本日のお悩み
自然災害が多くなっていると思います。
勤務中に何かあったらと気が気でないのですが、例えば自分が出勤予定の日に災害が起きた場合、なんとしても出社しないといけないのでしょうか。
備えあれば憂いなし!
回答者
ご相談ありがとうございます。
近年の甚大な自然災害は、決して他人事ではなく、自分事として捉え行動していかなければなりませんから不安ですよね。
■災害時の訓練は実施していますか?
現在お勤めの事業所では、自然災害における訓練などの実施状況はいかがでしょうか?
災害時における緊急連絡網や、緊急時には事業所の近隣にお住いの職員などの駆け付け人員体制が組まれている可能性もありますから、いま一度確認してみてくださいね。
もしそのような体制が構築できていないようであれば、災害対策として上長や管理者と体制を整えておく必要があります。
その上で、日々の訓練を重ねられるのが良いと思います。
■まずは自分たちで指針を定める
災害対策における基本原則は、
①自助(自分達で身を守る)(事業所)
②共助(近隣や自治体など、地域の協力を得ながら身を守る)(スタッフ・近隣住民)
③公助(消防や警察、自衛隊などの助けを待つ)
となるため、まずは自分たちでどのように行動するかの指針を定めておく必要があります。
これはもちろん、事業所だけに言えることではなく、そこで働かれている全てのスタッフが災害時の行動や計画を家族とも共有しておくと良いでしょう。
■家族とも、連絡手段や避難場所の確認を
家族や事業所間でも緊急時の連絡を取れるよう、NTTの171災害ダイヤルのように、通信各社も災害ダイヤルや掲示板を用意しています。
事前に確認し、取り決めをされておくことをお勧めします。
恐らく携帯電話通話回線は不通になる可能性が高いので、事業所の場合、災害伝言ダイヤル等の活用が望ましいと思います。
SNSも災害時には高い情報取得手段になっていますが、正しい情報かどうかの見極めも大切となりますので慌てず落ち着いて行動できる訓練を重ねていきましょう。
仮に災害にあったとしても、家族の安全が確認できることで、大きな安心材料になります。
ご家族の避難場所などの取り決めと確認も各自治体の避難場所を参考にしてみてくださいね。
■出勤・帰宅ルートも確認を
出勤日の為に、災害時の通勤ルートや帰宅ルートなどのご確認もお忘れなく。
公共交通機関ではなく、徒歩や自転車、車、バイクなどの移動手段から考慮しましょう。
ご自身の事業所が災害避難所に指定されている場合もあるので、備蓄品の把握や地域との連携や協力体制、外部法人との協力体制などの検討も必要かと思われます。
日々の備えが、大きな災害時には特に力を発揮しますので、少しずつ進めてくださいね。
■有事のときは支え合いの精神で!
緊急時の支援体制として、事業所と連絡が取れる体制は必須になろうかと思います。
例えば、夜間大型の入所施設が被災した場合、翌朝までには何としても人員が必要となります。
事業所としての自助活動にはスタッフの共助が欠かせませんから、できるだけ多くの協力体制を備えておく必要はあるかと思います。
事業所の規模や業態にもよるので、お互い様の精神で支え合いながら復旧を待つことが望ましいと考えます。
備えあれば憂いなし!
想定外を想定しながら、訓練を重ねてくださいね!!
・けあぷろかれっじ 代表
・NPO法人JINZEM 監事
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士