第35回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Eさん(35歳、男性)は、1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。当初の症状としては、ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなり、体重の減少がみられた。
その後、Eさんの症状は進行し、同居している両親から介護を受けて生活をしていたが、両親の介護負担が大きくなったため、障害福祉サービスを利用することになった。障害支援区分の認定を受けたところ、障害支援区分3になった。Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。
3年後、Eさんの症状はさらに進行し、障害支援区分6になった。Eさんはこれまでどおり、自宅での生活を希望し、Eさんの両親は障害福祉サービスを利用しながら最期まで自宅でEさんの介護を行うことを希望している。
Eさんと両親の希望の実現に向けて、現在の状態からEさんが利用するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.育成医療
2.就労定着支援
3.共同生活援助(グループホーム)
4.行動援護
5.重度訪問介護
解答と解説
■解答
5.重度訪問介護
■解説
1.(×)育成医療は自立支援医療であり、対象は18歳未満の身体障害児となります。
2.(×)就労定着支援は訓練等給付で、一般就労した障害者が対象となります。就労先の環境や業務内容などに順応し、定着を図るための支援です。
3.(×)共同生活援助(グループホーム)は訓練等給付であり、共同生活を営む住居に入居している障害者が対象となります。Eさん本人も両親も自宅での生活を希望しているため、マッチしません。
4.(×)行動援護は介護給付であり、一人での行動が困難な障害者を対象として、主に外出時の支援を行うものです。
5.(○)重度訪問介護は介護給付であり、重度の障害者に対して、訪問介護員が居宅介護から外出時の援助まで総合的な支援を提供します。障害支援区分6と最も重い区分であるEさんが自宅での生活を希望していることから、重度訪問介護が最も適切なサービスとなります。
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