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介護職に向いているのはどんな人?求められる資質を知って適性をチェック!

介護職に向いているのはどんな人?求められる資質を知って適性をチェック!

資格やスキルが必要な専門職というイメージのある介護職。しかし、実は適性さえあれば、未経験でもチャレンジできる職種です。介護職への転職を考えている人のために、仕事内容や求められる資質・能力を紹介します。


介護職に向いているのはどんな人?求められる資質を知って適性をチェック!

未経験の人にとって、介護職というと、仕事が大変で、資格やスキルが必要とされる専門的な仕事というイメージがあるかもしれません。
もちろんキャリアアップするには資格も必要ですが、じつは、適性があれば未経験で特別なスキルがなくてもチャレンジ可能な職種です。

では、介護職に向いているのはどんな人なのでしょうか。
今回は、介護職への転職を考えている人のために、仕事内容や求められる資質・能力を紹介します。
少しでも介護職に興味がある人は、自分に適性があるかどうかをチェックしてみませんか。

介護職ってどんな仕事?

転職の選択肢として介護職を検討するのであれば、まずは大まかな仕事の内容を知っておくことが大切です。
ここでは、介護職の魅了的な面と大変な面、両面を紹介します。

介護職のここが魅力!

介護職は、未経験でも、年齢に関係なくチャレンジできる仕事です。
そのうえ、現場で利用者の介助ができる体力さえあれば、長く続けられます。
介護職としてある程度の経験を積めば、手に職がつき、これから先、安定した就労ができる可能性が高くなるでしょう。

また、介護業界は全体的に人手不足の傾向があり、常に多くの事業所が求人を出しているので、他の職種に比べると転職先の選択肢が豊富です。
もちろん、利用者やその家族の役に立ち、社会に貢献できるやりがいのある仕事であることも魅力のひとつでしょう。

介護職はここが大変!

介護職は、利用者の体を支えながらベッドから車椅子に移動させる移乗介助などの重労働が多く、体力勝負の仕事です。
また、職場によっては夜間や土日に勤務する場合もあり、勤務時間が不規則になる傾向があります。
さらに、利用者とその家族への配慮や細やかなコミュニケーションが求められるため、人付き合いが苦手な人にはストレスになるかもしれません。

大変な面は、工夫次第で乗り越えられる場合も

ただし、それらの大変な側面は、働き方の工夫や職場選びで解決できる場合もあります。
たとえば、身体力学を使った介護技術「ボディメカニクス」を身につけることで、移乗介助などに伴う体への負担を最小限にすることができます。

最近の介護現場では、移乗をサポートする補助具や介護ロボットの利用も進んでいます。
自分の体力や体の状態に応じて、通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア)といった、要介護度の低い利用者が多く夜勤がない事業所を選んで就職・転職するのもひとつの方法です。

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介護職に向いているのはこんな人!

では、介護職として働くためには、どんな資質や能力が必要とされるのでしょうか。
次に、介護職に向いている主なタイプをあげていきましょう。

人と関わることが好きな人

介護職は、施設の利用者とその家族、同じ職場で働く職員、医療従事者など、常にいろいろな人と接する仕事です。
そのため、コミュニケーション力は必須の資質といえます。他の職員とのチームワークも重要なので、協調性も求められます。

といっても、必ずしも新人のうちから高度なコミュニケーション力が必要というわけではありません。
コミュニケーション力は、経験によって磨かれるスキルでもあるので、現時点で人と関わることが好きなら十分でしょう。
特に、親戚や近所の人などの高齢者と話すのが得意な人は介護職向きかもしれません。

さらに、介護職は利用者とその家族の相談に乗ることが多いので、聞き上手であればなおよいでしょう。
周囲の友人や知人によく悩みを相談される人は資質がありそうです。

相手の気持ちを思いやれる人

日常生活のさまざまなシーンごとに、利用者がどう感じているのか、どう思っているのかを想像し、より良い方法を考えながらケアするのが介護の基本です。
ですから、常に相手を尊重できる、思いやりのある人が向いています。

