本日のお悩み
まもなく定年退職を迎えるのですが、退職後やることがなく、不安です。
老後が不安だからという理由でできる仕事ではないだろうとは思いますが、介護に関連する仕事は私くらいの年齢を過ぎても現役で働けると知り、興味があります。
ただ、現場で高齢者のお世話をするのは自信がありません。
関連した仕事で私にもできそうなものはありますでしょうか。
経験は宝物!
ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役 株式会社ゆりかご 代表取締役 茨城県訪問介護協議会 副会長 茨城県難病連絡協議会 委員 水戸在宅ケアネットワーク 世話人 介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員
ご質問ありがとうございます。
一般的な定年は65歳と考えると、現役と同じように働いている人はいっぱいいますよね。
私たちの事業所のヘルパーも平均年齢は60歳を超えていますし、最高齢だと75歳のヘルパーもいます。
■介護の仕事は経験全てを活かせる仕事
介護に関連する仕事は多岐にわたります。
私個人の見解ですが、介護という仕事は、人生の経験をすべて活かすことができる仕事だと思っています。
得意なことや特技だけでなく、今までしてきた失敗や嫌な経験でも、介護には役立つ時があります。
よって、みなさんのご経験が、活かされる可能性が非常に高い仕事だと考えます。
■人生経験が豊富だからこそできること~ボランティア~
ご高齢者の多くは、様々な喪失体験をされ、不安や寂しさを根底に抱えていらっしゃると思います。
その際に同じ不安や悩みを等身大で共感できる方に話を聴いてもらうことはとても、心強いのではないかと考えます。
自分の孫よりも若い職員に「お気持ちわかります。」と言われても、その気持ちはうれしいけど、本当にわかるのかなと思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、ご質問いただいた方のように人生経験が豊富であれば、共感感情は抱きやすくなると考えます。
そのような意味で、特別何かをするわけではなくても、お話を聴くだけの「傾聴ボランティア」や仕事や人生経験の中で得意なことを活用して支援したりできる「ボランティアセンター」などへの登録はいかがでしょうか?
その中には有償ボランティアなどもあると思いますので、無理のない範囲で活動できる選択肢の一つかと思います。
■身体に触れない介護の仕事もあります
私は訪問介護にかかわる者ですので、訪問介護に関連したことで考えますと、「生活援助従事者研修」というものがございます。
実際にお体に触れる支援は自信がないが、家事的なことならお手伝いができるかもしれないと思う方は、この研修を受けることで最低限の知識や技能が身につきますし、生活援助というサービスの提供を訪問介護で行えますので、ヘルパーとしても勤務も可能です。
こちらの研修は、訪問介護において一通りにサービスが提供できる「介護職員初任者研修」では研修時間130時間に対して、研修時間59時間となっておりますので、負担感は少ないと考えます。
また、生活支援サービス従事者研修というものもございます。
「介護予防・日常生活支援総合事業」における「訪問型サービス」や「通所型サービス」などで働くことのできる資格を得ることができます。
こちらのサービスを利用する方は、要介護認定を受けている方ではなく、要支援認定等を受けている方ですので、お体に直接触れるサービスは極めて少ないです。
■最後に
これらは一例ですが、皆様のご経験は、地域にとって宝物ですので、ぜひその後経験を活かして、どのような形でも介護にかかわっていただくと、私たちもうれしいです。
皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役
株式会社ゆりかご 代表取締役
茨城県訪問介護協議会 副会長
茨城県難病連絡協議会 委員
水戸在宅ケアネットワーク 世話人
茨城県介護支援専門員協会 水戸地区会幹事
茨城県訪問看護事業協議会 監事
水戸市地域包括支援センター運営協議会 委員
水戸市地域自立支援協議会全体会 委員
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
日本社会事業大学大学院 福祉マネジメント研究科 在籍中
介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員・FP2級