本日のお悩み
私の施設では利用者さんと一緒に掃除をしたり、畑仕事をしたりしています。
最近近所にマンションができて、そこの人から「利用者さんをこきつかっている」と苦情?が来ていると施設長に聞きました。
介護職になら分かってもらえると思うのですが、やっぱり外からはそう見えてしまうものなんでしょうか?
まだまだ理解されていないからこそ、発信し続けないといけませんね!
ご質問ありがとうございます!
素敵な事業所さんですね!
認知症を患っても、役割があったり、熱中できることがある事は素晴らしい事ですよね!
皆さんの目の輝きや、汗と笑顔が目に浮かびます。
■施設での支援を地域に発信していきましょう!
ご質問の内容ですが、外から見ると。。。
やはりそのように感じられる方もまだまだ多くいらっしゃるのは事実だと思います。
ですが、10年前と比べると、私たちの仕事の内容をご理解して下さる一般の方や、ご家族も増えてきたように感じます。
一般の方の理解が得られない理由の一つとして、私たち介護職員が自分たちの仕事を言語化できていない事、施設という閉鎖的な場所は一般の方からすると未知の世界であることが上げられると思います。
では、どうすればよいのか?
ご質問者さんの施設でおこなっている支援を継続し、地域に発信していく他ないと思います。
私も、一介護福祉士として、この業界を盛り上げたり、イメージチェンジを図りたいと活動をしていますが、働いている側の私たちの発信だけでは限界を感じています。
広く一般の方々にご理解頂く為には、その活動と同時に、認知症当事者やご高齢の利用者さんたちが笑顔で生活されている姿が必要不可欠だと感じています。
その為の自立支援、介護予防、共生社会だと考えています。
自分たちのお仕事を、胸を張って社会に魅せていってほしいと切に願っていますし、私も実践者の一人でありたいと思っています。
■地域の方々にメッセージを届けるには
肝要なのは、その取り組みを地域の皆さんに知って頂く活動も一緒に行っていく事だと感じていて、そのためには、発信する場をつくることも必要だと思います。
施設に来ていただく為の介護カフェや家族会、介護教室等を開催したり、地域に出向いて介護講座を開催するなど、地道な努力も必要です。
しかし、その中心に、ご利用者である当事者が発言できる機会があれば、私たちが説明するよりも地域の方々には響くと思うんです。
伝えられるメッセージはそれぞれでも、
『何もわからなくなったわけではない』
『私たちから役割を奪わないでください。』
そんな、人としての根幹をなすメッセージだと思っています。
語弊があるかと思いますが、
『認知症?だからどうした!』
って言っていただきたいです (笑)
■施設での「普通の暮らし」を知っていただく
「楽しみを持つ事、夢を持つことはうれしい事です」と、高らかに宣言していただきたいですね。
年齢や病気は関係ないです。何もできないと決めつけているのは社会ですからね。
そんな素敵な活動をされている事業所であれば、知って頂けない方がもったいないです。
決してスタッフから押し付けているわけでもない、普通の暮らしがそこにはあることを、皆さんに知って頂きたいと思います。
そんな事業所が増えてくると、介護のイメージも大きく変わっていくと信じています。
その中心にいるのはご利用者さんですが、その隣にいるのはご利用者さんの当たり前の生活を支えている、介護職員ですからね!
■最後に
胸を張っていきましょう!
地域の方も、知らないからこそ不安に思われている方も沢山いらっしゃると思います。
その不安を解消して差し上げてくださいね!
施設長がその苦情に何と答えられたのか気になるところですが、これが特別じゃない社会を創っていきましょうね!
・けあぷろかれっじ 代表
・NPO法人JINZEM 監事
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士