第35回介護福祉士国家試験 対策問題(生活支援技術)
■問題
Aさん(78歳、男性、要介護2)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で嚥下障害(えんげしょうがい)がある。自宅で妻と二人暮らしで、訪問介護(ホームヘルプサービス)を週1回利用している。訪問時、妻から、「飲み込みの難しいときがある。上手に食べさせるにはどうしたらよいか」と相談があった。
訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.食事のときは、いすに浅く座るように勧める。
2.会話をしながら食事をするように勧める。
3.食事の後に嚥下体操(えんげたいそう)をするように勧める。
4.肉、野菜、魚などは軟らかく調理するように勧める。
5.おかずを細かく刻むように勧める。
解答と解説
■解答
4.肉、野菜、魚などは軟らかく調理するように勧める。
■解説
1.(×)食事のときは、椅子に深く腰かけ、足底をしっかりと床につけて安定した姿勢を保つようにします。
2.(×)会話しながらの食事は、誤嚥を引き起こすおそれがあるため不適切です。会話をするタイミングは、口の中の食物を嚥下したことを確認してから、次の食物が口に入るまでの間とします。
3.(×)嚥下体操では食べるために必要な筋肉をトレーニングするため、食事前に実施すると効果が期待できます。
4.(○)肉、野菜、魚などは、軟らかく調理すると口の中で飲み込みやすくまとまる(食塊になる)ため、誤嚥のリスクが低くなります。
5.(×)細かく刻んでしまうと口の中でバラバラになり、まとまりにくい(食塊にならない)ため、誤嚥につながるおそれがあります。
ささえるラボ編集部です。
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