第35回介護福祉士国家試験 対策問題(介護の基本)
■問題
利用者主体の考えに基づいた介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.1人で衣服を選ぶことが難しい利用者には、毎日の衣服を自分で選べるような声かけをする。
2.食べこぼしが多い利用者には、こぼさないように全介助する。
3.認知症(dementia)の利用者には、排泄(はいせつ)の感覚があっても、定時に排泄の介護を行う。
4.転倒しやすい利用者には、事故防止のため立ち上がらないように声をかける。
5.入浴が自立している利用者も、危険を避けるため個別浴ではなく集団での入浴とする。
解答と解説
■解答
1.1人で衣服を選ぶことが難しい利用者には、毎日の衣服を自分で選べるような声かけをする。
■解説
1.(○)安易に介護者が選ぶのではなく、利用者の好みや気温などを考慮して自己決定を促すような声かけをすることが、利用者主体の考えに基づいた対応として適切です。
2.(×)食べこぼしが多い場合は、その原因をアセスメントし、姿勢保持の工夫、食器や食形態の変更、福祉用具の利用などにより、自分で食べ続けられるよう支援します。
3.(×)認知症の患者でも排泄の感覚があるのなら、その感覚に合わせて排泄を誘導することが適切です。
4.(×)事故防止が目的であっても、行動制限により機能低下を引き起こす可能性があります。移動環境を整え、安全に立ち上がれるような声がけをすることが望ましいでしょう。
5.(×)入浴の自立度により強制的に決定するのではなく、利用者の希望に応じて個別浴か集団浴かを決めるほうが適切だといえます。
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