本日のお悩み
ヘルパーから利用者さんにコロナが移って亡くなったニュースを見ました。私たちも頑張ってるんだけどな…という気持ちになってしまいます。介護の先生方はあのニュースについてどう思われましたか。
実態が不透明な情報に左右されず、自分を信じよう!
世間では、GOTOキャンペーンの利用も進みはじめてはいますが、
介護現場のみなさんは、まだまだ慎重に行動されています。
本当にがんばっていますよね。
そんな中でのご質問。
広島県のニュースでしょうか。
がっかりする気持ち、私もわかります。
■まずはニュースについて
さて、この広島のニュースですが、
ご存じない方もいらっしゃると思いますので少し共有します。
「ホームヘルパーから感染したとみられる新型コロナウイルスの影響で女性(当時82歳)が死亡したのは、ヘルパーの勤務する訪問介護事業所が必要な安全対策を講じなかったためだとして、遺族が事業所の運営会社に4,400万円の損害賠償を求めた訴訟を起こした」という内容でした。
その後、10月に訴訟目的は介護現場の安全管理体制に対する問題提起であり、提訴が報道されたことで、その意図がある程度達成されたとなり和解が成立しています。
このニュースをネットで検索すると様々な意見が飛び交っていました。家族側に立ち、訪問介護事業所を非難する方、一方で、ご家族に対し度の過ぎたクレーマーだと訪問介護員を養護する方。どちらかというと後者の方が多いように感じました。
■事実は情報として受け止めますが、気にしすぎません。
ここで本題に戻りましょう。
私の感想です。
「ニュースの内容だけでは詳細が掴みにくいので、事実は情報として受け止めますが、気にしすぎません。」
という感じです。
このニュースですが、この事業所さんがどこまで感染対策を行っていたのか、また、担当したヘルパーさんもどこに落ち度があったのか?なかったのか?がわかりません。
また、ご家族の状況もどんな職業でどのような関わりを利用者さんともっていたのかも掴みきれないです。私の経験上、このような揉める状況となるのは、第1にご家族との信頼関係がどう築けていたのか?が焦点になります。
例えば、死に至らないような転倒事故でも事業所の説明、態度、常日頃のコミュニケーション量、信頼関係によっては訴訟まで行くケースだってあります。逆に、死につながってしまうようなことがあっても、ご家族が納得できるような説明、対処ができていれば、ご理解いただけることも多々あります。
■最後に
このニュースにがっかりされた質問者さんは、間違いなく冒頭で述べた今でも慎重に行動されている方のお一人だと思います。それはすべてご利用者の為ですよね。介護職の鏡です。情報社会の膨大な情報に心を揺さぶられることはありません。自信をもって今のまま、行動してください。そして、自分も大切になさってくださいね。
茨城県介護福祉士会副会長
特別養護老人ホームもくせい施設長
いばらき中央福祉専門学校学校長代行
NPO法人 ちいきの学校 理事
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)