本日の一問一答
領域:介護過程
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Mさん(78歳、女性、要介護2)は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。
楽しみは、お風呂に入って肩までつかることである。身体機能に問題はない。短期目標を、「見守りのもと、一人で入浴する(3か月)」と設定し、順調に経過していた。
1か月が過ぎた頃、朝の申し送りで、「Mさんが昨日浴室を出ようとしたときに足を滑らせたが、転倒はしなかった。念のため受診したが問題はなかった」と報告があった。その日の夕方、介護福祉職が入浴に誘うと、「行きたくない」と強い口調で断った。それから1週間入浴していないことを心配した介護福祉職が居室を訪ねて、安全に入浴できるように浴室内を整えたことを伝えた。しかし、Mさんは、「怖いから」と小声で言った。
再アセスメントによって見直した支援の方向性として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.湯船につかる自信を取り戻す支援
2.浴室内の移動の不安を取り除く支援
3.浴室まで安全に移動できる支援
4.足浴で満足感を得ることができる支援
5.身体機能を改善する支援
解答と解説
■解答
2.浴室内の移動の不安を取り除く支援
■解説
1.(×)お風呂に入って肩まで浸かることを楽しみにしており、湯船に浸かる自信を失ったと考えられるエピソードはみられません。
2.(○)浴室を出ようとしたときに足を滑らせたことをきっかけに、入浴拒否が始まっています。浴室内での移動動作に対する不安があると考えられるため、その不安を取り除く支援が最も適切です。
3.(×)浴室までの移動について不安が生じているという情報は記載されていません。
4.(×)入浴が不可能であれば足浴で満足感を得ることも必要ですが、Mさんの場合は不安を解消して楽しみであった入浴を再開できるような支援が求められます。
5.(×)Mさんの身体機能には問題がないことから、身体機能を改善する支援が優先されるとは考えにくいでしょう。
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