第35回 介護福祉士国家試験 過去問と解説(発達と老化の理解)
■問題1
高齢者の脱水に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.若年者よりも口渇感を感じやすい。
2.体内水分量は若年者よりも多い。
3.起立時に血圧が上がりやすくなる。
4.下痢が原因となることはまれである。
5.体重が減ることがある。
■解答
5.体重が減ることがある。
■解説
1.(×)体液減少により体温調節機能が低下し、感覚機能が低下するため、若年者よりも口渇感を感じにくくなります。
2.(×)体内水分量は成人で約60%ですが、高齢者では水分を保持する筋肉量が減少するため約50~55%と少なくなります。
3.(×)脱水状態になると循環血液量が減少するため、脳への血流が不足して起立性低血圧をきたしやすくなります。起立性低血圧では立ちくらみや失神を起こすことがあり、注意が必要です。
4.(×)下痢や嘔吐により、体内の水分や電解質が不足して脱水症状を引き起こすことがあります。
5.(○)体重の減少率が大きいほど脱水は重症であり、体重減少10%以上では高度脱水による心臓・腎臓・呼吸機能不全がみられ、直ちに点滴などの適切な処置が必要になります。
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