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介護職の転職で失敗しないために|失敗事例や転職を成功させるコツを徹底解説!

介護職の転職で失敗しないために|失敗事例や転職を成功させるコツを徹底解説!

[2024年11月更新] 近年、高齢化の進行とともに、社会の介護ニーズは高まり続けています。そのため、介護業界での転職は選択肢も多くあります。一方でせっかく転職するのであれば、後悔のない転職先を見つけたいのも事実です。実際の失敗理由を確認し、事前に対策方法を考えましょう!【執筆者:ささえるラボ編集部/専門家 古畑 佑奈】


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介護職の転職で失敗や後悔をする理由とは?

執筆者

ささえるラボ編集部

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ささえるラボ編集部です。 福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします! 「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。

転職には時間も労力もかかるため、入職後すぐに後悔してしまうようなことは、誰もが避けたいと思っているはずです。しかし、実際に入職してみると後悔をしてしまう方が一定数いるのも事実でしょう。

では、なぜ後悔してしまうのでしょうか。後悔してしまう最大の理由は、入職前のイメージと入職後の実際の職場にギャップがあった際に生じることです。この記事では、転職の際に多い失敗事例をもとに転職成功のコツを解説します。

介護職の転職で起こりがちな、転職に後悔してしまう事例7選

まず、介護業界への転職で多い後悔した事例を紹介します。
主な事例は以下の通りです。

1.体力的、精神的に負担が大きかった
2.仕事内容が思っていたものと異なった
3.シフト制で生活リズムが崩れてしまった
4.スタッフ間の関係性が悪く、連携がとりづらかった
5.教育体制が整っていなかった
6.待遇や勤務条件が事前に聞いていたものと異なった
7.キャリアプランや希望条件などを考えずに職場を決めてしまった

1.体力的、精神的に負担が大きかった

介護業界では、身体介護や夜勤など身体的に負担が大きいと感じる場合があります。
また、介護現場の労働環境(対人ストレスなど)が要因で体力的・精神的に負担が大きいと感じることも多いでしょう。

ー体力面・精神面に不安がある方におすすめの職場

利用者さんの要介護度が比較的低い施設を選ぶと、体力・精神面の負担を軽減できる可能性が高まります。

・住宅型有料老人ホーム
・グループホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
・介護老人保健施設
・デイサービス
・ショートステイ
・訪問介護

2.仕事内容が思っていたものと異なった

未経験で入職をした場合、転職前にイメージしていたものと業務内容が異なることもあります。たとえば、「看取りの仕事があるとは思っていなかった」や「想像以上に身体介護が多い」などです。

仕事内容がイメージと異なると、仕事に対するモチベーションがあがらず、なかなかやりがいも感じられなくなってしまいます。

3.シフト制で生活リズムが崩れてしまった

介護業界ではシフト制が一般的であるため、不規則な勤務時間が生活リズムの乱れに繋がる場合があります。これによって健康面やプライベートに影響を及ぼし、モチベーションの低下などにも繋がってしまいます。

ー夜勤が不安な方におすすめな介護施設

夜勤ができないと介護業界で働くことができないというわけではありません。夜勤に不安がある方は、夜勤のないサービス形態で働くようにしましょう。

・訪問介護
・デイサービス
・デイケア(通所リハビリテーション)

4.スタッフ間の関係性が悪く、連携がとりづらかった

働くうえで、どの業界であっても人間関係は欠かせませんが、介護業界においては特に、スタッフ間の協力や連携が重要です。職員さん同士の関係性は職場によって異なりますが、関係性が悪い職場だと、連携がとりづらく、業務にも支障をきたす場合があります。

人間関係は、その職場で働いてみないと正確には掴みきれません。しかし、施設見学などを通して様子を確認してみたり、施設の口コミなどを見てみると少しでも参考になる情報が得られるかもしれません。

5.教育体制が整っていなかった

教育体制が整っていない職場に転職をすると、業務に慣れるまでの時間も長くなり、やりがいを感じられず後悔することが多いです。

未経験で入職した方はもちろん、経験者であっても前の職場とルールが異なることもあるため、教育体制の充実度は重要です。一方で、介護業界は人手不足のため教育に時間を割けない施設があることも事実です。

仕事を覚えていない状態で業務に携わることは、不安やストレスに繋がるでしょう。また、理解が足りていなかったことが原因で、本来は防げたはずのミスを起こしてしまう可能性もあります。

6.待遇や勤務条件が事前に聞いていたものと異なった

実際に勤務を始めてみると、「配属地が希望と異なった」「デイサービスだと聞いていたのに、訪問介護に配属された」といった配属の不満や、「給与が聞いていた額と異なった」「有給を思うように取得できない」などといった給与や待遇に関する不満などが生じる場合があります。

待遇や勤務条件が異なると、それがストレスとなり、ライフワークバランスの乱れや、やりがいを見失うことに繋がってしまいます。

人を雇用する際には、「労働条件通知書」の提示が義務づけられており、その中には「就業場所・業務内容の変更の範囲」の明示なども義務づけられています。入職前にこの通知書をしっかりと確認し、不明な点は事業所に事前に確認するようにしましょう。

7.キャリアプランや希望条件などを考えずに職場を決めてしまった

キャリアプランや希望条件を明確にしないまま、転職先を決めてしまうと、あとから教育体制の不足や自身の理想の働き方とのギャップなどで後悔することが多いです。

たとえば、将来的に介護福祉士の資格取得を目指して入職をしても、資格取得のサポート体制が整っていない施設だと、働きながらすべて自分で調べて受験を目指すことになります。

また、希望する条件が給与第一なのか、働き方第一なのかなどによっても、選択するサービス形態は変わってきます。転職を決めたら、自身と向き合う時間をつくり、どのような転職活動をしたいのかや、自己分析、自身のキャリア形成について考えてから行動するようにしましょう。

介護職の転職で成功するためのコツ5選!

