第36回介護福祉士国家試験 対策問題(総合問題)9
■問題
次の事例を読んで答えなさい。
〔事 例〕
Dさん(38歳、男性、障害支援区分3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺(ひだりかたまひ)となった。後遺症として左同名半盲、失行もみられる。現在は週3回、居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。
ある日、上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると、「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは、「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。
最近は、日常生活の中で、少しずつできることが増えてきた。Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい。また、簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。
介護福祉職は、Dさんに生産活動ができるサービスの利用を提案したいと考えている。
次のうち、Dさんの発言内容に合う障害福祉サービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.就労継続支援A型での活動
2.地域活動支援センターの利用
3.療養介護
4.就労定着支援
5.相談支援事業の利用
解答と解説
■解答
2.地域活動支援センターの利用
■解説
1.(×)就労継続支援A型は、雇用契約に基づく就労が可能な人が対象であり、簡単な生産活動を希望しているDさんに最も適切とはいえません。
2.(○)地域活動支援センターは、障害を抱えて地域で生活する人に対して創作活動、生産活動、社会交流促進などの機会を提供する機関であり、Dさんに利用を勧める障害福祉サービスとして最も適切です。
3.(×)療養介護は、医療と常時介護を必要とする人に、入院している医療機関で機能訓練や療養上の管理などを提供するものです。
4.(×)就労定着支援は、一般就労に移行した障害者が働く際に生じる問題に対応するための支援を提供するものです。
5.(×)相談支援事業は、障害者の生活におけるさまざまな相談に応じ、助言や指導、支援などを行う障害福祉サービスです。
ささえるラボ編集部です。
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