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ナースコールが頻回な利用者さんにどう対応する?対策4選をご紹介

ナースコールが頻回な利用者さんにどう対応する?対策4選をご紹介

[2025年2月26日更新]ナースコールが頻回な利用者さんへの対応方法としてコールを抜くのは最適なのか?この記事では、実際の事例を用いながらナースコールが頻回な利用者さんへの対応方法4選をご紹介します!【執筆者/専門家:脇 健仁・古畑 佑奈】


目次

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本日のお悩み1:医師からコールを抜いてよいとの指示…でも罪悪感でいっぱい

精神疾患のある利用者さんのコールが頻回であることについて、精神科の先生からは本人・家族に了解を得ればコールを抜いても良いと言われています。

しかし、コールを抜くことは介護職として虐待をしているような罪悪感あります。有料老人ホームで働く介護職の対応としてこの対応は正しいのでしょうか?どのように解決したらよいでしょうか。

ナースコールが頻回な原因とは?自分に置き換えて考えてみましょう

執筆者/専門家

脇 健仁

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/22

ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役 株式会社ゆりかご 代表取締役 茨城県訪問介護協議会 副会長 茨城県難病連絡協議会 委員 水戸在宅ケアネットワーク 世話人 介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員

精神疾患のある利用者さんの頻回にわたるコールについては、苦労されているところも多いかと思います。
ご質問者さんは、きちんと専門職である医師に確認をとっているということ、その対応は素晴らしいと思います。

まずはコールを抜くことに違和感を持てたことが大切

個人的な意見を述べさせていただくと、「本人、家族に了解を得ればコールを抜いても良い」という内容には賛同できません。

いくら医師が良いといっても、ご質問いただいた方のおっしゃる通り、罪悪感やちょっとそれってどうなんだろうという違和感を持てることが、とても大切ではないかと思います。

利用者さんはなぜコールをする?自分に置き換えて考えてみよう

そもそも、利用者さんはなぜコールをするのでしょうか? また、あなたがでコールをするときはどんな場面でしょうか?

例えば飲食店に行った際に注文を伝えようとしたとき、私たちは店員を直接呼ぶ、もしくはコールを押して店員を呼ぶことが多いと思います。 おなかが空いていて、注文が決まったのに、店員さんが全然注文を取りに来てくれないとどんな気持ちになるでしょうか?

このように、コールが多いとただ決めつけるのではなく、相手の状況を自分に置きかえてみると、利用者さんの心情を理解することができるでしょう。

●コールは自分の意志表示をするもの

自分に置き換えると簡単なことですが、コールができなくなるということは、自分の何らかの要求を他者に伝えることができないことになります。

そのような状況を本人が了解するでしょうか?そもそも、この件に本人が了承できるのであれば、何度もコールはしないと思います。

●家族は施設に遠慮している可能性も

また、家族への了承確認も、私は危険であると感じます。 その理由は、本当に納得したうえでご了承いただけているかわからないからです。

施設からこの内容について連絡を受けた家族は、自分の家族が施設に迷惑をかけてしまっていると感じるでしょう。もしかしたら、施設で受け入れてもらえなくなるかもしれない、または本人にとって不利益なことが起こるかもしれないと感じてしまい、本心では納得がいかないが、仕方なく了承するというようなことになる可能性があると感じます。

利用者さんのナースコールが頻回な場合に施設でできること

頻回なナースコールがあった場合、施設では以下のような対応をおこなっています。

1.コールの内容を精査する
2.コールのあった時間帯、曜日などを分析する
3.コール前後での出来事について情報収集を行う
4.コールの対応方法について、情報共有する

●1.コールの内容を精査する

まず、コールの内容ですが、重要性の判断を行う際に、主語が「私たち」にならないように注意しています。「私たち」ではなく、「利用者さん」にとって、そのコール内容がどのような意味、重要性を持っているのかという視点で検討します。

