第33回 介護福祉士国家試験 過去問と解説(医療的ケア)
■問題1
気管粘膜のせん毛運動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.痰(たん)の粘度が高いほうが動きがよい。
2.空気中の異物をとらえる運動である。
3.反射的に咳(せき)を誘発する。
4.気管内部が乾燥しているほうが動きがよい。
5.痰を口腔(こうくう)の方へ移動させる。
■解答
5.痰を口腔(こうくう)の方へ移動させる。
■解説
1.(×)水分量が少なく粘稠度の高い痰は、線毛運動を阻害するため動きが悪くなります。
2.(×)気管粘膜の線毛運動は、呼吸器に侵入した異物を体外に排出する役割を担っています。
3.(×)線毛運動で除去できなかった異物の多くは咳によって排出されますが、線毛運動が反射的に咳を誘発するわけではありません。
4.(×)線毛は、肺サーファクタント(肺表面活性物質)を含む気道液で常に潤った状態です。気管内部が乾燥してしまうと線毛運動は沈滞します。
5.(○)体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を除去するために痰を作り、線毛運動により体内から体外に向かって一定方向へ排出します。
ささえるラボ編集部です。
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