今日のお悩み
しっかりとした研修体制が充実しているとのことで、入職したのですが、実際はOJTばっかり。
OJTも研修にはちがいありませんが、他の法人も同じような感じなのでしょうか。
新卒で一般企業にいた身としてはびっくりなのですが…。
視点の転換で見方が変わる
回答者
ご相談ありがとうございます。
まずは、一般企業で経験を積まれた後、介護業界の門を叩いてくださったこと深く感謝いたします。
他業界で視野を広げられた方の客観的視点・意見は、私も組織運営にてとても大切にしています。
さて、ご質問についてです。
OJTばかりの研修に物足りなさを感じているご様子。
さぞかし所属されていた企業さんは、しっかりした研修システムを構築されていたのでしょう。
OJT(職場内訓練:上司や先輩について現場で仕事を学ぶ)とOFFJT(職場外訓練:職場外のセミナーや研修で外部講師等から知識等を学ぶ)がバランス良く体系化されていた研修体制がイメージできます。
そして、何より、質問者さんの成長意欲が高いことが不満の現れから推測できます。
とても素晴らしいですね。
■「OJTに力を入れている理由」があるあもしれません
でも、ここで視点を転換してみましょう。
所属法人さんの研修方針は、どのような方向性でしょうか?
もしかすると、意図的にOJTに力を入れているかもしれません。
介護技術は、基本をベースに利用者によって対応方法を変えていかなければなりません。
昨今、介護現場の多くは、「人手不足の為、満足なOJTを行えず、教えてもらえないまま現場でいきなり業務を任される」なんてこともあるようです。
そのようなことでは、介護に幻滅して業界を離れてしまいますよね。
そういった上では、所属法人さんは、理にかなった研修を行っているとも考えられます。
質問者さんは、一般企業での経験や視野、成長意欲を兼ね備えた方です。
自分が受けてきた研修と単純に比較して優劣を決めてしまうのではなく、研修方針を担当の方に確認してはどうでしょう?
方向性が明確になれば腑に落ちるのではないでしょうか。
また、OFFJTは、公的な研修機関が企画するものから民間の会社が企画する講座までたくさんの選択肢があります。
ご自分で、学びに行きたい研修を上司に提案してみるのも良いかもしれません。
■経験や力を活かしていきましょう!
所属事業所さんの体制の中だけで不満をため込むのでなく、持ち前の経験、力を生かして是非、自分が変わっていく、自分で変えていくことができる介護職を目指してください。
他業界に学びを提供できる介護業界を共につくりましょう!
茨城県介護福祉士会副会長
特別養護老人ホームもくせい施設長
いばらき中央福祉専門学校学校長代行
NPO法人 ちいきの学校 理事
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)