第35回介護福祉士国家試験 対策問題(介護の基本)
■問題
Fさん(66歳、戸籍上の性別は男性、要介護3)は、性同一性障害であることを理由に施設利用を避けてきた。最近、数年前の脳卒中(stroke)の後遺症がひどくなり、一人暮らしが難しくなってきた。Fさんは,担当の訪問介護員(ホームヘルパー)に施設入所について、「性同一性障害でも施設に受け入れてもらえるでしょうか」と相談した。
訪問介護員の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1.「居室の表札は、通称名ではなく戸籍上の名前になります」
2.「多床室になる場合がありますよ」
3.「施設での生活で心配なことは何ですか」
4.「トイレや入浴については問題がありますね」
5.「同性による介護が原則です」
解答と解説
■解答
3.「施設での生活で心配なことは何ですか」
■解説
性同一性障害は、生まれ持った身体上の性(=戸籍上の性)と、自認する性が一致せず、持続的な違和感を覚える状態を指します。
1.(×)戸籍上の名前の表札になることがFさんの精神的負担になるかどうか不明ですが、いずれにせよ施設によって対応が異なると考えられます。
2.(×)Fさんが個室を希望しているかどうか不明です。
3.(○)Fさんが受け入れてもらいたい点は何であるのか、まずはニーズを把握することが大切です。Fさんの思いに寄り添い、一緒に問題を解決していく姿勢が望まれます。
4.(×)訪問介護員が問題点を勝手に判断することは不適切です。
5.(×)施設によっては異なる対応も可能であり、Fさんの希望も不明であるため不適切です。
ささえるラボ編集部です。
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