本日の一問一答
領域:総合問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Bさん(22歳、男性)は、19歳の時に統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神保健指定医の診察の結果、入院の必要があると診断された。Bさん自身からは入院の同意が得られず、父親の同意で精神科病院に入院した。
その後、数回の入退院を繰り返した後、21歳から居宅介護を週1回、訪問看護を月2回、デイケアを週3回利用しながら一人暮らしをしている。
居宅介護では、料理や掃除、買物などの介護福祉職の支援を受けているが、Bさんも調子の良いときは一緒に行っている。訪問看護では、Bさんは、服薬を忘れることがあるため、看護師と一緒に薬の飲み忘れがないかを確認している。また、デイケアでは、運動と園芸のグループに参加している。
Bさんは、C介護福祉職と話したことをきっかけに、定期的に服薬できるようになり、以前と同じ支援を受けながら一人暮らしを続けている。最近は、デイケアで就労を目指すグループ活動に自ら参加するようになった。Bさんは、「就労に挑戦してみたい」という気持ちはあるが、就労経験のある他のメンバーの失敗談を聞くと、「自信がない」とも言っている。
Bさんへの支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.自分で料理と掃除ができるようになることが優先であると話す。
2.服薬ができなかったことを取り上げ、治療に専念するように話す。
3.無理せず、今の生活を維持することが大切であると話す。
4.長所を一緒に探し、どのような仕事が向いているのかを考えようと話す。
5.他のメンバーの失敗原因を考え、失敗しない対策をしようと話す。
解答と解説
■解答
4.長所を一緒に探し、どのような仕事が向いているのかを考えようと話す。
■解説
1.(×)介護福祉職の支援を受けながら一人暮らしを続けているため、料理や掃除も課題ではありますが、Bさんが現在抱いている前向きな思いにはこたえられていません。
2.(×)現在は定期的に服薬できている状態であり、過去のことを持ち出すのは不適切です。
3.(×)Bさんの前向きな気持ちを否定しています。
4.(○)長所を一緒に探すことで、Bさんは承認欲求を満たされ、より前向きな気持ちになることができます。この時点では、Bさんの今の状況や思いに寄り添い、一緒に考えていく姿勢が求められます。
5.(×)就労に対する具体的な支援であると考えられることから、もう少し先の段階で行うことが適切です。
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