また、利用者の家族の意見や要望にも耳を傾け、対応する必要があるので、いろいろな立場・価値観の人の気持ちを想像できる力も必要です。

周囲の人の変化によく気がつく人

高齢の利用者の健康を気遣い、管理することも、介護職の役割のひとつです。
利用者のなかには、持病を抱えている人もいるでしょう。
介護職は、「今日はあまり食が進まないな」とか「いつもとは話し方が違う」といった利用者の様子に気づき、医療従事者と連携しながらスムーズに対応する必要があります。

そのため、普段から周囲の人をよく見ていて、変化に敏感な人ほど、介護職に向いています。
たとえば、友人や職場の同僚が髪型を変えたことにすぐ気づく人や、体調が悪そうな人が周りにいるときに声をかけることができる人は、このタイプといえるでしょう。

落ち着いて待てる人

高齢の利用者は、ゆっくりしたペースで動いたり話したりします。
たとえ次の予定が控えていても、決して急かさず、利用者のペースに合わせてケアするのが介護職の務めです。
せっかちな人や短気な人より、穏やかな性格で、待つことが苦にならない人が向いています。

体力がある人

介護職は体を使う仕事なので、基本的には、毎日元気に働ける体力があって、健康であることが条件です。
極端に体力がない人には向いているとはいえません。

ただし、比較的体への負担の少ない施設を選ぶ、パートタイム勤務にするなど、自分の体力に合わせて職場や働き方を選ぶことも可能です。
ちなみに、要介護度の高い利用者が中心の介護老人福祉施設(特養)より、要介護度の低い利用者が多い通所介護(デイサービス)施設や通所リハビリテーション(デイケア)施設、訪問介護施設の方が、介護職の身体的な負担は少なくなる傾向があります。

また、入居型の特養は夜勤がありますが、通所介護や通所リハビリテーションは日中の勤務のみで夜勤がないのがメリットです。
訪問介護でも、夜間対応をしていない事業所であれば夜勤はありません。

転職にあたって体力面で少し不安を感じる人は、まずは通所介護や通所リハビリテーション、日中の勤務中心の訪問介護といった事業所で、介護職としてのキャリアをスタートさせるとよいでしょう。

勉強好きな人

必須のスキルというわけではありませんが、学生時代にコツコツ勉強するのが好きだった人や資格を取るのが好きな人など、勉強好きな人も介護職向きです。
というのも、介護職には、利用者のケア方法や認知症の症状に関する幅広い知識が必要だからです。

また、そうした情報は更新されていくので、継続的に勉強しつづけることが好きであれば、適性がありそうです。
介護福祉士、介護支援専門員などの資格を取ることで専門性を高めることができ、昇給も見込めるので、向上心がある人には特におすすめの職種です。

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まとめ:スキルは転職後に高めることも可能。適性をチェックしたうえで前向きに検討を

今回紹介した資質が複数当てはまる人や、全部当てはまる人は、かなり介護職への適性があるといえるでしょう。

ただ、最初から全ての要素を備えていないと介護職になれないというわけではありません。
たとえば現時点でコミュニケーション力に自信がなくても、実際に介護の現場で日々、人と接することで、スキルを高めていくことはできます。

また、相手を思いやる、周囲の人の変化に気がつく、落ち着いて待つといった要素は、意識するだけでもある程度できるようになるものです。
最低限、人と関わることが苦にならず、健康で体力に自信があれば、介護職として活躍できる可能性は十分にあります。

この記事を読んで「介護職に向いているかも」と思ったら、さらに情報収集をして介護職への理解を深め、介護職への転職を検討してみましょう。
介護職として働いている友人や知人に話を聞くと、より具体的に介護の仕事をイメージすることができますよ。

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