第35回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。
現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。
Dさんが3年前に入院した医療保護入院の制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1.Dさんの同意による入院
2.精神保健指定医2名以上の診察の結果が、入院させなければ自傷他害の恐れがあると一致した場合の入院
3.精神保健指定医1名が診察し、入院させなければ自傷他害の恐れがあると判断した場合、72時間以内に制限した入院
4.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、家族等1名の同意がある入院
5.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、さらに家族等の同意が得られないため72時間以内に制限した入院
解答と解説
■解答
4.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、家族等1名の同意がある入院
■解説
精神保健福祉法における精神科病院への入院形態は、任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入院の5つです。
1.(×)本人の同意に基づく入院は、任意入院です。
2.(×)選択肢の内容は、措置入院に関する説明です。
3.(×)選択肢の内容は、緊急措置入院に関する説明です。
4.(○)医療保護入院とは、本人の同意が得られなくても、精神保健指定医1名が診察した結果として入院の必要性が認められ、家族等1名から同意が得られた場合の入院形態です。
5.(×)選択肢の内容は、応急入院に関する説明です。
ささえるラボ編集部です。
福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします!
「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。