介護業界への転職、未経験でも大丈夫です!
■執筆者
ささえるラボ編集部です。 福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします! 「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。
今回は、未経験から介護業界への転職を考えている方に向けて、転職成功率を高めるポイントを紹介したいと思います。また、「介護経験はあるけど転職活動は初めてで不安…」という方にも効果的な方法が多いので参考にしてください!
■介護業界に未経験からでも挑戦できる理由って?
では、なぜ介護業界は未経験からでも挑戦できるのでしょうか。その理由は大きく分けて3つあります。
2.社会的ニーズの高まりに伴い採用ニーズも高まっているから
3.未経験・無資格向けの教育や資格取得へのサポート体制を充実させている職場があるから
1.未経験・無資格からでも挑戦できる業務があるから
たとえば、利用者さんの身体に直接触れることがない、洗濯や掃除などの「生活援助」は資格がない人でも実施が可能です。家事のスキルやコミュニケーション能力などを活かせるため、未経験であることに不安がある方は介護業界へのはじめの一歩として挑戦しやすいと思います。
食事介助、入浴介助、排泄介助などの身体介助は、有資格者の指示のもとであれば資格がなくても対応は可能です。しかし訪問介護職員は資格がないと従事はできないため、注意が必要です。無資格の場合は、就職後に資格取得を支援いただける場合もありますが、いずれにしても働きだした後からでも、どのように資格取得をしていくかは決める必要があるでしょう。
2.社会的ニーズの高まりに伴い採用ニーズも高まっているから
高齢者の人口率が高ければ高いほど、介護職のニーズも高まっていると考えられます。
一方、15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計した「合計特殊出生率」は令和5年で1.20と統計を取り始めて以降、過去最低の数値となっています。※2 このことから、日本は今後も高齢化が進むことが予測されているにもかかわらず、生産年齢人口は減少傾向となるため、介護業界においても人材不足が加速化していくのです。
また、介護労働安定センターの調査によると、従業員の過不足感について、「やや不足・不足・大いに不足」と回答した介護関連の事業所が全体で64.7%とすでに過半数以上の事業所で、人材不足の状態となっています。※3
これらのことから、介護業界は社会的ニーズに対して、人材不足であるため未経験からでも採用のニーズがあると考えることができるでしょう。
※1 出典:総務省 統計局 1.高齢者の人口
※2 出典:厚生労働省 令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況
※3 出典:介護労働安定センター 令和5年度介護労働実態調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
3.未経験・無資格向けの教育や資格取得へのサポート体制を充実させている職場があるから
一方で、介護労働安定センターの調査によると、介護業界で現在勤めている方の約45%が直前職の業種を問う質問に対し、介護以外の仕事であったと回答しています。※このことから、介護業界に入職してくる人の約半数が、介護業界未経験もしくはブランクがある状態であるとわかります。
これらの状況を踏まえて、事業所側でも、新人教育の体制を整えていたり、資格取得に向けたサポートを行っていたりと未経験の方を受け入れる体制が整い始めているのです。
「マイナビ福祉・介護のシゴト」では、未経験可・無資格可の求人を検索することもできますので、未経験から介護業界の転職を検討している方はぜひ活用してみてください。
出典:介護労働安定センター 令和5年度介護労働実態調査「介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」
未経験から介護業界への転職成功率を高めるポイント
ここからは、それぞれの不安について対策方法を解説します。しっかり準備し、転職の成功率を高めましょう。
■選考に関する不安
2.必要書類になくても職務経歴書を用意しよう
3.夜勤や土日祝日も入れるのであればその旨を伝えよう(24時間体制の施設の場合)
4.未経験可・無資格可の施設を探そう
1.介護職員初任者研修を受けよう
介護職員初任者研修は介護職として働くうえで基本となる知識や技術を習得する研修で、入職前に介護職としての基本知識を身につけることができるほか、この資格を取得することで、訪問介護の業務全般や、身体介護などできる業務の幅も広がります。
介護職員初任者研修は、スクーリングが必要な研修となっていて、受講のスケジュールはスクールごとに異なるので、働きながらの取得を目指す人は、それが可能な学校で受講することをおすすめします。
また、大きな法人ですと、その法人が運営するスクールで初任者研修を受講し、そのまま法人が運営する施設に入職すると受講料がキャッシュバックされる場合もあるので確認してみましょう。
2.必要書類になくても職務経歴書を用意しよう
そこでおすすめしたいのが、たとえ必要書類の中に含まれていなくても職務経歴書を用意することです。
職務経歴書はあなたが今まで違う分野で働いてきた中で、どのような取り組みをしてきたかアピールできる強力なツールです。介護ではどのようなことが仕事に役立つかわかりません。例えば、今まで営業職として働いてきた人の場合、顧客との対話で培ったコミュニケーション能力や、相手の潜在的なニーズを引き出す力などが、介護業界でも利用者さんや一緒に働く職員との関係性において役立ちます。
他にも介護の仕事はチームで動くため、上司として複数の部下をまとめ上げてきた経験があれば、人をまとめる知識や経験は高く評価されるはずです。このように、職務経歴書を用意することができれば事細かにあなたのアピールポイントを面接官に訴えかけることが可能です。
繰り返しになりますが、介護業界では何が役に立つかわかりません。「自分の経験が介護の仕事にどのように役立つかわからない」という場合でも、とりあえず今までの仕事の中での実績を列挙してみましょう。それを見た面接官が、あなたが予想しなかったポイントに目をつけて評価してくれる可能性もあります。
職務経歴書を書いてマイナスになるということはまずないため、必要書類の中に含まれていなくても作成するようにしましょう。
3.夜勤や土日祝日も入れるのであればその旨を伝えよう(24時間体制の施設の場合)
また、昼間の時間帯のみの求人であっても、夜勤に入れることを伝え、勤務に融通がきくことを提示できれば、採用側には魅力的な人材に映る可能性があります。
4.未経験可・無資格可の施設を探そう
また、未経験可と書かれている施設や事業所には、同じく未経験からスタートした人が複数いると考えられます。
未経験でスタートした際の右も左もわからない心境を理解している人が多いと考えられるため、フォローもしてもらいやすいでしょう。
■職場選びに対する不安
ここからは、施設選びで後悔のない転職をするためのポイントを3点紹介します。
2.施設見学を行う
3.複数の求人に応募する
1.自分が今回の転職に求めるものを整理し優先順位をつけておく
入職する事業所や施設を探す際は、求めているものに優先順位をつけてみてください。優先順位が高いものを妥協して施設を決定してしまうと、早期離職にも繋がりかねません。
2.施設見学を行う
・職員間の関係性
・利用者さんの要介護度
・施設の清潔感や安全性
上記以外にも、直接質問できるようであれば教育体制がどうなっているかなども聞いてみると、未経験で入職する不安が和らぐでしょう。
3.複数の求人に応募する
ミスマッチを防ぐ意味でも、比較対象があったほうがより自分に合った職場を見つけられると思います。ただし、応募数が多すぎても選考の日程が多くなり、負担になると思うので、3~4施設程度がよいでしょう。
最後に:ポイントを押さえ転職を成功させましょう!
自身が生き生きと働くことができる事業所や施設を探し、転職を成功させましょう!
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