第35回介護福祉士国家試験 対策問題(こころとからだのしくみ)
■問題
Bさん(76歳、女性)は、病気はなく散歩が日課である。肺がん(lung cancer)の夫を長年介護し、数か月前に自宅で看取った。その体験から、死期の迫った段階では延命を目的とした治療は受けずに、自然な最期を迎えたいと願っている。
Bさんが希望する死を表す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.脳死
2.突然死
3.尊厳死
4.積極的安楽死
5.心臓死
解答と解説
■解答
3.尊厳死
■解説
1.(×)脳死とは、脳幹を含む脳のすべての機能が失われた状態であり、どんな治療をしても回復する可能性はなく、やがて心臓も停止します。
2.(×)突然死は、予期しない急死のことであり、自殺や事故などの外因死を除いた自然死のうち、急性症状の発現後24時間以内の死亡を指します。
3.(○)尊厳死とは、終末期において、過剰な延命治療を行わずに病状を本来の状態に戻し、自然な経過に任せて死を迎えることです。
4.(×)積極的安楽死とは、本人の自発的な意思により、致死量の薬物投与などにより病苦を避けて死に至ることです。患者の命を終わらせる目的で実施されるものであり、現在の日本では倫理的に許容されておらず、実施者は自殺幇助や殺人の罪に問われる可能性があります。
5.(×)心臓死とは、死の三徴候(心停止、自発呼吸停止、瞳孔散大)を呈して心臓の拍動が停止したことによる死亡です。
ささえるラボ編集部です。
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