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介護職の休日は本当に少ない?年間休日110日・115日・120日の違いと連休の取り方を解説します!

介護職の休日は本当に少ない?年間休日110日・115日・120日の違いと連休の取り方を解説します!

[2025年6月23日更新] 介護職への転職を考えるとき、「年間休日はどれくらい?」「連休は取れるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、介護職の年間休日数や連休取得の実状について、詳しく解説します。


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介護職の年間休日は他業種と比較して少ないの?

執筆者

ささえるラボ編集部

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ささえるラボ編集部です。 福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします! 「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。

転職を考える際、「休みはしっかり取れるのか」「連休を取ることはできるのか」というのは多くの人が気になるポイントであると思います。特に介護職は、土日休みが一般的な職種と比較し、休日の取り方が不規則であることが多いため、働き方や生活リズムに不安を感じる方も多いでしょう。

この記事では、介護職の年間休日数や連休取得の実態や、サービス形態による違い、希望休の仕組みなどを詳しく解説します。さらに、「年間休日110日・115日ってどんな感覚?」という求人でよく目にする項目に関する疑問についても解説します。

介護職の年間休日数はどれくらい?

介護職 年間休日 カレンダー

介護職に対して休日数が少ないと思われている方も多いのではないでしょうか。しかし、実は他業種と比較して極端に少ないわけではないのです。

厚生労働省の調査によると、医療・福祉業界の平均年間休日数が111.5日であるのに対し、全産業の平均は113.7日となっており、大きな差はないことがわかるかと思います。

また、医療・福祉業界の数値は平成30年の調査以降公表されていませんが、令和6年に全産業平均が116.4日と約3日年間休日数が増えていることから、介護業界でも休日の増加があると推測できるでしょう。
※出典:厚生労働省 平成 30 年就労条件総合調査の概況
※出典:厚生労働省 令和6年就労条件総合調査の概況

年間休日110日・115日・120日の違いとは?

年間休日110日・115日・120日

ここまで、平均年間休日数について解説をしてきましたが、そもそも「年間休日ってどれくらいから働きやすいと感じられるの?」という方も多いかと思います。

ここからは、介護職の求人でよく目にする年間休日110日・115日・120日の違いについて紹介します。

■年間休日110日:業界では平均的だが連休はとりづらい

先述した医療・福祉業界の平均年間休日数とほぼ同等の110日ですが、この日数だと「休みはあるけど、連休は少ない、取りづらい」という印象を持つ日数です。

参考までに2025年のカレンダーで土日の数を見てみると、104日あるため、土日の数よりは多いけれど、シフト制で取得する最低限の休み+αくらいの日数しか休みがないということになります。家族や友人と予定を合わせづらいと感じる方も多いのが年間休日110日です。

■年間休日115日:調整次第で連休の取得が可能

年間休日115日は、先述した土日の数+10日以上の余裕があるため、シフトの調整次第では、3連休や4連休を取得することも可能です。

しかし、ゴールデンウィークなどに他の業界で取得する人もいる10連休などは、シフトの都合上も取得が難しいでしょう。

■年間休日120日:カレンダー通りの働き方に近い

年間休日120日は、ほぼ「カレンダー通り」の働き方ができます。カレンダー通りの働き方とは、土日祝の日数分休日の取得ができるということです。参考までに2025年の土日祝の日数を数えてみると、119日ありました。

年間休日120日を、人材不足が嘆かれている介護職で取得するには、ややハードルも高いように感じますが、年間休日120日をアピールポイントとしている求人や、介護業界でも事務職や法人本部での勤務などにおいては、この水準の求人も多くあります。

年間休日120日は、プライベートの時間も取りやすく、気分転換をしながら働くことができるでしょう。

サービス形態による休日の違い

介護業界は、勤務するサービス形態によって利用者さんに対応する時間や曜日が異なるため、休日形態にも差が生じます。

ここでは、入所型・通所型・訪問型の3つに分けて解説します。

入所型サービス

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの入所型施設では、利用者さんが24時間365日生活をしているため、常時誰かが勤務をする必要があります。

このようなサービス形態の施設では、以下のような特徴があります。

・曜日を問わずシフト制で勤務する
・土日休みは取得しづらい
・連休や希望休は有給を使い、シフトの調整が必要


このことから、「週末は家族と過ごしたい」「連休を取得して旅行に行きたい」といった方にとっては、希望を通りづらい場合があります。一方で、平日に休みを取得できるため、「人が少ないときに買い物に行くことができる」「役所に行くことができる」などといったメリットもあります。

通所型サービス

デイサービスやデイケアなど通所型のサービスでは、利用者さんが日中のみ施設を利用します。また、日曜日は定休日となっていることも多いので、比較的ワークライフバランスを維持しながら働くことができます。

このようなサービスでは、以下のような特徴があります。

・日曜+平日1日の休みが多い
・年末年始や祝日も休業日である場合があるので、休暇を取得しやすい
・連休も比較的取りやすい


通所型サービスでは、年間休日120日以上の求人も多くあります。基本的に決まった時間で働くことができるので、家庭と両立したい方や、ワークライフバランスを意識したい方におすすめです。

