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ささえるラボ編集部です。 福祉・介護の仕事にたずさわるみなさまに役立つ情報をお届けします! 「マイナビ福祉・介護のシゴト」が運営しています。
介護業界への転職難易度は高くないからこそ準備が大切!
そもそも、有効求人倍率とは求職者1人に対して何件の求人があるかを示す指標で、この数値が高ければ高いほど、求職者の数に対して求人数が多いということを示します。つまり、介護業界の有効求人倍率は高いため、求職者に対して求人数が多く、入職の難易度は比較的低いということができるのです。
一方で、求人が多いということはそれだけ選択肢が多いということであるため、求職者にとっては何を基準に入職先を決めればよいか迷ってしまう状況でもあります。そのため、転職活動を成功させるには、事前の準備や比較検討がより大切です。
ここからは介護業界の転職活動を成功させるポイントを紹介します。しっかり確認し、転職活動にご活用ください。
出典:厚生労働省 有効求人倍率(介護関係職種)の推移(暦年別)
介護業界への転職で成功するためのポイント7選!
2.求人の比較をしましょう
3.施設見学をしましょう
4.転職エージェントやサイトを活用しましょう
5.履歴書と職務経歴書を作成しましょう
6.面接対策をしましょう
7.資格取得やスキルアップを目指しましょう
■1.自己分析をしましょう
自己分析では、自身の強みや弱みだけでなく、それをもとに、今回の転職活動で求める条件の整理もおこないましょう。以下で自己分析の手順を紹介します。
ー介護職の転職活動における自己分析方法
→過去の業務内容などから自身の実績や成功体験、苦労したことなどをリストアップしましょう。
2.自身の強み・弱み・興味・価値観を書き出しましょう
→今までの経験から自身の特徴を書き出してみましょう。
3.キャリアにおける目標設定をしましょう
→5年後、10年後のありたい姿や、ポジションを考えます。そしてそのためにはどのようなステップが必要かについても検討しましょう。
4.自身の現状と目標のギャップを分析しましょう
→現状と目標のギャップを明らかにし、そのうえで必要な経験やスキルを検討してみましょう。
5.希望する職場の特徴を書き出し、優先順位をつけましょう
→1~4を踏まえたうえで、自身が希望する職場の特徴を書き出してみましょう。そのうえで優先順位もつけておきましょう。
■2.求人の比較をしましょう
求人を比較する際のポイントを以下で紹介します。
ー介護業界の転職活動における求人比較のポイント
・勤務時間や休日形態
・勤務地(今後の変更の有無も)
・給与形態や諸手当
・資格や研修制度
・経営方針や理念
■3.施設見学をしましょう
施設見学で確認したいポイントは以下の通りです。
ー介護施設の見学で確認したいポイント
・利用者さんの様子や要介護度
・施設の清潔さや安全対策
・設備やロボットなどの導入状況
・職員の配置状況と人員体制
・研修や教育の体制
・業務の流れや1日のスケジュール
■4.転職エージェントやサイトを活用しましょう
自己分析において、自分の希望が明確になっているのであれば、それらを検索軸として施設を探していくと、幅広い選択肢のなかから自分に合った求人を絞っていくことができると思います。
■5.履歴書と職務経歴書を作成しましょう
履歴書とは、簡単に言えば求職者のプロフィールや自己紹介のような役割を果たしています。一方で、職務経歴書は今までの業務経験や実績を具体的に明記できるものとなっています。
施設によっては、履歴書の提出のみを求められることもありますが、職務経歴書もあわせて作成をしておき、自分の取り組みをアピールできるようにしましょう。
特に、他職種から介護業界への転職を検討している方は、前職での実績や経験のなかで、介護業界で活かせるスキルを発見してもらう機会にもなります。
■6.面接対策をしましょう
面接は、ただ話せばよいというわけではありません。自身の強みを明確にしつつ、それが応募先の介護施設においてどのように活かせるのか、活かしていきたいのかを相手に伝える必要があります。また、数多くの施設の中からなぜこの施設を選んだのか、なぜこの施設がよいのかも伝えていきましょう。
面接対策として実施したいことを以下で紹介します。
ー介護職の転職活動における面接対策で押さえたいポイント
→施設の理念や運営方針を確認し、自身の強みと照らし合わせましょう。
・頻出の質問への回答練習をする
