介護職員・並木マイの ほっこり成長日記 ~転職して、介護の仕事はじめました~
■監修者
作:伊藤 美穂
編集:株式会社サイドランチ
介護職の職業病~業務外での高齢者への「関心のアンテナ」に注意~
・(有)⽻吹デザイン事務所介護事業部アモールファティ代表 ・アモールファティスクール⻑ 介護福祉⼠/介護⽀援専⾨員/介護技術指導員/⽇本語教員/社会科教員 介護職員実務者教員/社会福祉主事任⽤ 理論と経験に基づく「優しく丁寧に美しい介護」を理念に実践的な介護技術研修/コミュニケーション研修及び介護離職防止の為一般企業様向けに「介護セミナー」を実施しています。
■業務外でも高齢者の困りごとに気が付いてしまう介護職
日本人の平均年齢は世界第2位の48歳。健康寿命は世界第1位の74歳です。
つまり、私たちは超高齢化社会を暮らしているといえます。そのため、当然のことながら、どんな場所でもどんな時でも、高齢者の方々と遭遇する機会も増えています。
そのなかでも介護職員の方々は、何らかの困難を抱える高齢者を支える仕事をしているので、業務外でも高齢者の困り事に気がついてしまいますよね。
こちらのマンガのマイさんのようにプライベート時間にカフェでゆっくり過ごそうと思っても、車椅子でカフェに入店してくる方がいれば「危険なく無事に座れるだろうか」と気にかけてしまいますよね。
■介護職の職業病あるある
その他にも、
・歩行器を利用して横断歩道を渡ろうとしている人を見かければ「信号が青の間に渡り切れるだろうか?」
・大きな荷物を持って階段を降りている人がいれば「ふらついて転倒しないだろうか?」
・段差があれば、「ここは危険だ」と感じる、「スロープはあるだろうか」と探してしまう
等々……気にかけ始めたらキリがありません。
実はこのような経験をしている介護従事者が多いのが現実だと思います。
業務ではないのに、ましては誰かに頼まれたわけではないのに、常々アンテナを張り巡らし、危険を察知したり予測をたてたりしているのです。
■気が休まらず辛いなら、捉え方を変えてみよう
ですから、「プライベートと仕事の境がなくて、リラックスできなくなってきて疲れてきた。だから休日はあまり外出せずに家から出たくない」という声も少なくありません。休日にオンとオフの切り替えがしっかりできるのであれば、何も問題はないのですが、「気が休まらず辛い」と感じるようであれば、自分の受け止め方を整理したほうが良さそうです。
介護従事者の方は、高齢者の老いについての知識を学び、仕事として契約した上で「日常生活に困難を抱えているご利用者を支える特別な業務を行なう専門家」であることを自覚しましょう。また、専門家としての対価を報酬として貰っていることを忘れないようにしましょう。
ですから、プライベート時間で遭遇した高齢者の方々には、契約上の方とは違う目を持ち、フラットに向き合えるようにしたいですね。
その中でも特に危険状態に直面した時にも「介護従事者」ではなく、「人としての善意」として関われるのが理想です。気持ちが楽になり、プライベート時間も楽しく過ごせると思います。
今回のお話し
待ちに待った休日!
介護職は、平日がお休みになることも多い仕事です。
カフェでまったりしているマイさんの前に、おばあちゃんと娘さんが現れて、座れる席を探しているようですが…?
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おばあちゃんと娘さん?かな…席を探してるみたい。
店員さん早く気づいてあげて~
車いすのまま席につけるように椅子どけてあげて~
あ、ここ車いすトイレないけど大丈夫かな!
お休みの日も、ついお年寄りが気になってしまうのは、介護職員のサガなんでしょうか…
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次回もお楽しみに!
ささえるラボ編集部です。
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