第35回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Eさん(35歳、男性)は、1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。当初の症状としては、ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなり、体重の減少がみられた。
その後、Eさんの症状は進行し、同居している両親から介護を受けて生活をしていたが、両親の介護負担が大きくなったため、障害福祉サービスを利用することになった。障害支援区分の認定を受けたところ、障害支援区分3になった。Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。
Eさんが病院を受診するきっかけになった症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.対麻痺(ついまひ)
2.単麻痺(たんまひ)
3.球麻痺(きゅうまひ)
4.安静時振戦
5.間欠性跛行(かんけつせいはこう)
解答と解説
■解答
3.球麻痺(きゅうまひ)
■解説
1.(×)対麻痺は、両側の下肢が麻痺している状態です。胸より下の脊髄損傷が主な原因となります。
2.(×)単麻痺は、左右どちらかの上肢または下肢(一肢のみ)が麻痺している状態です。末梢神経障害が主な原因となります。
3.(○)球麻痺では、構音障害や嚥下障害、呼吸障害などが生じます。延髄における脳神経核の障害が主な原因であり、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状の一つです。
4.(×)安静時振戦は、安静時に本人の意思と無関係に生じる四肢の小刻みな震えであり、パーキンソン病の四大症状の一つです。
5.(×)間欠性跛行は、一定の距離を歩くと足の痛みやしびれが生じ、歩行の継続が困難になる状態であり、短時間の休憩で症状が軽快することが特徴的です。閉塞性動脈硬化症や腰部脊柱管狭窄症などが主な原因となります。
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