本日のお悩み
私はひとり親(シングルマザー)で、娘が1人います。娘はちいさく、まだまだお金がかかりますが私は手に職を持っているわけではありません。介護職はそういう人も働けますか?また、働きやすいですか?
介護職は、シングルマザーにとって働きやすい仕事なのか?
まずは、ひとり親世帯の就労状況を見てみましょう。
厚生労働省『平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告』では、ひとり親世帯のうち81.8%の方が就労しているという状況となっています。
介護業界単一での就労状況が出ていないのですが、母子世帯の母の資格別有資格率では、18.6%もの方が、介護福祉士や初任者研修(ヘルパー2級)の資格を保有し、就業していることが分かります。
そして何より、看護師や准看護師(合わせて7.5%)よりも多く、全産業の資格保有者としては一番多くの資格を有して就業しているのが、介護関係の資格という結果となっています。
資格保有者に限定しなければ、より多くのひとり親世帯の方が介護職員として従事しているということが伺えますね。
■シングルマザーが働きやすい理由と、介護職で働くメリットまとめ
それではまずはじめに、シングルマザーが働きやすい理由を挙げていきます。
① 無資格未経験から始められる
② 事業者や働いている仲間の理解が得やすい
③ 子どもの成長に合わせて、働き方を選びやすい
④ お昼のお弁当を作る必要がない事業所も多い
次に、シングルマザーが介護職として働くメリットを挙げてみます。
① 正規雇用職員として働ける可能性がある
② 子どもとの時間やライフワークバランスが取りやすい
③ 働きながら国家資格も取得でき、その後のキャリアが形成しやすい
介護職の仕事内容とは? サービスの種類別から必要な資格、給与まで徹底解説! | ささえるラボ
https://mynavi-kaigo.jp/media/articles/790少子高齢化でニーズが高まる介護職は、未経験からチャレンジできて安定的に就労できる仕事です。介護業界への転職を考える人のために、仕事内容から介護職の魅力、必要な資格、平均給与額まで、基礎知識を解説します。
■シングルマザーが介護職として働きやすいと言える理由4つ
それでは一つずつ、シングルマザーが働きやすい理由について掘り下げてみたいと思います。
① 無資格未経験から始められる
まずは無資格未経験でも働けるということに尽きると思います。
看護師をはじめとした多くの技術職・専門職は、業務に関係する資格をすでに持っていることが、就労するうえでの最低条件です。
しかし介護に関しては(訪問介護を除く)、無資格未経験からスタートできます。
② 事業者や、働いている仲間の理解が得やすい
平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告の結果からも分かる通り、介護業界では、多くのシングルマザーが活躍しています。施設側も事情を汲み取り、お子さんの体調不良などによる急な休みにも理解を示してくれると思います。先輩方の経験を基に、ご自身の今後のキャリアアップもイメージしやすいのではないでしょうか。
③ 子どもの成長に合わせて、働き方を選びやすい
介護業界には様々な事業種別があります。例えば特別養護老人ホームやデイサービスといった、住まいの場や通いの場としての事業所に分かれているんです。
例えば、特別養護老人ホームで正規雇用職員になろうとする場合、土日も勤務が入ったり、遅番・早番・夜勤があります。この働き方だと、子育てとのバランスを取るのがとても大変ですよね。お子さんとの休日の関わりも、なかなか時間が取れなくなってしまいます。
しかしデイサービスの場合、日勤帯での業務が基本です。また、事業所の定休日が日曜日であったりと、仕事と子育てのバランスが整えやすいのでおすすめかもしれません。
また、お子さんが大きく成長し、少し余裕が出てくれば、夜勤がある特養へ異動や転職をすることも可能です。
特養では夜勤手当があるので、技術的なスキルアップと合わせて収入増も期待できます。
④ お昼のお弁当を作る必要がない事業所も多い
福利厚生の一環として、従業員に対して昼食を低額で提供している事業所も多くあります。
朝早く起きて、お弁当作りをするのって大変ですよね。
できるだけ朝はゆっくりしたいと思うのが当然だと思いますが、小さなお子さんを育てているシングルマザーの方の朝は、まさに多忙を極めるのではないでしょうか。
少しでも朝の時間に余裕を持つことができれば、その分をお子さんとの時間に費やせたり、睡眠の時間を増やせたりすると思います。(これって結構大切なことだと思います)
■シングルマザーが介護職として働くメリット3つ
次に、シングルマザーが介護職として働くメリットを掘り下げていきたいと思います。
① 正規雇用職員(正社員)として働ける可能性がある
介護職員初任者研修という資格が取得できていれば、正規雇用職員として雇用してくれる事業所も少なくありません。正社員として働けるということは、収入面から見ても非常に重要なポイントとなるのではないでしょうか。
② 子どもとの時間やライフワークバランスが取りやすい
前述の通り、日曜日に事業所がお休みのデイサービスでは当然従業員も日曜日がお休みです。
お子さんとの時間も取りやすく、場合によっては休日を取りたい日程を月に数日聞いてくれる事業所も多いので、土日の連休も取りやすくなっています。有給休暇と合わせて学校行事などへの出席もしやすい環境にあると思います。
③ 働きながら国家資格も取得でき、その後のキャリアが形成しやすい
これも大きなメリットの一つです。
介護福祉士は、
・養成校を卒業して国家資格の受験資格を取得するルート
・働きながら3年間の実務経験を積み、その間に実務者研修を修了することで介護福祉士国家資格の受験資格が得られるルート
の2つがあります。
実際に多くの方が、働きながら実務経験ルートで介護福祉士を受験し合格していますので、キャリアアップにはもってこいの環境です。
さらに、転居をした際や実家に戻った際にも、資格さえ持っていれば全国どこででも専門職として活躍ができます。
これまでのキャリアも十分に生かして働くことができます。
■専門家・後藤さんのおすすめ就職先
いかがでしたか?
