Gさん(70歳、男性、要介護2)は、パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されていて、外出するときは車いすを使用している。歩行が不安定なため、週2回通所リハビリテーションを利用している。Gさんは、1年前に妻が亡くなり、息子と二人暮らしである。Gさんは社交的な性格で地域住民との交流を望んでいるが、自宅周辺は坂道や段差が多くて移動が難しく、交流ができていない。
Gさんの状況をICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)で考えた場合、参加制約の原因になっている環境因子として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.パーキンソン病
2.不安定な歩行
3.息子と二人暮らし
4.自宅周辺の坂道や段差
5.車いす
1.(×)パーキンソン病などの健康状態は、「心身機能」に該当します。
2.(×)不安定な歩行であることは、「活動」の制限に該当します。
3.(×)息子と二人暮らしは「環境因子」に該当しますが、参加制約の原因であるか否かは不明です。
4.(○)地域住民との交流における「参加」制約の原因となっている「環境因子」は、自宅周辺の坂道や段差という物理的な障壁です。
5.(×)車椅子は「環境因子」に該当し、「活動」の範囲を広げる手段となっています。
介護保険制度のサービス担当者会議に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.会議の招集は介護支援専門員(ケアマネジャー)の職務である。
2.利用者の自宅で開催することが義務づけられている。
3.月1回以上の頻度で開催することが義務づけられている。
4.サービス提供者の実践力の向上を目的とする。
5.利用者の氏名は匿名化される。
1.会議の招集は介護支援専門員(ケアマネジャー)の職務である。
1.(○)サービス担当者会議は、介護支援専門員(ケアマネジャー)が招集・主催することで行われます。
2.(×)多くは利用者の自宅で開催されますが、開催場所に関しての規定はないことから、介護支援事業所、利用者が入院している病院、通所施設の相談スペースなどが使われることもあります。
3.(×)回数についての規定はなく、介護計画(ケアプラン)作成時、新規サービス利用時、要介護認定の更新時など、必要に応じての開催となります。
4.(×)ケアプランの内容について情報を共有し、想定される課題や支援方針を検討することが目的です。
5.(×)利用者やその家族、サービス実施担当者などが参加メンバーであり、利用者の氏名が匿名化されることはありません。
社会資源に関する次の記述のうち、フォーマルサービスに該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1.一人暮らしの高齢者への見守りを行う地域住民
2.買物を手伝ってくれる家族
3.ゴミ拾いのボランティア活動を行う学生サークル
4.友人や知人と行う相互扶助の活動
5.介護の相談を受ける地域包括支援センター
1.(×)一人暮らしの高齢者への見守りを行う地域住民は、インフォーマルサービスに該当します。
2.(×)家族の手伝いは公的なサービスに含まれないため、インフォーマルサービスに該当します。
3.(×)ボランティア活動は、インフォーマルサービスに該当します。
4.(×)友人や知人と行う相互扶助の活動は、インフォーマルサービスに該当します。
5.(○)フォーマルサービスとは、公的機関や専門職による法律や制度に基づいた公的なサービスや支援のことです。介護の相談を受ける地域包括支援センターは、介護保険制度に基づいたフォーマルサービスに該当します。
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