本日のお悩み
はじめまして。18卒の介護2年目です。
私は最近慣れが出てきてしまい、滑落事故やミスが多く先輩たちから注意を受けることが増えました。
自分はこの仕事向いてるのか?と不安になる毎日です。
夜勤帯の時に、1人で2ユニット見るので時間に追われ、オムツ交換する前にご飯を渡してしまいました。
夜勤の方にも私が所属するユニットの方にも怒られました。
私が悪いのですが、みなさんみたいに要領がよくなく、早め早めに動かないと朝までに終わらないと思ったからです…。
どうしたらいいのでしょう。
相談者:ち さん
業務の棚卸をしてみましょう!
慣れてきているからこそ、間違ってしまう事ってありますよね。
私も現場では、慣れからくる思い込みで、様々な失敗をしたことがあります!
それはもう落ち込みますよね……。
特にいろいろな業務が重なってしまうと、余計に焦ってしまうと思います。
■手際のいいスタッフ、憧れますよね
夜勤帯は、1人で20名前後の方をケアしていくので、身体的にも精神的にも疲れてしまいます。
朝方は「早番が来るまでに、ここまでは終わらせておかないといけない」と考えてしまい、焦ってしまいますよね。
お気持ちはよくわかります!
手際が良いスタッフは、そんなマルチタスクを同時に行い、スムーズに業務を進めていくので、『さすがだなぁ』と落ち込みながらも、少し憧れてしまいますよね!
そんなご質問者さんに自信を取り戻していただき、マルチタスクを同時に進めていけるように、ズバリ回答させていただきます!
回答というよりもアドバイスさせてください!
私も同じような経験から、この方法を実践して業務の精度を高めていきました。
■自分の業務の棚卸をしてみましょう
まずは、慣れてきたからこそ、ご自身の行っている業務の棚卸をしてみてください。
棚卸とは、勤務中の時間を区切り、一つ一つの行う業務を書き出して、ご自身のその時間ごとの動きを把握していくことです。
書き出した後は、その時間ごとの業務の中身を見ていきます。
7:00から起床介助8名
・起床される前に洗顔用のタオルを準備しておく。利用者人数分のコップを準備しておく
・○○さん、○○さんはトロミ剤使用、○○さんはエプロン使用(事前準備可能)
・○○さんは一部介助で車椅子移乗、○○さんは全介助で車椅子移乗(フットレストを外す)
といった感じですね!
■全体を俯瞰すると、「準備のための準備」ができるようになる
棚卸をすると、注意すべき点や事前に用意できる準備品など、細かな気づきが得られると思います。
また、業務の中で、動線が非効率な部分があれば、そこにも気づくことができます。
・オムツ交換の物品は○○と○○、陰部洗浄用のボトルも準備。
・トイレ誘導時、○○さんは起立した際に排尿が出てしまう為、ズボンを下す前に一度手すりにつかまり起立していただき5秒立位保持して頂く。
・起立動作訓練と併せて行っていただく事で、トイレ誘導時に尿が漏れてしまう事はなくなる。
・実施した内容を記録に落とす。
などですかね!
ここであがった注意点や事前準備がとても重要になり、業務全体を俯瞰して見られるようになると、効率的かつ安全に仕事を進められるようになるかと思います。
業務を同時並行的に行っていくためには、事前の準備が重要です。
その「事前準備を行うための準備」をしていくという事ですね。
焦ることも軽減され、注意点に配慮した介助が行えるので、事故予防などの安全配慮にも気を配れるようになるかと思います。
■「丁寧な対応ができる」という長所も大切に
恐らく、ご質問者さんは、業務に追われてしまい、焦りからミスをしてしまっているのではないでしょうか?
この業務に追われている焦りを、棚卸の作業をすることで少しでも改善していけると思います。
『皆さんみたいに要領よく』と仰られていますが、ご質問者さんは、利用者さん一人ひとりに丁寧な対応をしているのだと思います。
そういった場合、焦って早め早めに動いてしまうと、せっかくの良いケアが不十分になってしまう可能性もありますよね。
全体の業務を書き出すと、業務の流れがより把握でき、どこで時間を節約したり効率化できるのかが見えてきます。
仮に非効率な動きがある場合は、そこを改善し、次に行う事が予測できることで焦りが解消できます。
この時間軸を基に、リーダーさんや主任さんが、どのような動きをしているのか聞いてみるのも参考になると思いますよ。
■最後に
失敗は失敗のままで終わらせずに、次につなげるための成功体験と捉えていきましょう!
失敗という経験を積んだことで、ご質問者さんの引き出しが増えることになりますからね!!
ご参考になれば幸いです!
・けあぷろかれっじ 代表
・NPO法人JINZEM 監事
介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、潜水士