確に伝える
⑤試用期間を設ける(お互いのため)

なんとなく面接されてる感じがしたら、要注意!

逆にいえば、面接を受ける側として上記のようなシステムが面接で見えてこない「なんとなく面接されてるな」と感じた時は、この事業所大丈夫かな?と疑問に思った方が良いかもしれません。

「なぜ介護の仕事をしようと思ったのか?」に答えられるか

この動機の確認は非常に深いです。
なぜなら、「介護」とはなにか?を自分の中で言語化できていないと話せないからです。

「なぜ介護の仕事をしようと思ったか」に対するよくある回答

例えば、よくある回答としては

①お金のため
②自分の祖父母によくしてもらったから
③自分の祖父母が介護される姿をみてきたから
④高齢者社会に貢献したい
などがあげられます。

それに対する、面接官の印象は?

①は、それはそうだけど・・介護をお金としか捉えてないのかな?と感じちゃいますね。
②③に関しては、実体験を(話せる範囲で構いませんが)具体的にお話しいただけると好感が得られると思います。
④に関しては社会貢献まで意識がいっていると感じられるので好感度は高いでしょう。しかし、これもうわべだけにならないように②③の実体験があればお伝えいただけると、なお良いと思います。

面接の質問を通じてミスマッチを防いでいる

ということでお分かりでしょうか?

この質問の意図は「介護って思ってた仕事と違うな」「自分が目指している介護とこの職場は違うな」というミスマッチングを防ぐことです。
面接官はこの質問を通じて自事業所の理念(目指す介護)を行動に移してくれる人物かどうかをみているのです。
金儲けのために介護をしてますという理念の事業所はないですよね。

【例文あり】介護職の志望動機の書き方 採用担当者を納得させるポイントとは | ささえるラボ

https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/39

志望動機では、応募先の事業所で働きたい理由とともに、自分がその事業所で活躍できることを伝える必要があります。志望動機を書く際におさえたいポイント、ケース別の例文、注意点を紹介します。【コラム:伊藤 浩一】

面接は「自分が働く先を選ぶ」という意識でのぞむとGOOD

今回は「ミスマッチ防止」をテーマに面接を考えてみました。

提案です。面接は、採用されるかどうか?を気にするより、自分が働く先を選ぶために面接を活用するぐらいの気持ちで臨んでも良いのではないでしょうか?

リッツカールトンという世界の五つ星ホテルがあります。
このホテルの面接では、不採用であっても将来のお客様になるかもしれないという意識で丁寧対応するそうです。面接にも企業の姿勢が行き届いているんですね。

今回お伝えしたポイントを参考に「自分が働き先を選ぶ面接」の意識で臨んでください。その姿勢が面接官の心を動かすとともにミスマッチを防ぐでしょう。

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介護職の面接に関連したお悩み

コミュニケーションが苦手…面接の必勝法は?聞かれやすい質問は?

私はコミュニケーションに自信がなく、面接が苦手です。父の介護を通して介護の仕事に転職したいのですが、面接の必勝法はありますか?
また、全く別業界から介護の仕事に就く場合に、面接で聞かれやすいことはありますか?

専門家・後藤さんからの回答

後藤 晴紀

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/9

・けあぷろかれっじ 代表 ・NPO法人JINZEM 監事 介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士

ご質問ありがとうございます!
お父様の介護経験を通じて、介護福祉業界に転職したいんですね!
そして面接が苦手で、コミュニケーションに自信がないのですね。
私は特別養護老人ホームで面接や採用も行っています。お力になれるように、回答させていただきます。

きれいにまとまらなくても、自分の言葉で伝えれば大丈夫!

