本日のお悩み
介護の新しいソフトやロボットに興味があります。
たまに見て、こういうのがあったらいいのかなーと思いますが、実際使ったことがないのでよくわかりません。
皆さんは使ってみたことはありますか?
また、こういう機器はやっぱり高いんですよね?
私が働いている施設は小さいので、そんなにお金もないし無理だろうなと思いつつ、気になります。
ICTの導入は「目的」でなく、「手段」であることを忘れずに!
介護業界への、新しい科学や技術の進出スピードはすさまじいですよね。
国や厚生労働省も、介護現場へのICT導入を謳い、補助金などの支援の仕組みも随分と整いつつあります。
私たちの周りにも、インターネットや業者さんからの様々な情報があふれ、「ICTを取り入れなければ時代遅れになるのでは」という錯覚を抱きそうになるのも、やむを得ない状況です。
ただ、このようなツールは導入しただけでは、何の効果も発揮しません。
導入したうえで、いかに使いこなすかが大切なのです。
■ICTの導入前に考えておくべきこと
まず考えていただきたいのは、ICTをどんな目的のために、どのように活用するかを明確にすることです。
つまり、今の業務の内容や流れをしっかりと把握し、どこが課題で、どのように改善すれば、利用者さんや職員のためになるのかを考えてみてください。
目的は「業務の効率化」でしょうか、「介護の質の向上」でしょうか。
そこも明確にすべきでしょうね。
ICT導入が「目的」となった結果、不要な購入を行い、使われないまま倉庫で眠ってしまっているという話はよく聞きます。
そうならないためにも、ICT導入の目的の明確化をお勧めします。
■ツール選定で失敗しないために
上記のことが明確になり、そこで初めて、「それらを解決するためには、何を導入すればよいだろうか」というところに行きつくわけです。
これらが明確になると、ツールの選定を行う際の「視点」が定まり、目移りすることも少なくなると思います。
ICT導入が「目的」となった結果、不要な購入を行い、使われないまま倉庫で眠ってしまっているという話はよく聞きます。
そうならないためにも、ICT導入の目的の明確化をお勧めします。
■低額の機器や、補助金の活用も
現在はコロナ禍なので、開催頻度こそ減っていますが、全国で展示会や発表会は行われています。
また、オンラインでの説明会や展示会、勉強会なども頻繁に開催されています。
ぜひ、これらを活用してみてはいかがでしょうか。
質問者さんは「高額」というイメージをお持ちのようですが、すべてが高額であるわけでなく、小規模事業所でもお金をかけずに上手にICT活用をされているところはたくさんあります。
機器が高額の場合でも、「ICT導入補助金」なども活用することで、予算をかけずに導入することは可能です。
インターネットでは、様々な事例が掲載されていますので、目的を明確にされたら、ぜひとも検索してみてください。
■専門家が選ぶ、便利なICT機器3選
最後に、あくまでも私の経験からの主観で、これは便利で、しっかりと活用すると大きな力になりそうなものを紹介しますね。
全ての事業所に適しているとは限りませんので、ご参考程度にしてみてください。
請求・プラン連動の介護記録ソフト
スマホやタブレットを使えること、「LIFE」対応可能なことが必須。
手書きでの記録をされている事業所であれば、検討の価値はあります。
インカム
安価で導入可能。
これを活用することにより、コミュニケーションがスムーズになり、利用者処遇の改善に繋がっているケースを多く見かけます。
見守り・排泄予測のICT化
特に夜間の職員負担軽減に大きな効力を発揮している入所施設は多いようです。
ナースコールとの連動型もあります。
福岡福祉向上委員会 代表