本日の一問一答
領域:発達と老化の理解
高齢期の喪失体験と悲嘆に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.喪失体験とは、加齢に伴う身体機能の低下のことである。
2.悲嘆過程とは、病的な心のプロセスのことである。
3.死別後の悲嘆からの回復には、喪失に対する心理的対処だけでなく生活の立て直しへの対処も必要である。
4.ボウルビィ(Bowlby,J.)によれば、悲嘆過程には順序性はない。
5.身近な人との死別後に生じる病的悲嘆への支援では、亡くなった人への愛着をほかに向けることを目標にする。
解答と解説
■解答
3.死別後の悲嘆からの回復には、喪失に対する心理的対処だけでなく生活の立て直しへの対処も必要である。
■解説
1.(×)高齢期の喪失体験は大きく4つに分類されており、「加齢に伴う身体機能の低下」はその中の一つです。
2.(×)悲嘆過程とは、喪失による悲しみや絶望感などの情動的苦しみを乗り越える心のプロセスです。
3.(○)その人を全人的な視点でとらえる必要があり、喪失に対する心理的対処とともに、生活の立て直しという現実的な対応も大切です。
4.(×)ボウルビィは、悲嘆過程には4段階の心理過程が存在すると考えました。多くの場合、この4段階の心理過程は同じ順序で経過し、すべてクリアすることで悲嘆からの最終的な回復に至ることができるとされています。
5.(×)一連の4段階の心理過程が何らかの好ましくない経過をたどると、悲嘆は病的なものとなることがあります。病的悲嘆に対しては、対象喪失の悲しみとしっかり向き合えるよう、悲嘆に焦点を合わせた支援が必要です。
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