まず、大切なのは面接官に
『なぜこの職業に就こうと思ったのか?』『なぜこの事業所を選んだのか』という事を具体的に伝えることです。

この職業に就こうと考えたきっかけや想いは既に持っていると思うので、自分の言葉で伝えられるように紙に書き出してまとめておくようにしましょう。
きれいにまとめようとする必要はありません。お父様の介護で感じたこと、経験したこと、そして転職を思い立った時の感情をそのまま紙に書き出し、まとめてみてください。

面接中は緊張して頭が真っ白になる方も少なくありませんが、ご自身の経験や想いには感情が伴っています。頭が真っ白になっても、その感情まで忘れてしまう事は少ないと思いますので、自分の言葉で伝えることを意識してみてください。

施設形態ごとに、具体的な仕事内容をイメージしよう

次に転職する事業所を選んだ理由についてですが、介護福祉業界には様々な形態のサービスが存在します。
入居系や通所系、訪問系など、提供するサービスや種類も多岐にわたります。ご自身で介護福祉業界でどのようなお仕事をしてみたいのか、調べたうえで一度考えてみてくださいね。

例えば、特別養護老人ホームでは、看護師や管理栄養士、ケアマネージャーや生活相談員等、多くの専門職と共に、看取りまで含めた365日24時間体制でご利用者やご家族をサポートします。
このように具体的に、入職後どのような仕事をすることになるのかがイメージできているといいですね。

【施設の選び方】施設形態毎のメリットとデメリットを比較しよう | ささえるラボ

https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/19

(2022年2月更新)転職のために介護の求人を見ていると、給料や勤務時間の他に施設形態も異なっていることに気づくと思います。本記事では施設形態別の特徴と、働く上でのメリットとデメリットを解説します。

施設の理念に共感できるか?も大切です

施設の形態を決めたのであれば、次はどの事業所を選ぶかです。

「WAM NET」というサイトで、その事業所の評価(第三者評価)を見ることもできます。
サービスの取り組み事例なども紹介されていますので、近くの事業所の情報などを集めてみましょう。

「WAM NET」は高齢者福祉サービス制度に関連するサービスの解説や地域の窓口に関する情報を提供しています。
その事業所の取り組みや第三者の評価、施設の理念などを参考に事業所を決めると、そのプロセスも面接の際に話せるネタになります。
また、事業所決める時には、必ず事業所の理念は確認しましょう!理念に共感できるかどうかも、事業所を選ぶ際の指標にもなりますからね。

高齢者福祉- WAM NET

「社会福祉法人」と「株式会社」実際に働く上での違いは?意識したほうが良い3つのポイントを解説! | ささえるラボ

https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/672

違いは、法人の「性質」・法人の「目的」・法人の「安定性」。でも「法人格」よりも大切にしたいことがあります。【回答者:大庭 欣二】

よく聞かれる質問と、入職前にやっておくとよい事

上記で説明してきた『何故この業界への転職を決めたのか』『何故この事業所を選んでくれたのか』は、よく聞かれる質問です。

転職の際は、介護福祉のことを知るという意味でも、介護職員初任者研修という資格を受講しておくことをお勧めします。
入職に当たり、真剣に転職を考えていることもアピールできますし、この業界や具体的な仕事のことに触れる良い学びとなります。ご自身がどのような介護職員になりたいのかも見えてくるかもしれません。
受講は130時間の研修受講と修了試験に合格することですが、この業界の入口の資格にもなりますので、是非チャレンジしてくださいね!

介護福祉業界に素敵なかたが転職してくださることをうれしく思います。
共に学びを深め、全力でご利用者、ご家族のサポートをしていきましょうね!
面接頑張ってください!
応援しています!

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入職しない方がいい施設の見分け方とは?良い施設を見極めるには、生花や観葉植物に注目せよ!【回答者:伊藤 浩一】

介護職の転職でありがちな失敗例と、後悔を防ぐポイント5つ | ささえるラボ

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介護職の転職で失敗する原因は、職場に対する印象が面接時と入社後で大きく異なっていたことにあります。転職で失敗しないためにも、面接の段階で気になることは全て確認しておくことが大切です。(コラム:古畑佑奈)

介護職の転職で面接に落ちた理由は? 原因13選と転職成功率を高める方法 | ささえるラボ

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人手不足で転職しやすいといわれる介護業界ですが、対策を欠けば不採用になることもあります。面接で落ちた場合に考えられる原因と落ちないためのポイント、転職成功率を高める方法を解説します。

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マンガでまとめ♪

【例あり】介護職の転職の面接でよく聞かれる15の質問と回答例

【例あり】介護職の転職の面接でよく聞かれる15の質問と回答例

マンガ監修:望月太敦(公益社団法人東京都介護福祉士会 副会長)

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