本日のお悩み
介護の求人ってどこで探すのが一番良いのでしょうか。ハローワークとか紹介会社とか求人がのっているサイトとかいろいろあるけど違いがよくわかりません。専門家の中に施設を経営している人もいるようなので、どこからきた人を優遇するとかがあれば教えてほしいです。
求人媒体は単なる「きっかけ」、「施設見学」に優遇される勝機あり!
回答者
ご質問ありがとうございます。
近年の介護業界は、有効求人倍率3.8倍(2019.4介護労働実態調査)と他業界(1.4倍)と比べても非常に高い水準です。その為、求人は、質問者さんの仰るとおり「ハローワーク 」「紹介会社」「求人サイト」等さまざまな媒体を通じて日々競うように掲載され続けています。つまり、事業所は必死なんです。
でも「必死」に求人をかけている事業所さんも闇雲に行動してはいません。
ちょっと視点を事業所さんの立場に切り替えてみましょう。
事業所は、求人媒体の特徴を捉え、状況に応じた求人媒体を活用していることが見えてきます。それぞれの特徴は以下の通りです。
①ハローワーク ・・・ハローワーク は正式には「公共職業安定所」と言います。国により運営され、公共と名のつく事で想像できるかもしれませんが「無料」というメリットがあります。しかし、公共機関だけにネット配信やデザイン性のある見せ方などはできないというデメリットもあります。
②紹介会社 ・・・紹介会社は、求人業務(広報等)を請け負ってくれて、事業所が求める人材を見つけ、提案してくれるのがメリットです。もし、紹介会社が紹介してくれた人材を事業所が気に入った場合は、マッチングが成功となり、紹介会社に紹介料が入る仕組みです。この紹介料は、高額になる場合がほとんどの為、コスト面がデメリットとなります。
③求人サイト ・・・求人サイトは広報力に強みがあります。デザイナーが所属していたり、事業所がどのように自事業所を見せたいか?要望に応じて表現してくれます(運営会社により条件異なる)。又、求人誌と連動していたり、PCサイトだけでなくスマホでも見れるようにしていたりと、幅広く人の目に止まるように動いてくれるのがメリットです。デメリットは、広報の自由度が高い反面、細部まで広報についての打ち合わせなどが必要なことと、やはり高額のコストがかかることですね。
このような違いを考察すると事業所は、「応募→面接→採用」のプロセスの入り口をどの媒体を活用することがベストなのかを考えて媒体を選んでいることがわかります。
つまり、事業所は、求人媒体により、応募者を優遇するということはありません。
どの媒体を選択するかのポイントは、「見せ方」と「コスト」なんだということもわかりますね。
<結論>
質問者さんは、少しでも自分を優遇してくれる働きやすい職場を探しているとお察ししました。求人媒体は、あくまでも賃金、働き方などの待遇面を確認する手段として捉えていただき、本質を見抜くためには、事業所見学を行うことをオススメします。見学は、質問者さんの態度や人柄を事業所側も必死で見極めようとします。そこで、どうしてもこの人材に働いてほしいと事業所が思った時、待遇が優遇される可能性が出てくるでしょう。
なぜこの結論に至ったか?その一番の答えは、私がそうしてるからです(笑)施設見学で好条件獲得を勝負してみてください。
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茨城県介護福祉士会副会長
特別養護老人ホームもくせい施設長
いばらき中央福祉専門学校学校長代行
NPO法人 ちいきの学校 理事
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 MBA(経営学修士)