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次の事例を読んで答えなさい。 〔事 例〕 Bさん(75歳、男性、要介護3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、右片麻痺(みぎかたまひ)がある。自宅では、家具や手すりにつかまって、なんとか自力歩行し、外出時は車いすを使用していた。うまく話すことができないこともあるが、他者の話を聞き取って理解することは、問題なくできていて、介護保険サービスを利用しながら、一人で暮らしていた。数か月前から着替えや入浴に介助が必要になり、在宅生活が難しくなったため、1週間前にU介護老人福祉施設に入所した。 入所時の面談でBさんは、自分の力で歩きたいという意思を示した。U介護老人福祉施設では、C介護福祉士をBさんの担当者に選定した。C介護福祉士は、カンファレンス(conference)での意見に基づいて、Bさんが、四点杖(よんてんづえ)を使用して、安全に施設内を歩行できることを短期目標とした介護計画を立案した。 C介護福祉士がBさんとコミュニケーションをとるための方法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.補聴器を使用する。 2.五十音表を使用する。 3.手話を使う。 4.大きな声で話しかける。 5.「はい」「いいえ」で回答できる質問を中心に用いる。
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5.「はい」「いいえ」で回答できる質問を中心に用いる。
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1.(×)補聴器は聴覚障害がある場合に用いられますが、Bさんの聴覚は低下していないため不要です。 2.(×)五十音表は、失語症や構音障害がある場合に用いられます。 3.(×)手話は、手指動作と非手指動作を同時に用いる視覚言語であり、聴覚障害がある場合は非常に有用です。 4.(×)難聴はなく、他者の話を聞き取れるBさんに大きな声で話しかける必要はありません。 5.(○)Bさんは、他者の話を聞き取って理解することには問題ないものの、思うようにうまく話すことができない状態です。「はい/いいえ」で回答でき、表情や顔を縦や横に振ることなどでも対応しやすい「閉じられた質問」を中心に用いることが適切です。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事 例〕 Bさん(75歳、男性、要介護3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、右片麻痺(みぎかたまひ)がある。自宅では、家具や手すりにつかまって、なんとか自力歩行し、外出時は車いすを使用していた。うまく話すことができないこともあるが、他者の話を聞き取って理解することは、問題なくできていて、介護保険サービスを利用しながら、一人で暮らしていた。数か月前から着替えや入浴に介助が必要になり、在宅生活が難しくなったため、1週間前にU介護老人福祉施設に入所した。 入所時の面談でBさんは、自分の力で歩きたいという意思を示した。U介護老人福祉施設では、C介護福祉士をBさんの担当者に選定した。C介護福祉士は、カンファレンス(conference)での意見に基づいて、Bさんが、四点杖(よんてんづえ)を使用して、安全に施設内を歩行できることを短期目標とした介護計画を立案した。 入所から3か月後、C介護福祉士は、Bさんの四点杖歩行が安定してきたことを確認して介護計画を見直すことにした。C介護福祉士がBさんに、今後の生活について確認したところ、居室から食堂まで、四点杖で一人で歩けるようになりたいと思っていることがわかった。 Bさんの現在の希望に沿って介護計画を見直すときに、最も優先すべきものを1つ選びなさい。 1.生活場面の中で歩行する機会を増やす。 2.評価日は設定しない。 3.ほかの利用者と一緒に実施できる内容にする。 4.他者との交流を目標にする。 5.歩行練習を行う時間は、出勤している職員が決めるようにする。
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1.(○)Bさんは「居室から食堂まで、四点杖で一人で歩けるようになりたい」と思っていることから、希望に沿って介護計画を見直すときには、生活場面の中で歩行する機会を増やすことが最も優先されます。 2.(×)介護計画の見直しにおいては、評価日を設定し、目標達成の程度を把握することが大切です。 3.(×)介護計画は個別援助計画であり、他の利用者と一緒に実施できる内容とは限りません。 4.(×)他者との交流も大切ですが、「一人で歩けるようになりたい」というBさんの希望が最優先されるべきです。 5.(×)歩行練習を行う時間は、生活習慣を考慮した上で、Bさんと相談しながら決定することが適切です。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(38歳、男性、障害支援区分3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺(ひだりかたまひ)となった。後遺症として左同名半盲、失行もみられる。現在は週3回、居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。 ある日、上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると、「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは、「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。 最近は、日常生活の中で、少しずつできることが増えてきた。Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい。また、簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。 Dさんにみられた失行として、適切なものを1つ選びなさい。 1.構成失行 2.観念失行 3.着衣失行 4.顔面失行 5.観念運動失行
