第36回介護福祉士国家試験 対策問題(生活支援技術)8
■問題
利用者の便失禁を改善するための介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.トイレの場所がわからない認知症(dementia)の人には、ポータブルトイレを設置する。
2.移動に時間がかかる人には、おむつを使用する。
3.便意がはっきりしない人には、朝食後に時間を決めてトイレへ誘導する。
4.下剤を内服している人には、下剤の内服を中止する。
5.便失禁の回数が多い人には、食事の提供量を減らす。
解答と解説
■解答
3.便意がはっきりしない人には、朝食後に時間を決めてトイレへ誘導する。
■解説
1.(×)認知症の見当識障害により場所が分からない場合は、新たにポータブルトイレを認識することも困難であるため、声かけや案内の設置などトイレへの誘導方法を検討する必要があります。
2.(×)移動が自立している場合は、おむつの使用により機能低下を招いたり、自尊心を損ねたりする可能性があります。排便パターンをチェックし、早めの声かけや誘導を行うことが適切です。
3.(○)胃・結腸反射により排便が促される朝食後のタイミングで、時間を決めてトイレへ誘導します。
4.(×)介護福祉職の判断で処方薬の減量や中止を行うことはできません。
5.(×)食事の量を減らすと、朝食後の胃・結腸反射が起こりにくくなるため、排泄習慣の確立がますます困難になります。
ささえるラボ編集部です。
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