第35回介護福祉士国家試験 対策問題(認知症の理解)
■問題
軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
2.診断された人の約半数がその後1年の間に認知症(dementia)になる。
3.CDR(Clinical Dementia Rating)のスコアが2である。
4.日常生活能力が低下している。
5.治療には、主に抗認知症薬が用いられる。
解答と解説
■解答
1.本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
■解説
1.(○)軽度認知障害は、認知機能障害が一部に認められるものの、日常生活動作は自立している状態です。認知症が進行すると記憶低下の自覚はなくなりますが、軽度認知障害の段階ではもの忘れなどの自覚があり、多くは本人や家族から記憶低下の訴えがあります。
2.(×)診断された人のうち、5~15%の人がその後1年間で認知症に移行するといわれています。
3.(×)CDRは認知症の重症度を評価する指標の一つであり、0(健常者)~3(重度認知症)で点数化します。軽度認知障害のスコアは0.5となります。
4.(×)全般的な認知機能は正常範囲内であり、日常生活能力の低下はみられませんが、年齢だけでは説明のつかない記憶障害が存在します。
5.(×)抗認知症薬の効果は否定的であり、保険適用の薬物療法はありません。運動療法、脳トレ-ニング、生活習慣の見直しなどの非薬物療法が行われます。
ささえるラボ編集部です。
福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします!
「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。