第36回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)1
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Aさん(80歳、女性)は、自宅で一人暮らしをしている。同じ県内に住む娘が、月に一度Aさんの自宅を訪れている。
最近、Aさんの物忘れが多くなってきたため、不安になった娘が、Aさんと一緒に病院を受診したところ、医師から、脳の記憶をつかさどる部分が顕著に萎縮したアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)であると診断された。Aさんはこのまま自宅で暮らすことを希望し、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしを継続することになった。
ある日、娘からサービス提供責任者に、今年はAさんが一人で雪かきができるか不安であると相談があった。そこで、サービス提供責任者が、Aさんと一緒に地区の民生委員に相談したところ、近所の人たちが雪かきをしてくれることになった。
図は脳を模式的に示したものである。
Aさんの脳に萎縮が顕著にみられる部位として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.A
2.B
3.C
4.D
5.E
解答と解説
■解答
4.D
■解説
1.(×)Aの部位は前頭葉です。思考や情動のコントロールなど、高度な分析や判断を司っています。
2.(×)Bの部位は頭頂葉です。体性感覚や視覚、聴覚などを統合して認知しています。
3.(×)Cの部位は後頭葉です。視覚認知の中枢となります。
4.(○)Aさんの脳に萎縮が顕著にみられる部位は、Dの海馬です。アルツハイマー型認知症では、記憶を司る側頭葉の海馬周辺から萎縮が始まるため、最初の症状として物忘れがみられます。進行するにつれて脳全体が萎縮し、認知機能が全般的にゆっくりと低下していきます。
5.(×)Eの部位は小脳です。主に運動調節機能を担当しています。
ささえるラボ編集部です。
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