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【介護職の就職】小規模多機能型居宅介護とは?どんな人が向いているのかを専門家が解説!

【介護職の就職】小規模多機能型居宅介護とは?どんな人が向いているのかを専門家が解説!

小規模多機能型居宅介護とは?デイサービスを中心に訪問やショートステイを組み合わせることができる新しいスタイルの介護サービスです。就職を考えている方に向けて、専門家が詳しく解説します。【コラム:伊藤 伸一】


小規模多機能型居宅介護とは?どんな人が向いているのかを専門家が解説!

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執筆者

伊藤 浩一

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/14

茨城県介護福祉士会副会長 特別養護老人ホームもくせい施設長 いばらき中央福祉専門学校学校長代行 NPO法人 ちいきの学校 理事 介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント 介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員

小規模多機能型居宅介護は、新しいスタイルの介護サービス

小規模多機能型居宅介護は、業界的にはショウタキと呼ばれます。
小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)は2006年(平成18年)4月に創設されました。
特別養護老人ホーム(特養)の創設は1964年ですから、まさしくこれからの介護を見据えて作られた新しいスタイルと言えるでしょう。

しかしながら、小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)とは何か?をすでに介護業界で働いている方に聞いた時、何人が明確にその機能を答えられるでしょうか…。
ぱっと見たときに漢字ばかりの名称は、難しい印象があるかもしれません。
ということでまずは小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)とはどのようなサービスなのかという解説を行った後に向いている人についても解説をしていこうと思います。

小規模多機能型居宅介護とは

小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)とは何かを厚生労働省HPより抜粋してみます。
小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)とは

利用者(要介護者・要支援者)の心身の状況や置かれている環境に応じて、利用者の選択に基づき、居宅に訪問し、または拠点に通わせ、もしくは拠点に短期間宿泊させ、入浴・排せつ・食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事等や機能訓練を行うもの

どうでしょう?
このような文章を読み慣れない方には、ちょっと難しいかもしれませんね。

では、小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)を(1)小規模(2)多機能型(3)居宅介護の3つに分解してみましょう。

(1)小規模の意味とは

特別養護老人ホームのような広域型は利用者の登録定員の設定を50名〜100名以上で設定することがほとんどです。一方で、小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)では1つの事業所の登録定員は29名以下です。

また「通い」の利用定員は登録定員の1/2から15名の範囲内となります。
※一定の要件を満たす場合は最大18 名

次に「泊まり」の利用定員は通いの利用定員の1/3から9名の範囲内です。

(2)多機能の意味とは

厚生労働省のHPには、小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)が創設された経緯が以下のように記載されています。

    ●小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)が創設された経緯
    「通い」を中心として、要介護者・要支援者の様態や希望に応じて、随時「訪問」や「泊まり」を組み合わせてサービスを提供することで、中重度となっても在宅での生活が継続できるよう支援するため創設された

すなわち、多機能の意味とは「通い」「訪問」「泊まり」の機能があるということです。

(3)居宅介護の意味とは

(2)の小多機が創設された経緯を読むと
「中重度となっても在宅での生活が継続できるよう支援する」とあります。
居宅とは「日常住んでいる家、すまい」を意味しますので、特養のように入居ではなく、在宅での生活を継続するための支援が小多機の目的になるんですね。

つまり、要約すると

小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)とは、29名以下の登録者(小規模)に「通い」「訪問」「泊まり」の介護サービス(多機能)を組み合わせて住み慣れた自宅で生活が継続できるようサポートする(居宅介護)事業所となります。
小規模多機能型居宅介護

本記事は厚生労働省(小規模多機能型居宅介護)を加工して作成いたしました。

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小規模多機能型居宅介護では、どのような人が働いているのか

小規模多機能型居宅介護は入居サービスでなく在宅サービス

小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)では、入居サービスでなく在宅サービスに魅力を感じている方 が働いています。

入居サービス(特養等)は施設そのものがご利用者の家になります。
その場合は、施設設備・機能を活用してご利用者の望む暮らしをどう支えるのか?がサービスの目的になります。

一方で小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)は在宅サービスとなるため、ご利用者の自宅でご本人が生活し続けられるようサポートすることがサービスの目的となります。

例えば、読者さんの中でご自宅に車椅子で移動できるような幅広い廊下がある方はいらっしゃいますか?なかなか難しいのではないでしょうか。

ほとんどの方が手すりを活用して、自宅内を移動しなければならないのではと思います。
その場合、自宅で生活してくための筋力や身体機能の維持・向上を図らないとならないため、介護職は理学療法士と連携してリハビリメニューを提供することとなるでしょう。

小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)で働く方々は、常に住み慣れた自宅で生活し続けるにはどのような支援が必要か?を考え、 チームで実践していくことが仕事の本質であり、やりがいにつながるのだと思います。

勤務時間や給料・福利厚生などで特徴はあるか?

小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)の勤務時間や給料・福利厚生に関しては、事業所によって様々です。
入職前によく条件を確認するとよいでしょう。

特に小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)では、サービスそのものが「通い」「訪問」「泊まり」の事業になりますので、勤務時間に関しても配属された部署によって夜勤のありなしはあるでしょう。

また、給与についても特養より小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)の方が高い!安い!というのはないと思います。
あくまでも運営主体が給与設定、福利厚生についてどう考えているか?が焦点になると言えますので、情報収集をしっかりすることをおすすめいたします。

まとめ

いかがでしょうか。
小規模多機能型居宅介護(ショウタキ)のサービスの肝は、ご利用者の自宅をベースにサービスを提供しているということです。

自宅は千差万別、ひとつとして全く同じ家はありません。
中には、とても狭い家もあるでしょうし、生活の動線が複雑な家、そもそも老朽化の激しい家などもあるでしょう。
その状況のもとでどう生活し続けるか?介護サービスを多面的に考えることは、大変かもしれませんが、大きなやりがいにもなると思います。

ご参考になれば幸いです。
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この記事のライター

茨城県介護福祉士会副会長
特別養護老人ホームもくせい施設長
いばらき中央福祉専門学校学校長代行
NPO法人 ちいきの学校 理事
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)

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