介護 転職 成功 コツ

執筆者/専門家

古畑 佑奈

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/19

社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員 特別養護ホーム生活相談員、訪問介護事業を経験し、介護業界に9年携わる。 地域でのネットワーク活動では事務局として「死について語る会」や「3大宗教シンポジウム」など幅広いテーマの勉強会やイベントを企画・運営。 現在は介護職やマネジメント経験を活かし、介護系ライターとして研鑽中。

ここまでは、介護職の転職で後悔しがちな事例をあげました。では、後悔なく転職活動に成功するためには、準備期間や活動中に何ができるでしょうか。
実際の現場の視点で専門家が解説します!

後悔しないために私たちができることは以下の5つです。
1.自己分析や転職の目的、優先順位を明確にする
2.複数の施設の求人を比較する
3.施設見学をおこなう
4.介護業界の特徴や仕事内容を理解する
5.給与や休日などの待遇を確認する

1.自己分析や転職の目的、優先順位を明確にする

転職を決めた際は「自分のこと」「転職先のこと」の2つをしっかり調べることが大切です。

特に自己分析では、自身の強みや弱み、やりがいを感じた瞬間など今までの経験をもとに価値観を把握分析し、客観的な視点で自分を見ることができます。

また、転職の目的を考える際は、次の仕事に求める条件もあわせて確認し、その中で優先順位をつけてみましょう。たとえば「仕事が忙しくても給与が高いことが最優先」や、「ライフワークバランスを重視したい」などです。これらを整理しておくと、入職後のギャップを小さくすることができます。

2.複数の施設の求人を比較する

これは就職活動でも同様ですが、転職活動中は内定が欲しいという気持ちや、早く転職活動を終わらせたいという気持ちが先走り、「今内定をもらっているところでいいや」や「準備に時間をかけられないから、この1つだけ受けようかな」といったように施設を比較せずに決定してしまうケースがあります。

しかし、今見ている求人が条件に合っていても、他にもっと希望に合う施設があるかもしれません。そのため、転職先を探す際は、他の施設の求人もあわせて比較し、給与や職場環境などが本当に自分に合っているのか確認してみると、入職後のギャップが生じにくくなるでしょう。

3.施設見学をおこなう

施設見学を行うことで、応募先の施設についてより詳しく情報を得ることができます。
職場環境というと真っ先に頭に思い浮かぶのは人間関係ですが、残念ながら人間関係については働いてみてからでないと分からないことがほとんどです。

職員同士がビジネスライクな付き合いを求める方、アットホームな付き合い方を求める方など、価値観によって望むかかわり方は様々ですし、職場の雰囲気は実際の働くスタッフから伝わってくるものもあります。

可能であれば施設見学等で、実際に働くスタッフと話してみるのがよいでしょう。その際、最低限確認したいことは以下の通りです。

◆施設見学時に確認したいこと◆
・利用者の要介護度や人数
・施設の衛生状態
・職員間のコミュニケーションや利用者さんとのコミュニケーション
・施設の教育体制
・相談窓口設置の有無
・部署移動の有無


入職前に、質問や要望を伝えることは抵抗があると思いますが、入職前後のギャップを埋めるためには、事前にお互いの情報を把握しあえていることが必要です。

4.介護業界の特徴や仕事内容を理解する

勤務時間や、職員の人数、実際の仕事の内容といったところは、働く前にある程度、具体的に把握することができます。1日の業務の流れや残業の有無などを確認すると、イメージがつきやすいでしょう。

また、シフト制勤務が一般的であったり、身体的負担のある仕事があったり、法令や制度の変化に敏感である必要があるなど介護業界ならではの特徴もあります。仕事内容とあわせて、これらの特徴も把握しておけると入職後のギャップを小さくすることができます。

さらに、最近はICT化を進めている施設も多く、どのような機器を活用しているかといったことも確認しておくと自身の業務負担がどのように軽減されるかイメージができ、よいかもしれません。

5.給与や休日などの待遇を確認する

給与や福利厚生ついては、会社によって様々です。
基本給のみではなく、資格手当や通勤手当などの手当や、賞与、退職金制度についても確認しておきましょう。

年間休日数も会社により差があるため、休日や休暇を重視する方は要チェックです。特に、介護業界はシフト制の施設が多いため、シフトの調整や休みの要望はどれくらい通るのかを事前に確認しておきましょう。面接時や職場見学で確認することも大切ですが、口コミサイトなども参考にしてみると様々な視点での声を聞くことができると思います。

介護施設の場合、各種予防接種助成や食事補助などの福利厚生がある会社もあります。複数施設を比較する際に参考にしてもよいかもしれません。

最後に:ギャップを埋め、向き合うことが大切

ここまで、介護業界への転職で失敗(後悔)した事例と成功のコツについて解説してきました。

先述したように、転職で失敗したと後悔するのは入社前後にギャップが生じたときです。このギャップをいかに小さくできるかが転職成功のコツに繋がります。しっかりと準備をし、自分の条件に合った転職先を見つけていきましょう。

「マイナビ福祉・介護のシゴト」では、条件別に求人を検索することができます。「未経験可」や「年間休日120日以上」など自身の希望にあう条件で求人を見つけてみてください。

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