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社会福祉士とは?|資格の取得方法や試験の概要、仕事内容について解説

社会福祉士とは?|資格の取得方法や試験の概要、仕事内容について解説

[2025年2月21日更新]社会福祉士は、福祉専門職の国家資格のひとつです。取得をすることで専門性をもって利用者さんやそのご家族の相談支援業務に携わることができます。この記事では社会福祉士の仕事内容、給与事情を紹介しつつ、資格の取得方法も解説します!【監修者/社会福祉士:望月 太敦】


目次

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監修者/専門家

望月 太敦

https://mynavi-kaigo.jp/media/users/20

介護福祉士 社会福祉士 介護支援専門員 社会福祉法人 三育ライフ 杉並エリアマネジャー 杉並区立重症心身障害児通所施設わかば 園長 公益社団法人東京都介護福祉士会 副会長 公益社団法人日本介護福祉士会 元理事

社会福祉士は、介護福祉士や精神保健福祉士と同じ福祉専門職の国家資格です。
取得すると、介護施設の生活相談員や地域包括支援センターで働くなど活躍できる可能性が広がります。

この記事では、社会福祉士について知りたい方にむけて、仕事内容や平均給与額、主な就職・転職先、資格の取得方法などを解説します。

社会福祉士とは?

社会福祉士は、高齢者や障がいのある方だけでなく、子どもや生活困窮者、外国人など幅広い方の相談に応じ、適切な福祉サービスを利用できるよう支援を行います。また、地域の関係機関との連携や社会資源の開発なども社会福祉士の仕事です。

社会福祉士が携わる相談や支援などの業務はソーシャルワーカー(SW)として、資格がなくても行うことができます。しかし、国家資格である社会福祉士を取得することで、より高い専門性を証明することができ、就職活動や転職活動において強みとなる場合があります。

高齢化や人口減少など社会問題も多様化している中で、社会福祉士の資格を持つ人は今後さらに重宝される存在となります。

社会福祉士とソーシャルワーカー(SW)の違い

社会福祉士は、国家資格を持つ専門職で、高齢者や障がいのある方、生活困窮者などの相談援助を行います。国家資格であるため、資格を取得することで「社会福祉士」と名乗ることができます。

一方、ソーシャルワーカーは、福祉に関する相談援助を行う人全般を指す言葉で、特定の資格を必要としません。つまり、社会福祉士はソーシャルワーカーの一部であり、より専門的な知識とスキルを持っていることを証明できる資格であると言えるでしょう。

社会福祉士の主な仕事内容

次に仕事内容を見てみましょう。
社会福祉士は高齢者福祉分野だけでなく、障害者福祉分野など幅広い分野で活躍しているため、ここでは、高齢者福祉(介護)分野における社会福祉士の主な仕事内容を紹介します。

1.相談業務
2.施設の入退所や、サービス利用の手続き
3.関係機関との連携・調整
4.介護業務

1.相談業務

介護や支援が必要な方やその家族からの相談に対し、その内容をもとに課題を分析し、本人や家族とともに、必要な支援内容を検討したり、自己決定ができるようにサポートしながら提案を行ったりしています。

社会福祉士の業務範囲は多岐にわたりますが、この相談業務は特に重要なものとされています。

2.施設の入退所や、サービス利用の手続き

利用者さんが安心して施設やサービスを利用できるよう支援するのも社会福祉士の仕事です。

入居型施設の場合は、施設見学を希望する高齢者やその家族への対応・サービス内容や利用料の説明・入所手続きを行うといった業務があります。また、利用者さんが退所することになった場合には、退所手続きを行います。

通所型の場合は、通所介護サービスの利用開始・終了の手続きを行うほか、多くの場合、通所介護計画書の作成も担当します。

また、福祉サービスを提供する施設や、その設備、法律に関する対応も社会福祉士が行います。

3.関係機関との連携・調整

医療機関や行政機関など関係機関と情報共有をし、利用者さんが必要なときに、必要な支援を受けられるようサポートするのも社会福祉士の仕事です。

4.介護業務

社会福祉士の資格を有していると介護施設で生活相談員や支援相談員として働くことができます。
その場合、現場の介護職のサポートとして介護業務も兼任する場合があります。

社会福祉士になるメリット

では、社会福祉士になるとどのようなメリットがあるのでしょうか。もちろん、資格を取得することで知識が身につきますが、今回はそれ以外のメリットについて紹介していきます。主なメリットは以下の通りです。

1.ソーシャルワーカーや相談員になるうえで強みとなる
2.さまざまな職種と関わることができキャリアプランを描きやすい
3.収入アップが見込める

1.ソーシャルワーカーや相談員になるうえで強みとなる

ソーシャルワーカーや相談員として働く場合は、社会福祉士の資格がなくても、福祉業界で相談対応の職に就くことは可能です。

しかしながら、複合化した課題に対する相談など高い専門性を求められることがあるため、ソーシャルワーカーや相談員の職を目指すのであれば、資格があった方が職に就きやすいと言えます。

