本日のお悩み
介護業界がよくなっていくために必要と分かってはいるけれど、国の施策や介護保険制度が変わるたびに大変な事務作業に追われてうんざりしています。
国の動きに柔軟に対応しつつ、ぶれない軸を持つ
相談者さんの嘆き!よく分かります。
3年ごとに変わる介護保険制度や、追加が繰り返される処遇改善施策など、経営者や事務担当者泣かせの事務作業が押し寄せてくる現状。それだけに追われ、本来の業務が遅れたり、時間外勤務を行わざるを得なくなったりと大変ですよね。
■制度の変更を「楽しむ」余裕を持つ
私は、うんざりするくらいに訪れるこれらの制度の変更や追加を、楽しむくらいの余裕があってもいいと思います。
楽しむというと語弊があるかもしれませんが、「国は何を目指そうとしているのか」をしっかりと情報収集し分析した上で、「いかにして、自法人の収入を最大化するか」「法人の中長期計画にどう落とし込んでいくか」を前向きに考えてみてはいかがでしょうか。
■制度の変更を「楽しむ」余裕を持つためにできることとは
介護業界で仕事をするのであれば、一部の介護保険外事業だけで成り立っている事業所を除いては、介護保険制度に則ったかたちで成り立っている事業所が大半だと思います。
国は決められた社会保障費の枠の中で、社会福祉サービスや介護対策に係る費用を算出し、制度設計を行います。そして3年ごとに介護報酬改定は実施されます。
事前に情報収集しておく
では、私がこれらの制度の変更が行われるときに、心掛けていることをお伝えしますね。
実は制度が決まる前には、さまざまな情報が行き交います。これらの情報に前もって触れたうえで、制度が定まったときにうろたえないようにします。事前に流れている情報で、かなり純度の高い情報もあります。所属されている業界団体などがあれば、そこからの情報なども貴重な情報源になると思います。
施行後は、事業所が最大限にメリットを受け取れる方法を探す
そして、いざ施行された際は、さらにしっかりと情報を収集し、自事業所にとって最大限のメリットを享受できる方法を模索します。
メリットとは、「サービス提供の質」や「介護保険収入」などです。収入増の為に投資が必要なケースもあります。それらをさまざまな形でシミュレーションし、自事業所において何を選択したらよいのかを、関係者の皆さんで協議し、決めていけばよいのかなと思います。
例えば「加算を算定するか否か」などの他の事業所さんの情報や業界平均なども、耳にしたりすることも多いと思います。それらも参考にしながら、自事業所にとってどうなのかという「軸」をぶらさないことが大切です。
■改定の時期が決まっているものこそ、余裕を持って対応を
特に介護報酬改定は3年ごとに行われることが決まっています。
その都度、嘆きながら対応するのではなく、「さあ!今回はどうやって対峙していこうか!」くらいの余裕をもって前向きに臨むと、苦にならないですし、結果的に事業所にとっても、そこの利用者さんや職員さんにとっても幸せな結果になる気がいたします。
「国の動きに柔軟に対応しつつ、ぶれない軸を持つ。」
共感いただけたら、是非、実践してみて下さい。
福岡福祉向上委員会 代表