本日の一問一答
領域:こころとからだのしくみ
Jさん(80歳、男性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断され、半年前から認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。最近、Jさんは、トイレに行きたいと言ってグループホーム内を歩き回った後に、失禁するようになった。
Jさんの排泄(はいせつ)の状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.反射性尿失禁
2.心因性頻尿
3.溢流性尿失禁(いつりゅうせいにょうしっきん)
4.機能性尿失禁
5.腹圧性尿失禁
解答と解説
■解答
4.機能性尿失禁
■解説
1.(×)反射性尿失禁は、脊髄の損傷や神経系の障害により抑制中枢が失われ、尿意を感じられずに漏れ出す状態です。
2.(×)心因性頻尿は、器質的な問題がないにもかかわらず、精神的な不安などが原因となって頻尿となる状態です。
3.(×)溢流性尿失禁は、自らの意思で尿を出したいのに出せず、少しずつ漏れ出てしまう状態です。
4.(○)機能性尿失禁は、排尿機能は正常であるのに、排尿までの動作に時間がかかる、トイレの場所が分からない、排尿するという行動が理解できないといった理由で起こる尿失禁です。身体運動機能の低下や認知症が原因であり、Jさんの状態は機能性尿失禁に該当します。
5.(×)腹圧性尿失禁は、重い荷物を持ったときや、咳やくしゃみなどをしたとき、腹部に強く圧力がかかることで起こる尿漏れです。
ささえるラボ編集部です。
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