第35回介護福祉士国家試験 対策問題(生活支援技術)
■問題
Bさん(102歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。高齢による身体機能の衰えがあり、機能低下の状態が長く続いていた。1週間前から経口摂取が困難になった。1日の大半は目を閉じ、臥床状態(がしょうじょうたい)が続いている。医師から、「老衰により死期が近い」と診断され、家族は施設で看取りたいと希望している。
死が極めて近い状態にあるBさんの看取りに必要な情報として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.体重の減少
2.夜間の睡眠時間
3.延命治療の意思
4.嚥下可能(えんげかのう)な食形態
5.呼吸の状態
解答と解説
■解答
5.呼吸の状態
■解説
1.(×)体重の減少が重要な情報である時期は過ぎていると考えられます。
2.(×)一日の大半は目を閉じ、臥床状態が続いている状況であり、睡眠時間の情報としての重要度は低くなっています。
3.(×)家族は施設で看取りたいと希望しており、延命治療を実施しないことの意思確認はすでに行われていると考えられます。
4.(×)1週間前から経口摂取が困難になっていることから、嚥下可能な食形態を検討する意義はありません。
5.(○)死が極めて近い状態になると、喘ぐような下顎呼吸(努力呼吸)や、無呼吸と深く速い呼吸を繰り返すチェーンストークス呼吸などの異常呼吸が出現します。こうした呼吸状態がみられた場合は死期が近いため、家族への対応を開始します。
ささえるラボ編集部です。
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