・逆質問の準備
→「最後に何かありますか?」と面接官に聞かれた際に、何か質問ができると好印象に繋がります。何を聞きたいか事前に考えておけると、スムーズでしょう。
・過去の業務経験における実績や得たスキルを説明できるようにする
・介護職に対する思いや、自身のキャリアプランを言語化しておく
・(施設見学をした場合)見学で感じた感想や、疑問に思ったことをまとめておく
■7.資格取得やスキルアップを目指しましょう
「介護職員初任者研修」は介護職として働くうえで基本となる知識や技術を習得する研修で、入職前に介護職としての基本知識を身につけることができるほか、この資格を取得することで、訪問介護の業務全般や、身体介護などできる業務の幅も広がります。
介護職員初任者研修は、スクーリングが必要な研修となっていて、受講のスケジュールはスクールごとに異なるので、働きながらの取得を目指す人は、それが可能な学校で受講することをおすすめします。 また、大きな法人ですと、その法人が運営するスクールで初任者研修を受講し、そのまま法人が運営する施設に入職すると受講料がキャッシュバックされる場合もあるので確認してみましょう。
このように、入職前に資格を取得していると、さらに選択の幅を広げることができるので、より自身にあった施設を発見できる可能性が高まります。
介護業界で強みとなるスキルやアピールポイント6選!
2.体力・精神力
3.チームワーク・協調性
4.責任感
5.介護関連の資格やスキル
6.勤務時間の柔軟性
■1.コミュニケーション能力
ミスコミュニケーションが生じてしまうと、職場の雰囲気が悪化してしまうだけでなく、利用者さんに適切な介護が提供できないなどのトラブルに繋がる可能性もあります。
適切な言葉遣いと身振りを用いつつ、相手の感情やニーズを理解しながら対応することが不可欠です。
■2.体力・精神力
介護の仕事は、利用者さんの移動介助や夜勤など体力が必要なものが多くあります。また、対人サービスであることから利用者さんや、そのご家族とのコミュニケーションでストレスを感じる可能性もあります。 そのような場面において、体力や精神力があると利用者さんとより向き合おうという気持ちで働くことができ、周囲からの信頼も獲得することができます。
面接等で、体力や精神力をアピールする方法としては、皆勤で勤務していることや、自分なりのストレスマネジメント方法があることなどを伝えると、安心して話を聞いてもらえるでしょう。
■3.チームワーク・協調性
協力し合い、情報を共有することで、シフト制で担当が変わっても利用者さんに一貫したケアを届けることができます。また、最近の利用者さんの様子なども、職員全員が把握しておけると、ケガの防止や病気の早期発見などに尽力できる可能性も高まるでしょう。
■4.責任感
介護職には、重要な役割を果たしている職業であるということを自覚しつつ、利用者さんのプライバシーと尊厳を尊重したケアをおこなうことが求められています。
■5.介護関連の資格やスキル
一方で、介護労働安定センターの調査によると、介護業界で現在勤めている方の約45%が直前職の業種を問う質問に対し、介護以外の仕事であったと回答しています。※
このことから、介護業界に入職してくる人の約半数が、介護業界未経験もしくはブランクがある状態であるとわかります。
これらの状況を踏まえて、事業所側でも、新人教育の体制を整えていたり、資格取得に向けたサポートを行っていたりと未経験の方を受け入れる体制が整い始めているのです。
しかし、このような状況で資格や介護に関連する経験があると、採用において有利になる場合が多くあります。介護関連の資格や経験などがある場合は、積極的に伝えるようにしましょう。
出典:介護労働安定センター 令和5年度介護労働実態調査「介護労働者の就業実態と就業意識調査 結果報告書」
■6.勤務時間の柔軟性
24時間体制や土日祝も運営している施設では、夜勤に入れる人や土日祝日のシフトに入れる人は歓迎される可能性が高いでしょう。
また、昼間の時間帯のみの求人であっても、夜勤に入れることを伝え、勤務に融通がきくことを提示できれば、採用側には魅力的な人材に映る可能性があります。
最後に:ポイントを押さえ転職を成功させましょう!
今回紹介した、介護業界の転職活動における成功のポイントをしっかり押さえ、転職活動が成功することを応援しています。
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