第35回介護福祉士国家試験 対策問題(発達と老化の理解)
■問題
Aさん(87歳、女性、要介護3)は、2週間前に介護老人福祉施設に入所した。Aさんにはパーキンソン病(Parkinson disease)があり、入所後に転倒したことがあった。介護職員は頻繁に、「危ないから車いすに座っていてくださいね」と声をかけていた。Aさんは徐々に自分でできることも介護職員に依存し、着替えも手伝ってほしいと訴えるようになった。
Aさんに生じている適応(防衛)機制として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.投影
2.退行
3.攻撃
4.抑圧
5.昇華
解答と解説
■解答
2.退行
■解説
1.(×)投影とは、認めがたい自分の感情や欲求を、他者の中にあるものとして指摘や非難することです。
2.(○)退行とは、未熟な行動を取ることで不安や不満を回避しようとする防衛機制です。自分でできることまで介護職員に依存するようになったAさんの行動は、退行に該当すると考えられます。
3.(×)攻撃とは、不安や不満を八つ当たりなどの反抗的な行動で示すことです。
4.(×)抑圧とは、認めがたい感情や欲求、記憶などを無意識の底に抑え込むことです。
5.(×)昇華は置き換えの一形態であり、社会的に認められない感情や欲求を、仕事やスポーツなど社会的に認められるようなかたちで満たそうとする防衛機制です。
ささえるラボ編集部です。
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