最後に一つ、アドバイスです。
私は、シングルマザーの方の就職先として、施設をたくさん運営している社会福祉法人をおすすめします。
なぜなら、施設をたくさん運営している社会福祉法人なら、転職せずにライフスタイルに合わせてスキルアップができるからです。
「施設をたくさん運営している社会福祉法人」がおすすめな理由
私が勤めているのも特養ですが、実際にお子さんが中学校へ上がったタイミングで、デイサービスから夜勤ができる特養に異動した方もいます。夜勤ができるようになり、収入が上がったと喜んでいました。
同じデイサービスで働いているシングルマザーの職員も、うらやましいとおっしゃっていました。
また、昼食の補助に関しても、シングルマザーの職員から「朝自分のお弁当を作らないで済むから昼食が提供されて助かる!!」といった声をよく耳にしていました。
大きな厨房があるからこそ、従業員へ昼食が提供できることはメリットですね。
社会福祉法人は福利厚生も充実していますし、住宅補助がある法人が多く、生活スタイルに合わせ事業所の選択もできると思います。
退職せずに一つの事業所で多様な働き方ができることは、ひとり親世帯に限らず、社会福祉法人の魅力の一つです。
今抱えている不安を解消し、できるだけイメージしやすいように、介護職として働く理由やメリットをお届けしました。
介護業界の事を知らないと、不安や抵抗感があるのは当然です。この記事を参考に、まずは一歩踏み出してみてくださいね!!
介護の資格取得を目指して働く
他業種と比べてみても、介護現場には小さなお子さんがいるシングルマザーの方が多く在籍しているように思います。それは、介護現場がシングルマザーの方にとって働きやすい環境であるからなのではないかと思います。
■シングルマザーが働きやすい理由
私が責任者をしていた時も、本当に多くのシングルマザーの方が従事してくれていました。働きやすい理由として、以下の2点があげられます。
・雇用形態が選べる
・勤務時間(形態)が選べる
雇用形態は正社員、契約社員、派遣社員、時間給アルバイトと、柔軟に働き方を選べます。
勤務形態は、早番・日勤・遅番・夜勤のような不変則勤務もありますが、事業所に申し出れば、お子さんの成長にあわせた働き方に変更することも可能です。
■資格の要・不要に注意
ただし、希望する介護の事業者によって資格の有無が問われます。
例えば、訪問介護事業所に訪問介護員として従事する場合には、「介護職員初任者研修修了者」「介護福祉士実務者研修」の資格が必須ですが、訪問介護事業所以外の介護事業者については無資格で働くことができます。
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無資格で働いている期間が国家資格の介護福祉士の受験資格の要件になるので、働きながら自然に国家資格の取得を目指すこともできるのです。
さらに、介護福祉士として5年勤務した後は介護支援専門員の受験資格を得ることもできます。
継続して介護の仕事をしていると、キャリアアップできるチャンスが介護業界にはたくさんあります。また、介護業界は生活のライフラインとしてあらためて注目されてます。不景気にはめちゃくちゃ安定している業界とも言えますので、安定した生活を送れるところも、シングルマザーの方にはより良いかと思います。自分自身のキャリアアップを目指す方にもおすすめです。
是非、お待ちしております。
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・(有)⽻吹デザイン事務所介護事業部アモールファティ代表
・アモールファティスクール⻑
介護福祉⼠/介護⽀援専⾨員/介護技術指導員/⽇本語教員/社会科教員
介護職員実務者教員/社会福祉主事任⽤
理論と経験に基づく「優しく丁寧に美しい介護」を理念に実践的な介護技術研修/コミュニケーション研修及び介護離職防止の為一般企業様向けに「介護セミナー」を実施しています。