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1.(×)構成失行は、空間的構成が困難になり、模写や積み木などができなくなる状態です。 2.(×)観念失行は、運動麻痺などがないにもかかわらず、一連の日常動作を正しく行えなくなる状態です。 3.(○)着衣失行は、衣服の上下や裏表などが分からなくなり、着衣に支障が出る状態です。Dさんは上着の袖に頭を入れようとし、「どうすればよいかわからない」と発言していることから、着衣失行がみられていると考えられます。 4.(×)顔面失行は、喉頭、咽頭、舌、口唇、頬などを自らの意思で動かすことができなくなる状態です。 5.(×)観念運動失行は、自発的な運動が可能であっても、同じ運動を口頭指示で再現することができない状態です。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(38歳、男性、障害支援区分3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺(ひだりかたまひ)となった。後遺症として左同名半盲、失行もみられる。現在は週3回、居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。 ある日、上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると、「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは、「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。 最近は、日常生活の中で、少しずつできることが増えてきた。Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい。また、簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。 Dさんへの食事の支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.食事の量を少なくする。 2.テーブルを高くする。 3.スプーンを持つ手を介助する。 4.バネつき箸に替える。 5.食事を本人から見て右寄りに配膳する。
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Dさんは、左片麻痺と左同名半盲、失行がみられる状態です。同名半盲では、両方の眼において、右側または左側の半視野が見えなくなります。Dさんは左同名半盲であり、右眼でも左眼でも左側半分が見えていません。 1.(×)左側にある食べ物を残していることから、食べ残しの原因は食事の量が多いことではなく、左同名半盲の影響であると考えられます。 2.(×)テーブルの高さが問題となるエピソードは記載されていません。 3.(×)スプーンを利用して自力で摂取可能であるため、介助の必要はありません。 4.(×)バネつき箸は、手指の運動に障害がある場合などに用いられる自助具です。 5.(○)左同名半盲であることに留意し、Dさんが見える側に食事を配膳することが適切です。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(38歳、男性、障害支援区分3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺(ひだりかたまひ)となった。後遺症として左同名半盲、失行もみられる。現在は週3回、居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。 ある日、上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると、「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは、「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。 最近は、日常生活の中で、少しずつできることが増えてきた。Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい。また、簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。 介護福祉職は、Dさんに生産活動ができるサービスの利用を提案したいと考えている。 次のうち、Dさんの発言内容に合う障害福祉サービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.就労継続支援A型での活動 2.地域活動支援センターの利用 3.療養介護 4.就労定着支援 5.相談支援事業の利用
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1.(×)就労継続支援A型は、雇用契約に基づく就労が可能な人が対象であり、簡単な生産活動を希望しているDさんに最も適切とはいえません。 2.(○)地域活動支援センターは、障害を抱えて地域で生活する人に対して創作活動、生産活動、社会交流促進などの機会を提供する機関であり、Dさんに利用を勧める障害福祉サービスとして最も適切です。 3.(×)療養介護は、医療と常時介護を必要とする人に、入院している医療機関で機能訓練や療養上の管理などを提供するものです。 4.(×)就労定着支援は、一般就労に移行した障害者が働く際に生じる問題に対応するための支援を提供するものです。 5.(×)相談支援事業は、障害者の生活におけるさまざまな相談に応じ、助言や指導、支援などを行う障害福祉サービスです。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事例〕 Eさん(35歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)があり、V障害者支援施設の生活介護と施設入所支援を利用している。Eさんは、毎日のスケジュールを決め、規則や時間を守ってプログラムに参加しているが、周りの人や物事に関心が向かず、予定外の行動や集団行動はとりづらい。コミュニケーションは、話すよりも絵や文字を示したほうが伝わりやすい。 Eさんが利用するV障害者支援施設では、就労継続支援事業も行っている。災害が起こったときに様々な配慮が必要な利用者がいるため、施設として防災対策に力を入れている。また、通所している利用者も多いので、V障害者支援施設は市の福祉避難所として指定を受けている。 Eさんのストレングス(strength)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.行動力があり、すぐに動く。 2.自分で決めたことを継続する。 3.新しいことを思いつく。 4.コミュニケーション力が高い。 5.いろいろなことに興味がもてる。