●2.コールのあった時間帯、曜日などを分析する

次に、コールをする背景や理由を分析します。 その理由や背景を理解するうえで、コールがあった時間帯や曜日に規則性がないかを確認します。

●3.コール前後での出来事について情報収集を行う

また、コール前後の出来事の確認なども、コール内容と関連性があるかを見極めていきます。

これによって、コールをするまでの状況が明らかになり、その状況への対応策を行うことでコール回数が抑制されると考えます。

●4.コールの対応方法について、情報共有する

また、コールを受けた側の対応はどうだったかを顧みる必要もあります。

受けた側の対応によっては、次のコールを発生させてしまう可能性もあります。本人がコールをした目的をしっかりと汲み取ったうえで、どのような対応をおこなったのか、その対応が適切だったのかをチームで共有し、検討していく必要があります。

「コールを抜く」以外の対応を検討して

各事業所にも様々な都合があるかと思いますが、コールを抜くという行為は、たとえコールの回数が減ったとしても、別の事故が発生する要因に繋がってしまう可能性があります。

折り合いをつけるという妥協はすべきではなく、ご自身が感じている罪悪感に素直に向き合い、コールを抜く以外の方法を再考いただきたいと考えます。

本日のお悩み2:耐えきれなくてナースコールを抜いてしまった…私は介護士失格?

ナースコールが頻回な利用者さんがいて、日々の業務のなかで耐えきれず、ナースコールを抜いてしまいました。

これって犯罪でしょうか。またこのようなことでイライラしてしまう私は、介護職に向いていないのでしょうか。

ナースコールが頻回になった要因を分析し、状況に応じた対応を具体的に考えましょう

執筆者/専門家

古畑 佑奈

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/19

社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員 特別養護ホーム生活相談員、訪問介護事業、地域包括支援センターにて介護支援専門員の経験あり。 現在は、デイサービス管理者として勤務。 地域でのネットワーク活動では事務局として「死について語る会」や「3大宗教シンポジウム」など幅広いテーマの勉強会やイベントを企画・運営の経験がある。 すきな食べ物はラーメン。

ナースコールを抜くことは虐待にあたるか?

まず、ナースコールを抜いてしまったことについて、質問文を拝見し、「大変なことをしてしまった」というお気持ちなのだと理解しました。

高齢者虐待防止法では、「必要な用具の使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる行為」を虐待と定義しています。 そして、その具体的な内容として「ナースコール等を使用させない、手の届かないところに置く」と挙げられています。

このことから、ナースコールを抜くという行為は、虐待に該当するとわかりますね。

やってしまったことは反省し、繰り返さないようにする

質問者さんは、このことを職場のどなたかに相談できましたでしょうか。それとも、職場の人には言えていないけれど、勇気を出して質問してくださったのでしょうか。

いずれにしても、自分の行為に疑問を感じ、質問をくださったあなたは、真面目な方なのだと思います。私たち介護職には、何よりもまず、サービスを利用されている方々の権利を守る責任があります。 してしまったことについては、反省をして、振り返り、何よりこれから同じことを繰り返さないということが重要です。

なぜナースコールを抜いてしまったのか?対応策も考えましょう

さて、ではなぜナースコールを抜いてしまうほど余裕がなくなってしまったのか考えてみましょう。

おそらく理由は1つではなく、さまざま考えられると思います。できれば、1人ではなく職場の方と相談し、時間を取って振り返り、対応策を考えてみましょう。

対応策は可能な限り、具体的に検討する必要があります。「こういう状況になったらこうする」と具体的な行動を決めておくと、考える余裕がないときでも、迅速かつ適切な対応をおこなうことができます。

また、誰しも仕事以外のことで気持ちに余裕がないときもあります。そのようなときは無理をせず、自分を労わることも大切にしてくださいね。

利用者さんのナースコールが頻回になる理由

ここまで、実際の事例にあわせて、その背景事情や対応方法を専門家の先生とともに考えてきました。

次に、利用者さんはなぜナースコールを頻繁に押してしまうのか、またそのような場面に遭遇した場合、どのような対応が適切であるのかを紹介します。

1.介助を求めている

頻回なナースコールの理由として、実際に介助が必要な場合もあります。

利用者さんの中には、介助がないとトイレに行くことができなかったり、病気や服薬の影響で頻尿になっていたりする場合もあります。これらのサインを見落としてしまうと、膀胱炎などといった病気の原因に繋がる可能性があります。