訪問型サービス

利用者さんの自宅を訪問してサービスの提供を行う、訪問型サービスでは、利用者さんの生活スタイルや必要な介護サービスの内容に応じて、勤務する時間が異なります。

一方で、訪問型サービスは午前のみ・午後のみ・平日のみなど時間を決めて働くこともできるため、うまく調整するとプライベートとの両立が行いやすい環境であると言えます。

このサービスの特徴は、以下の通りです。

・シフト制で曜日の固定はほとんどない
・平日のみの勤務が可能な事業所もある
・人員体制にもよるが、希望休は比較的取りやすい


事業所によって、勤務の形態は異なりますが、短時間だけ介護職として勤務をしたい方や、家庭との両立をしたい方におすすめです。

介護職は連休が取りづらいと言われている理由とは?

ここまで、介護職の休日事情を確認してきました。
平均年間休日数などを見ると、全産業平均と大差がないのに、なぜ介護職は連休が取りづらいと言われているのでしょうか。

介護職は連休が取りづらいと言われている理由について解説します。

1.シフト制の勤務

介護職の多くはシフト制の勤務です。さらに、入所型施設の場合、夜勤などを挟むため、なかなか連休を取りづらいのが実態です。

シフト制の職場で、連休を取得するにはシフト調整が必要でしょう。

2.人材不足

また、介護業界では多くの施設が人材不足です。そのため、希望休を出しても他の職員との調整が難しく、休みを取得しづらい場合があります。

特に、繁忙期や他の職員の希望休と重なると、余計に休みを取りづらく感じる可能性があります。

介護現場で休暇取得のために行われている工夫・改善策

しかし、「連休が取りづらい」「休暇が取りづらい」という環境のままでは、介護業界は働きづらいと人材離れも深刻化していきます。

そこで、介護業界でもさまざまな働き方改革や工夫、改善を行っています。ここからは、休暇取得のために行われている工夫・改善策を紹介します。

1.希望休制度の導入

子育てや介護などと両立しながら働くことができるよう、月に数回、希望休を申請できる施設や事業所が増えています。

希望休を活用することで、2日以上の連休を取得することも可能です。

2.有給休暇の計画的取得

また、有給休暇をシフト作成時より早めに申請することで、連休を取得できるようにしている施設・事業所もあります。

もちろん、施設の状況にもよりますが、有給休暇と希望休を組み合わせることで3~4連休を取得することもできるでしょう。

3.シフト作成時の工夫

また、シフト作成時に管理者側で、連休が取得できるよう配慮する施設・事業所もあります。

職場のルールとして、「月に1回以上連休を取れるようシフトを組む」などがあると、連休を取る際に周囲の職員に対して「申し訳ない」という気持ちを持つ必要もなく、休暇が取得できます。

入職前に休日制度を確認する方法

では、実際に介護業界への入職を検討するとき、休日の制度についてどのように確認すればよいのでしょうか。

入職前に休日制度を確認する具体的な方法を紹介します。

1.求人票の「休日欄」をチェックする

まずは、求人票の「休日欄」を確認しましょう。ここには年間休日数や、休みの制度、祝日の扱いなどが記載されています。

ここでは、年間休日数の確認だけでなく、週休2日制なのか、土日は休みなのか、有給休暇はどのくらい取得されているのかなどを確認するようにしましょう。

2.面接で直接確認する

また、求人票を確認してもわからないことについては、面接で直接確認しましょう。面接で休日について確認すると、やる気がないと思われるのではないかと、不安に感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、しっかりと意欲を伝えたうえで、健康かつ安心して働くことができるよう休日制度について確認しましょう。

ただし、求人票に記載してあることをそのまま聞くのは、準備不足と思われる可能性があるので、求人票を確認してもわからなかったことや、記載がないことについて確認するようにしましょう。

3.職場見学などで現場の声を聞く

また、可能であれば職場見学や現場スタッフとの会話を通じて、実際の働き方を確認することもおすすめです。

現場の声を直接聞くことで、求人票や面接では見ることのできない、スタッフのワークライフバランスや休日取得に対する雰囲気などを確認することができます。

4.求人サイトの口コミを確認する

現場の声だけでは、リアルな声を聞ききれない場合もあります。
そのため、求人サイトの口コミなどを確認してみてもよいでしょう。

以前働いたことのある方の、よりリアルな声を聞くことができたり、退職の要因などを知ることができたりと、ネガティブな面もしっかりと把握して入社前後のギャップを埋めることに繋がるでしょう。

ただし、マイナスな理由で辞めた方の場合は、ネガティブな面のみを記載している可能性もあるので、口コミは参考程度にとどめましょう。

最後に:自分に合った休日制度の職場を選ぼう

介護職は休日がとりづらいわけではなく、休日制度にさまざまな違いがあるということがわかりました。 年間休日数の違いは、身体的な負担の差に繋がることはもちろん、連休の取りやすさやプライベートとのバランスの違いにも繋がります。

単に、日数だけを見るのではなく、土日休みなのか、希望休は使えるのかといった詳細も確認しながら自分に合った職場選びを行うようにしましょう。

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