第36回介護福祉士国家試験 対策問題(発達と老化の理解)2
■問題
今、発達の実験のために、図のようなテーブル(テーブル表面の左半分が格子柄、右半分が透明な板で床の格子柄が透けて見える)の左端に、Kさん(1歳1か月)を座らせた。
テーブルの反対側には母親が立っている。Kさんは、格子柄と透明な板との境目でいったん動くのをやめて、怖がった表情で母親の顔を見た。母親が穏やかにほほ笑むと、Kさんは母親の方に近づいていった。
Kさんの行動を説明する用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.自己中心性
2.愛着理論
3.向社会的行動
4.社会的参照
5.原始反射
解答と解説
■解答
4.社会的参照
■解説
1.(×)自己中心性は乳幼児の思考様式の特徴であり、世界を自分の視点でしか理解できず、他者の視点を想像して理解できないことを指します。
2.(×)愛着理論は、人に対する親密さを表現しようとする愛着行動についての理論です。愛着行動とは、主に幼児が母親などの養育者にしがみ付いたり、後追いしたりする行動を指します。
3.(×)向社会的行動は、外的な報酬を期待することなく、誰かのことを思って恩恵を与える行動のことです。
4.(○)Kさんは、格子柄と透明な板との境目で怖くなったため、母親の表情を確認した上で、進んでも安全と判断しています。他者の表情や行動を参照して物事を判断していることから、社会的参照に該当します。
5.(×)原始反射は、新生児や乳幼児に生まれつき備わっている反射動作であり、歩行反射、モロー反射、捕捉反射などが代表的です。
ささえるラボ編集部です。
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