第36回介護福祉士国家試験 対策問題(障害の理解)5
■問題
Aさん(60歳、男性)は、脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration)のため、物をつかもうとすると手が震え、起立時や歩行時に身体がふらつき、ろれつが回らないため発語が不明瞭である。
次のうち、Aさんの現在の症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.運動麻痺(うんどうまひ)
2.運動失調
3.関節拘縮
4.筋萎縮
5.筋固縮
解答と解説
■解答
2.運動失調
■解説
1.(×)運動麻痺は、筋肉を正しく動かすことができない状態であり、主に大脳の障害により出現します。
2.(○)運動失調は、運動に関与する筋肉の調節機能が失われ、身体をスムーズに動かすことが困難になった状態です。脊髄小脳変性症では、歩行時のふらつき、手の震え、口や舌がもつれて話しづらいなど、小脳の障害による運動失調をきたします。
3.(×)関節拘縮は、傷病などが原因で関節を動かす機会が減り、関節が硬くなって動きが制限されている状態です。
4.(×)筋萎縮は、筋線維が細くなって筋力が低下した状態です。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の主症状となります。
5.(×)筋固縮は、筋肉がこわばって力が抜けず、動作をスムーズに行うことが困難になった状態です。パーキンソン病の四大症状の一つとなります。
ささえるラボ編集部です。
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