本日のお悩み
腰痛がひどく、退職を考えています。
腰が痛くなりはじめた頃にボディメカニクスを教わって、自分ではかなり気を付けてきたつもりでした。ただ、年齢のこともあり、もう限界かなと感じています。
ケアマネの資格もなく、相談員は向いてないと自分で思っています…。
介護の仕事くらいしかまともに働いたことがないので、本当は働き続けたいですが、他の仕事をする自信はありません。なにか働き続けられるようないい案がないか、アドバイスいただけないでしょうか?
一番大切にしていただきたいのは「ご自身のお身体」です。
こんにちは。
腰痛に悩まれているとのこと。
同じ悩みを持つ介護従事者さんも数多くいらっしゃると思います。
それでも、介護の仕事を続けたいという質問者さんのお気持ちがとても嬉しいです。
退職を考えられる前に出来そうなことが幾つかありそうなので、参考までにお伝えしますね。
■選択肢1 腰痛を徹底的に治療する
まずは、腰痛を徹底的に治療するという選択。
仕事を継続するにせよ、異なる仕事を選択するにせよ、腰痛を抱えたままの生活は他への悪影響も及ぼしかねません。
日常生活に支障をきたすようになる可能性も否めません。
職場の上司にも相談し、「仕事を休む」もしくは「腰の負担の無い仕事をしながら」、今の職場に所属することは難しいでしょうか。
転職における年齢やキャリアのことをご心配されてあるようですので、今の職場にいながら、腰痛を徹底的に治療し、働ける状況になってから、介護業務に復帰するという選択は望ましいかなと思います。
■選択肢2 腰痛を悪化させない業務に就く
続いては、腰痛を悪化させない業務に就くという選択。
腰痛の正確な状態や職場の状況が分かりませんが、今よりも腰の負担が少なそうなお仕事はありませんか。
重介護度の方でなく、比較的軽介護度の方が多いユニットへの異動や、介護周辺業務などは考えられませんか。
辞められるくらいであれば、そのような形でも残ってほしいと思われる経営者も多いと思います。
それにより、介護職の方の負担が減るケースもあると思います。ご自身の職場の業務を一度洗い出してみてはいかがでしょうか。
もしかすると、職場の業務改善につながるかもしれませんよ。
■選択肢3 退職する
最後に、今の職場にいながらの治療が難しければ、退職をされる選択もあると思います。
■自分の身体と、勇気をもって向き合う
以上、選択肢を提示させていただきましたが、やはり一番大切にしなければならないのは、ご自身の身体です。
自分自身のことは自分自身が一番よく分かっていると思います。
「立ち止まる勇気」「治療と向き合う勇気」を持ち、自問自答してはいかがでしょうか。
そのうえで、ご自身で決定されるとよいのではと思います。
「介護職の腰痛」に関連した、その他のお悩み
■相談内容
腰痛を抱えながら介護の仕事をしていますが、どうしても腰が痛くなってしまい、早く仕事が進まないことがあります。
こういう場合はどのようにしたら良いのでしょうか?
転職するにも、腰のことを言うと落ちてしまいそうで踏み切れません。
相談者:きょうばあちゃん さん
■専門家からの回答
・(有)⽻吹デザイン事務所介護事業部アモールファティ代表 ・アモールファティスクール⻑ 介護福祉⼠/介護⽀援専⾨員/介護技術指導員/⽇本語教員/社会科教員 介護職員実務者教員/社会福祉主事任⽤
■身体のことを周りに伝えてみましょう
お疲れさまです。介護業務に腰痛は付きものですよね。
まずは、自分の身体の状態を職場に伝えてみることをおすすめします。
周囲の方々がご相談者さんの身体の状態を知れば、「お互い様精神」で助けてくれるかもしれませんし、良い治療院など、同じ経験のある方がアドバイスをくれるかもしれません。
■腰痛の原因究明を
また、なによりも大切なのは、腰痛の原因を詳しく知ることです。
業務が原因で腰痛が出ている場合もあれば、他に病気が潜んでいる場合もあります。全く予想外の病気によって腰痛が生じていたということもあるので、もし診察がまだでしたら病院へ行きましょう。
診断が出れば治療もできます。その診断結果を根拠に、現場の業務について相談を持ち掛けることも可能なはずです。
例えば、配属を変える、職種を変えるなど、法人が人事を考えなければならないケースもあります。
無理をするのは自分自身や職場、ご利用者の方にとっても、何一つメリットはありません。
■最後に
以上、まずは自分の身体の状況を職場に伝えること。病院で診断をしてもらうこと。治療をすること。そして、無理はしないこと。
転職しても腰痛の解決にはなりません。
転職を考えるにしても、我慢せずに治療を優先することを心がけてください。お大事に。
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福岡福祉向上委員会 代表