第36回介護福祉士国家試験 対策問題(認知症の理解)4
■問題
慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.運動機能障害が起こることは非常に少ない。
2.頭蓋骨骨折を伴い発症する。
3.抗凝固薬の使用はリスクとなる。
4.転倒の後、2~3日で発症することが多い。
5.保存的治療が第一選択である。
解答と解説
■解答
3.抗凝固薬の使用はリスクとなる。
■解説
慢性硬膜下血腫は、脳を覆う硬膜と頭蓋骨の間に徐々に血液が貯留して血腫を形成するもので、認知症の原因疾患の一つとされています。
1.(×)血腫の位置により、歩行障害や片麻痺などの運動機能障害が起こることがあります。
2.(×)慢性硬膜下血腫は、打撲などの比較的軽微な頭部外傷が原因とされています。頭蓋骨骨折を伴うほどの外傷であれば、脳内出血を来す可能性が高いと考えられます。
3.(○)抗凝固薬を使用すると血腫が大きくなりやすいため、リスクだといえます。
4.(×)転倒後、2週間~数か月かけて徐々に血液がたまることで脳が圧迫され、症状が出現します。
5.(×)血腫が少量であれば内科的治療も検討されますが、基本的な治療法は外科手術による血腫の除去です。
ささえるラボ編集部です。
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