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1.(×)予定外の行動や集団行動はとりづらいことから、行動力(アクティブ)は該当しません。 2.(○)毎日のスケジュールを決め、規則や時間を守ってプログラムに参加しているという情報から、Eさんの強み(ストレングス)は「自分で決めたことを継続する」であると考えられます。 3.(×)予定外の行動をとりづらいことから、新しいことを思いつく(クリエイティブ)は該当しないと思われます。 4.(×)周りの人や物事に関心が向かず、コミュニケーションは話すよりも絵や文字を示した方が伝わりやすいことから、コミュニケーション力は該当しません。 5.(×)周りの人や物事に関心が向かず、予定外の行動をとりづらいことから、いろいろなことに興味が持てるとはいえません。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事例〕 Eさん(35歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)があり、V障害者支援施設の生活介護と施設入所支援を利用している。Eさんは、毎日のスケジュールを決め、規則や時間を守ってプログラムに参加しているが、周りの人や物事に関心が向かず、予定外の行動や集団行動はとりづらい。コミュニケーションは、話すよりも絵や文字を示したほうが伝わりやすい。 Eさんが利用するV障害者支援施設では、就労継続支援事業も行っている。災害が起こったときに様々な配慮が必要な利用者がいるため、施設として防災対策に力を入れている。また、通所している利用者も多いので、V障害者支援施設は市の福祉避難所として指定を受けている。 V障害者支援施設では定期的に災害に備えた避難訓練を行っている。 Eさんの特性を考慮して実施する避難訓練に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.災害時に使用する意思伝達のイラストを用意する。 2.避難生活を想定して、食事等の日課を集団で行えるようにする。 3.予告せずに避難訓練を行う。 4.Eさんの避難訓練は単独で行う。 5.避難を援助する人によってEさんへの対応を変える。
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1.災害時に使用する意思伝達のイラストを用意する。
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1.(○)コミュニケーションは話すよりも絵や文字を示した方が伝わりやすいという情報から、災害時に使用する意思伝達のイラストを用意しておくことが最も適切だと考えられます。 2.(×)集団行動がとりづらいEさんに適した訓練とはいえません。 3.(×)予定外の行動はとりづらいという特性があるため、Eさんに適した訓練とはいえません。 4.(×)V障害者支援施設は通所している利用者が多く、市の福祉避難所として指定を受けていることから、有事の際に単独での避難は困難であると考えられます。 5.(×)規則や時間を守るという特性を持つEさんに対しては、避難訓練の際にも一定の決まった対応をとることが適切です。
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次の事例を読んで答えなさい。 〔事例〕 Eさん(35歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)があり、V障害者支援施設の生活介護と施設入所支援を利用している。Eさんは、毎日のスケジュールを決め、規則や時間を守ってプログラムに参加しているが、周りの人や物事に関心が向かず、予定外の行動や集団行動はとりづらい。コミュニケーションは、話すよりも絵や文字を示したほうが伝わりやすい。 Eさんが利用するV障害者支援施設では、就労継続支援事業も行っている。災害が起こったときに様々な配慮が必要な利用者がいるため、施設として防災対策に力を入れている。また、通所している利用者も多いので、V障害者支援施設は市の福祉避難所として指定を受けている。 V障害者支援施設が、災害発生に備えて取り組む活動として、最も適切なものを1つ選びなさい。 1.事前に受け入れ対象者を確認しておく。 2.災害派遣医療チーム(DMAT)と支援人員確保契約を結ぶ。 3.職員の役割分担は、状況に応じてその場で決める。 4.要配慮者のサービス等利用計画を作成する。 5.要配慮者に自分で避難するように促す。
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1.(○)V障害者支援施設は市の福祉避難所として指定を受けているため、有事の際には一般の避難所では避難生活が困難な要配慮者(高齢者、障害者、乳幼児など)を受け入れることになります。ガイドラインにおいて、福祉避難所は事前に受け入れ対象者を確認し、人数や現況を把握しておくことが望ましいとされています。 2.(×)災害派遣医療チーム(DMAT)は、被災地となった都道府県の要請に基づいて派遣されます。 3.(×)事前に職員の役割分担を行い、各自が迷いなく行動できるよう準備しておきます。 4.(×)サービス等利用計画は、障害者が自立した生活を送るために利用するサービスを計画したものです。災害時に備えては、災害時個別支援計画を作成することが適切です。 5.(×)要配慮者とは、災害時に自分で身を守ることが困難で、支援が必要となる人(高齢者、障害者、乳幼児など)を指します。
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