「またか」と思う気持ちもわかりますが、利用者さんの様子は必ず確認し、重要なサインを見落とさないようにしましょう。

2.孤独や不安感を抱えている

精神的な孤独や不安感からナースコールを押すこともあります。この場合、このナースコールを無視されたり、断ち切られたりしてしまうと、より孤独感や不安感を増大させてしまうリスクがあります。

職員とのコミュニケーション不足は悪循環に繋がる可能性があるため、一方的に断ち切ることはせず、相手が背景に抱える事情などを探るようにしましょう。

3.ナースコールを押しても応答がなかった

実際に介助が必要でナースコールを鳴らしたものの、職員が来なかったというケースが続くと、利用者さんのナースコールが頻回になってしまう場合があります。

忙しい介護現場では、利用者さんの状況などに応じて優先順位をつけて対応をおこないます。しかし、待たされている利用者さんにとっては、待機時間が長く感じ、「他の利用者さんは対応してもらているのに自分は後回しにされている」と感じてしまいます。その結果、ナースコールが頻回になってしまうことがあるでしょう。

ナースコールが頻回な利用者への対応方法4選

ナースコール 頻回 利用者

では、ナースコールが頻回な利用者さんにはどのように対応することが望ましいのでしょうか。ここからは、ナースコールが頻回な利用者さんへの対応方法4選を紹介します。

1.利用者さんへの関心と温かい対応
2.行動パターンの把握と分析
3.見守り体制の強化
4.感情のコントロール

1.利用者さんへの関心と温かい対応

利用者さんに対して関心を持ち、温かい対応をすることは安心感を与えることに繋がります。

たとえば、利用者さんのお話に対して「なんでそう思ったのですか?」「そのあとどうなったのですか?」など5W1Hを用いながら話を聞くと、利用者さんは関心を持って聞いてくれていると感じるようになります。

また、忙しく、すべてに対応することが難しい場合は、温かい笑顔で接するだけでも利用者さんに安心感を与えることができます。

2.行動パターンの把握と分析

ナースコールが頻回な利用者さんの行動パターンや1日の生活習慣を掴むことも大切です。事前に行動を分析しておくことで、時間ごとに適切な対応を検討しておくことができます。

3.見守り体制の強化

また、担当職員だけでなく施設の職員全体で「見守る」という環境づくりを行うことも大切です。 施設の職員全員が見守ってくれていると感じてもらえることで、利用者さんに安心感を与えることができます。

また、施設全体で見守り体制を作っておけると、様子がわからないからとりあえず駆けつけなければならないといった状態をなくすことができ、職員の負担も軽減できます。

まとめ:介護の仕事は自身の人間性と向き合う仕事

数分おきに鳴るナースコールに対応した日は、家に帰ってからもナースコールの音が聞こえるような気がするなんて方も多いと思います。

しかし、利用者さんにとっては一人ひとり、何かしらの理由があって、時に必死に、時に遠慮しながら押しているということ、そして究極的にはナースコールが鳴る前に声がかけられることを目指すのが私たちの仕事であるということを、最後にお伝えしたいと思います。

介護の仕事は、自身の人間性と向き合わなくてはならない仕事ですが、自分が完璧な人間ではないと理解するからこそ、他者にも寛容になれるのではないかとも思います。どうか、今回の出来事を自分だけの課題として抱え込まず、さまざまな角度から考えてみてください。応援しています。

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この記事のライター

ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役
株式会社ゆりかご 代表取締役
茨城県訪問介護協議会 副会長
茨城県難病連絡協議会 委員
水戸在宅ケアネットワーク 世話人
茨城県介護支援専門員協会 水戸地区会幹事
茨城県訪問看護事業協議会 監事
水戸市地域包括支援センター運営協議会 委員
水戸市地域自立支援協議会全体会 委員
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
日本社会事業大学大学院 福祉マネジメント研究科修了(福祉マネジメント修士)
聖路加国際大学看護リカレント課程 認知症看護認定看護師課程 在籍中

介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員・FP2級

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