第36回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)2
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Aさん(80歳、女性)は、自宅で一人暮らしをしている。同じ県内に住む娘が、月に一度Aさんの自宅を訪れている。
最近、Aさんの物忘れが多くなってきたため、不安になった娘が、Aさんと一緒に病院を受診したところ、医師から、脳の記憶をつかさどる部分が顕著に萎縮したアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)であると診断された。Aさんはこのまま自宅で暮らすことを希望し、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしを継続することになった。
ある日、娘からサービス提供責任者に、今年はAさんが一人で雪かきができるか不安であると相談があった。そこで、サービス提供責任者が、Aさんと一緒に地区の民生委員に相談したところ、近所の人たちが雪かきをしてくれることになった。
地域包括ケアシステムにおいて、Aさんの雪かきの課題への対応を示すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.自助
2.互助
3.介助
4.扶助
5.公助
解答と解説
■解答
2.互助
■解説
地域包括ケアシステムを効果的に機能させるためには、自助、互助、共助、公助の4つを連携させて生活課題の解決に向けた取り組みを進めていくことが大切です。
1.(×)自助とは、住み慣れた地域で生活を送るために、自分で自分の生活を支えることです。
2.(○)近所の人たちによる雪かきは、互助に該当します。互助は個人的な関係性を有する者同士が支え合うことであり、住民組織活動、ボランティア活動、NPO法人による生活支援など、幅広い形態で行われます。
3.(×)介助は、日常生活動作の手助けを意味する言葉です。
4.(×)扶助は、各種費用の公的な支給を指します。
5.(×)公助とは、自助、互助、共助では対応できない事象に対して生活保障を行う社会福祉制度のことです。
ささえるラボ編集部です。
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