第35回 介護福祉士国家試験 過去問と解説(医療的ケア)
■問題1
Fさん(87歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。嚥下機能(えんげきのう)が低下したため、胃ろうによる経管栄養が行われている。担当の介護福祉士は、Fさんの経管栄養を開始して、しばらく観察した。その後、15分後に訪室すると、Fさんが嘔吐(おうと)して、意識はあるが苦しそうな表情をしていた。介護福祉士は、すぐに経管栄養を中止して看護職員を呼んだ。
看護職員が来るまでの介護福祉士の対応として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1.室内の換気を行った。
2.ベッド上の嘔吐物(おうとぶつ)を片付けた。
3.酸素吸入を行った。
4.心臓マッサージを行った。
5.誤嚥(ごえん)を防ぐために顔を横に向けた。
■解答
5.誤嚥(ごえん)を防ぐために顔を横に向けた。
■解説
1.(×)嘔吐物を処理する際は、感染に留意して十分な換気を行います。
2.(×)嘔吐物を片付けることを最優先する必要はありません。
3.(×)酸素吸入は、医師の指示の下で実施します。
4.(×)通常、意識があって自発呼吸をしている場合は心臓マッサージ(胸骨圧迫)の必要はありません。
5.(○)「嘔吐して、意識はあるが苦しそうな表情をしていた」という情報から、顔を横に向けて気道を確保し、誤嚥を防ぐことが最も優先される対応となります。
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