本日のお悩み
訪問介護に向いている人ってどんな人ですか?
ヘルパーは施設よりも大変なイメージがあります。
訪問介護と施設介護との共通点や違いをご存じですか?
ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役 株式会社ゆりかご 代表取締役 茨城県訪問介護協議会 副会長 茨城県難病連絡協議会 委員 水戸在宅ケアネットワーク 世話人 介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員
ご質問ありがとうございます。
訪問介護の業務内容のイメージがつかめないと、自分に合っているかどうか想像がつきにくいですよね。
■訪問介護とは、そもそも何か?
訪問介護とは、介護保険法第8条の2項で以下のように規定されています。
この法律において「訪問介護」とは、要介護者であって、居宅(老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十条の六に規定する軽費老人ホーム、同法第二十九条第一項に規定する有料老人ホーム(以下「有料老人ホーム」という。)その他の厚生労働省令で定める施設における居室を含む。以下同じ。)において介護を受けるもの(以下「居宅要介護者」という。)について、その者の居宅において介護福祉士その他政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの(定期巡回・随時対応型訪問介護看護(第十五項第二号に掲げるものに限る。)又は夜間対応型訪問介護に該当するものを除く。)をいう。
さらに、訪問介護業務には、主に、身体介護、生活援助があり、老計10号という通知に以下のように示されています。
身体介護とは、(1)利用者の身体に直接接触して行う介助サービス(そのために必要となる準備、後かたづけ等の一連の行為を含む)、(2)利用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援のためのサービス、(3)その他専門的知識・技術(介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病等に伴って必要となる特段の専門的配慮)をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービスをいう。(仮に、介護等を要する状態が解消されたならば不要※となる行為であるということができる。)
家事援助とは、身体介護以外の訪問介護であって、掃除、洗濯、調理などの日常生活の援助(そのために必要な一連の行為を含む)であり、利用者が単身、家族が障害・疾病などのため、本人や家族が家事を行うことが困難な場合に行われるものをいう。(家事援助は、本人の代行的なサービスとして位置づけることができ、仮に、介護等を要する状態が解消されたとしたならば、本人が自身で行うことが基本となる行為であるということができる。)
■施設介護と訪問介護の違い
施設との大きな違いは介護を提供する「場」が違いますね。
居宅という場所は定義上、特定の施設も含まれますが、ご利用者のご自宅へ伺うということがメインかと思います。
ご自宅では、介護の必要物品、衛生材料が潤沢に用意されているところばかりではありません。
また、スペースの確保も十分ではないところもあります。
色々なご事情で、必要性の高いものであっても導入することが難しいというケースもあり、定型的な介護技術や知識だけでは、対応が難しくなるケースがあります。
さらに、基本的には一人でケアを提供するので、緊急時の対応などもすぐにスタッフを呼べるケースばかりではないという点も難しさを感じる理由だと思います。
■施設介護と同じところは「チームケア」であるところ
しかし、これについては訪問介護であっても、チームケアなのでご安心いただいて大丈夫です。
自分で思いつかなくても、ご利用者様の生活スタイルや価値観に合わせて、みんなで介護内容や方針を決定します。
情報収集し、アセスメントした上で課題を抽出し、その課題を解決するための目標を立て、目標達成のための計画を立案し、計画通りに実施し、その結果を評価し、また再度アセスメントしていくというPDCAは、施設でも同じです。
■訪問介護特有の仕事「生活援助」
施設では行わないこととしては、生活援助があります。
調理や洗濯については、個人差あり、難しさを感じる方も多いかもしれません。
家事が好き、得意という方は、ぜひ訪問介護にチャレンジいただきたいです。
■自分に合っているかどうか?で判断して
どちらが大変かという点は、上記の施設介護との違いで自分に合っている方を選ばれるとよいかなと思います。
ちなみに、私は施設介護の経験がなく、訪問介護しか経験がありませんが、自宅だからこそ見ることができる、利用者様の素の姿、自然体での生活を支えることができる楽しさを感じながら仕事をしています。
ぜひ訪問介護の世界を一度ご体験いただければ、在宅介護の素晴らしさにも触れられると思います。がんばってください!
ゆりかごホールディングス株式会社 代表取締役
株式会社ゆりかご 代表取締役
茨城県訪問介護協議会 副会長
茨城県難病連絡協議会 委員
水戸在宅ケアネットワーク 世話人
茨城県介護支援専門員協会 水戸地区会幹事
茨城県訪問看護事業協議会 監事
水戸市地域包括支援センター運営協議会 委員
水戸市地域自立支援協議会全体会 委員
介護労働安定センター茨城支部 介護人材育成コンサルタント
日本社会事業大学大学院 福祉マネジメント研究科 在籍中
介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・看護師・介護支援専門員・相談支援専門員・FP2級