本日のお悩み
ケアマネをしています。
要介護のご夫婦を、変則的な仕事をしている娘さんがひとりで介護にあたっている家族を担当しています。
普段は家政婦さんや自費のヘルパーさんにお願いしていますが、どうしても誰も入る人が見つからなかったりする場合があります。
そういうとき、仕方なく私が入ってご夫婦の食事介助やトイレ介助を行ってきました。
ケアマネとして今まで通院介助もしたことがあります。こういうときにも転倒事故などが起こった場合などのことを考えると、不安です。
転倒のリスクや誤嚥のリスクが高い方たちなので、もし事故でもあったらと思うととても怖く、職場に相談しましたが、職域外の仕事なので保険は出ないではとのことで「ケアマネの仕事を休んで、ヘルパーとして登録して入れば1番間違いないのでは」と言われました。
こういうとき、どうしたらいいのでしょうか?
もちろんケアマネの職域の範囲外の仕事だと分かっていますが、でも入らざるを得ないこともあるのです。
地域の課題として関係機関に相談してみましょう
質問を拝見し、利用者さんやご家族のため強い責任感を持ってお仕事されていらっしゃる様子が目に浮かびました。
社会資源としてヘルパーが足りないのか、区分支給額が足りず介護保険サービスが受けられないのか、娘さんが変則的なお仕事をしているため定期的にサービスが組めないので突発的な依頼に対応できる事業所がないのか…?
相談いただいた文面から状況が把握しかねるので、見当違いなコメントをしてしまったら申し訳ないなと思いつつ、考えることをお伝えしてみます。
■「地域ケア会議」で問題を取り上げてもらいましょう
質問者さんの悩みを、地域包括支援センターが主催している、地域ケア会議に取り上げてもらうのはいかがでしょうか。
地域ケア会議とは、個々の事例に焦点を当て、地域課題抽出に繋げる会議です。
現在の制度・資源を活用しても、解決できない・進められないという複雑なケース(困難事例)を会議テーマとして検討をすることで、その地域に足りない制度や資源を抽出していくことを目的としています。日常的に支援する、ケアマネ・サービス事業者だけでなく、地域の力や専門職に参加を呼びかけ、多角的に検討するための会議です。
■属人的な対応ではなく、地域で考える
社会資源は地域差が大きく、おそらく相談者さんもいろいろな事業所に相談した結果、今の対応を取らざるを得ない状況なのだと推察します。
事業所の所長さんから勧められた、自身がヘルパーとして働くことも解決策の一つではあると思います。
しかしその方法が持続できるかというと、質問者さんにとっての負担も大きいのではないでしょうか?
いずれにせよ、属人的な対応は利用者の方のためにも家族のためにもならないと考え、地域の課題として相談することで、なにか解決の糸口が見えてくるのではないかと思います。
■最後に
時間を要する解決策の提案で申し訳ないのですが、今お一人でがんばっていることを、個別の課題とせず地域の課題として捉え、解決に結びつくことを願っています。
社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員