本日の一問一答
領域:介護過程
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Cさん(75歳、男性、要介護1)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。2か月前から在宅復帰を目的として介護老人保健施設に入所している。次女は遠方から時々面会に来ているが、長女とは音信不通の状態が続いている。
Cさんは現在、右片麻痺で歩行には杖(つえ)を使用している。担当の理学療法士から、「レクリエーションには積極的に参加するなど意欲はあるが、歩行状態が思うように改善しないと悩んでいた」との報告があった。
その後、歩行訓練やレクリエーションに参加しなくなり、居室のベッドで寝て過ごすことが多くなった。また、時々尿失禁をするようになった。
Cさんは、「自宅に帰りたいのに、このまま車いすになったらどうしよう」と担当の介護福祉職に打ち明けた。
次の記述のうち、Cさんの短期目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.車いすの使用方法を理解する。
2.居室のベッドで安静に過ごす。
3.次女との同居を実現する。
4.今まで以上に、意欲的に歩行訓練に取り組む。
5.居室を出てレクリエーションに参加する。
解答と解説
■解答
5.居室を出てレクリエーションに参加する。
■解説
1.(×)Cさんは杖歩行で移動できるため、車いすを使用する必要はありません。
2.(×)ベッドでの安静が長期間にわたると、体力の低下により歩行状態が悪化する可能性があります。
3.(×)Cさんは在宅復帰を希望しているため、遠方に住む次女との同居を短期目標として設定することは不適切です。
4.(×)歩行状態が思うように改善しないことから、意欲的に歩行訓練に取り組むことができなくなっています。視野を広げて比較的容易に実現できる短期目標を立て、一つひとつ克服していくことでCさんの自信を取り戻すことができるでしょう。
5.(○)居室のベッドで寝て過ごすことが多くなっているため、まずは居室から出る意欲を引き出す介護が必要だと考えられます。
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