職場で正しいとされていることが全てじゃない。とにかく楽しんで見てほしい『全力応援!介護の現場チャンネル』公開記念 中浜崇之さんインタビュー【後編】
介助技術を楽しく学べる動画『全力応援!介護の現場チャンネル』の公開(12/21)を記念して、中浜崇之さんにインタビューしてきました。後編では動画を作っていく上でどんなことを考えていたのか、動画を通して伝えたいことについてお話しいただきました。
――マイナビと中浜さんの出会いは、2年前の新卒者向けイベントがきっかけでしたよね。
中浜さん:そうですね、新卒向けイベントの後も、マイナビの方とはコミュニケーションを取っていました。もともとこういう動画を作りたいと言う思いはずっとあって、今回新サイトができるということで研修動画を一緒に作りたいなと思って提案してみました。
――『全力応援!介護の現場チャンネル』は、施設での研修にも使えるような動画になっていると思います。なぜこのような作り方にしたのですか?
中浜さん:職場の実践発表や介護ラボしゅうでの経験から、他の施設ではこう取り組んでいるんだというものを目の当たりにすると「職場で正しいとされていることが全てじゃない、介護というものはどんどん変わっていっていいんだろうな」と実感しました。
ただ、土台となる知識づくりをしたり、最新の知識をアップデートしたりするときに、小さな法人だと研修に数人しか集まれず全員に伝えることが難しいのが現状です。
特に基本となる土台の知識に関しては、誰もが簡単にアクセスでき、簡単に楽しみながら学べるものの方が絶対にいいと思います。なので研修の動画を作って、それがいろいろな施設さんで活用してもらえるようになればいいなと思っています。
――動画の内容を介助技術に絞ったのはなぜでしょうか?
中浜さん:動画にして一番わかりやすいというところがひとつ。あとは、細かい技術って教わる人によって気をつけていることが違ったりします。今回の動画も、人によっては「もっとこういうところに気をつけたほうがいいのでは?」という意見も出てくると思います。今回はより初級者(初任者)、そして自宅で介護をする人たちに見ていただいて、安心して介助ができて、うまくできた!という自信に繋げてもらうため、初級者が抑えるべきポイントに絞って解説しています。
――動画を作る上で気をつけた点はありますか?
中浜さん:いちばんは、動画を見た人に楽しかったなと思ってもらえるように心がけました。ただ「楽しい」にもいろいろあって、どういう手段で伝えるのかを悩みました。少しふざけながらも真面目に学べるというバランスをどうするのかをかなり考えました。
動画を一緒に作成したチームはいい意味でふざけることのプロだったので、たくさん助けていただきましたね。
――今回の動画を見ていただいた人に、こういうふうに思ってほしい、気付いてほしいというものはありますか?
中浜さん:もちろん技術自体も大切なのですが、それを超えるくらい、高齢者との関わり方だとかコミュニケーションのとり方も大切だと思っています。「全力応援!介護の現場チャンネル」をコント調のつくりにしたのは、人との距離感やムダ話、声掛けの中で信頼関係が築かれていくんだよということが伝わってほしいからです。動画の中で直接伝えてはいないのですが、そういうところが分かってもらえると嬉しいです。
介護の仕事の面白いところのひとつは、目の前にいる人が何をしたいか、何に興味があるのかを引き出せるところだと思います。私の敬愛する和田行男さんも『大逆転の痴呆ケア』という本の中で、入居者さんと「どう人として接するか」を大切にされているので気になる方は読んでみてください。僕は今でも勉強になるなと思っています。
――中浜さんが今、興味や関心のあることはなんですか?
中浜さん:自分もですが、最期のときまでファッションや女性ならネイルや美容に興味を持てるようになったらいいなと思いますね。
最後に、動画を見る人にメッセージを!
純粋に楽しんで見てもらいたいです。入居者さん役のじゅん選手のモノマネが流行ったらいいなあ…(笑)研修動画として真面目にも、おもしろ動画としても見てもらえると嬉しいですね。
いいなと思ったら、是非まわりの人にシェアしてくださいね!
中浜さんにとって、介護のシゴトって…?
施設長として働きながら、介護ラボしゅうや講演活動など様々な取り組みと通じて活躍されている中浜さんにとって、介護のシゴトとは?と伺ったところ
心を動かす仕事 自分らしく最期をむかえたい と答えてくださいました。
そんな中浜さんに監修していただいた、介助技術を楽しく学べる動画『全力応援!介護の現場チャンネル』もぜひご覧ください!
中浜崇之(なかはま たかゆき)
プロフィール:社会福祉法人慈雲福祉会 グランアークみづほ施設長/NPO法人Ubdobe理事/介護ラボしゅう代表
取材・文・撮影=ささえるラボ編集部
ささえるラボ編集部です。
福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします!
「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。