第35回介護福祉士国家試験 対策問題(生活支援技術)
■問題
慢性腎不全(chronic renal failure)の利用者の食材や調理方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.エネルギーの高い植物油を控える。
2.レモンや香辛料を利用し、塩分を控えた味付けにする。
3.肉や魚を多めにする。
4.砂糖を控えた味付けにする。
5.野菜は生でサラダにする。
解答と解説
■解答
2.レモンや香辛料を利用し、塩分を控えた味付けにする。
■解説
1.(×)慢性腎不全の患者は、塩分制限や蛋白質制限を行うことが多いため、脂質や糖質で摂取エネルギーを補う必要があります。
2.(○)慢性腎不全では塩分の排泄機能が低下するため、塩分が体内に貯留して高血圧を引き起こします。腎臓の負担を軽減する目的で減塩し、レモンや香辛料などを利用して味付けを工夫することが適切です。
3.(×)糸球体の濾過機能が低下しているため、肉や魚などの蛋白質摂取は控えめにする必要があります。
4.(×)蛋白質制限で不足するエネルギーは、脂質や糖質で補います。
5.(×)慢性腎不全患者ではカリウムの排泄機能が低下するため、心停止や動脈硬化のリスクが上昇します。カリウムを多く含む生野菜は小さく薄く切って、流水にさらしたり茹でたりし、カリウムをできるだけ除去した上で摂取することが望ましいといえます。
ささえるラボ編集部です。
福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします!
「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。