2.さまざまな職種と関わることができキャリアプランを描きやすい

社会福祉士は、介護施設はもちろん、自治体の福祉事務所、児童支援や障害者支援の施設、病院、学校など、さまざまな職場で活躍しています。 相談対応という主な業務内容は同じでも、職場によって支援対象や連携する職種が異なります。

そのため、仕事のやりがいや面白さも職場によって異なりますし、他職種がどのような仕事をしているのか見ることができる機会も比較的多くあります。働くなかで、自分の興味・関心に合わせてさまざまなキャリアビジョンを描くことができるでしょう。

3.収入アップが見込める

社会福祉士 給料 

出典:厚生労働省 令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果をもとに作成
上記グラフは、介護の主な資格と、社会福祉士の給与を比較したものです。厚生労働省の調査によると、社会福祉士の平均月給は約35万円で、保有資格がない人の約27万円と比較をすると約8万円も月給が異なることが分かります。

このことから、給与アップも目指しつつ働きたいという方は社会福祉士の資格取得を目指すのも1つのポイントでしょう。

社会福祉士の就職・転職先

ー高齢者介護施設

介護福祉士が社会福祉士の資格を活かしてキャリアチェンジする場合、高齢者介護施設が最も身近な就職先であるといえます。

高齢者施設で働く社会福祉士の多くは、相談員として従事しています。
なかでも、特別養護老人ホーム(特養)・通所介護施設(デイサービス)・短期入所生活介護(ショートステイ)などの介護施設で働く相談員を生活相談員と呼び、介護老人保健施設(老健)で働く相談員を支援相談員と呼びます。

※生活相談員や支援相談員の資格取得要件は各自治体によって異なります。

ー障害者福祉施設

社会福祉士のなかには、障害者福祉施設(生活介護事業所・就労継続支援事業所など)で生活支援員として働く方もいます。
生活支援員は、基本的に必要な資格はありません。
しかし、障害者福祉施設で、利用者さんやそのご家族のさまざまなサポートを行う生活支援員として働くうえで、社会福祉士を取得する際に身につけた知識は活かすことができるでしょう。

生活支援員の主な業務内容は、日常生活を送るうえでの食事や入浴などの支援、就労のために必要な職業訓練、将来や日常生活に関する相談に応じ、安心して日常生活を送れるよう支援することなどが挙げられます。
※自治体ごとの定めはありませんが、施設によっては社会福祉士等の資格を必須事項にしている場合があります。

ー地域包括支援センター

地域包括支援センターには社会福祉士・保健師・主任介護支援専門員の配置が義務付けられているため、社会福祉士を取得した人は、地域包括支援センターで働くという選択肢もあります。

地域包括支援センターとは、高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるように、介護・医療・保健福祉などの面から高齢者の相談に応じる機関です。 2005年4月の介護保険制度改正に伴って、設置が定められました。 設置主体は市町村ですが、市町村から委託を受けた社会福祉法人や医療法人などが運営しているセンターもあります。

地域包括支援センターで勤務する社会福祉士の主な仕事は、大きく分けると、相談者の悩みを聞き、適切なサービスにつなげたり、必要な情報を提供したりする「総合相談」と、高齢者や障がいのある方の権利を守るための「権利擁護」の2つに分けることができます。これにより地域住民が安心して尊厳を持った状態で生活ができるようサポートしています。

センターに寄せられる相談のなかでも、詐欺や悪徳商法などの消費者被害、高齢者虐待、成年後見制度に関することは社会福祉士の専門分野です。そのほか、地方自治体や民生委員からの情報をもとに、一人暮らしの高齢者など、地域で孤立しがちな人の自宅を訪問することもあります。

ー医療機関

医療機関等で、医療ソーシャルワーカーとして勤務する社会福祉士も多くいます。

医療ソーシャルワーカーは、病院の地域医療連携室や医療相談室といった部署に所属していて、主な仕事は、通院・入院中の患者とその家族からの、病気やケガが原因で発生する心理的、社会的な悩み相談への対応です。また、退院後の生活がスムーズにいくよう、在宅生活をサポートする関係機関との連携なども行っています。

医療ソーシャルワーカーになるうえで、必要な資格はありませんが、採用の条件として社会福祉士や精神保健福祉士など相談援助業務に携わる資格を求められることが一般的です。

ー児童福祉施設・児童相談所

乳児院・児童養護施設・障害児通所施設などの児童指導員や児童相談所の児童福祉司(児童相談員)といった児童福祉関連の道に進む社会福祉士もいます。

児童指導員は、児童福祉施設に入所・通所する子どもの日常生活のサポートや学習指導にあたり、障がいのある子どもに対しては、発達支援や社会参加のための療育を行います。
児童福祉施設で児童指導員になるには児童指導員任用資格が必要ですが、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を取得していれば、すでに任用資格を満たしているため、新たに資格を取る必要はありません。

児童福祉司は、児童相談所で、子どもに関わるさまざまな相談に対応し、虐待の有無などを調査して問題解決にあたる仕事です。
児童相談所は行政機関なので、児童福祉司(児童相談員)になるには、児童福祉司任用資格を取得したうえで地方公務員試験に合格する必要があります。 ただし、社会福祉士または医師、精神保健福祉士を取得している人は、新たに児童福祉司任用資格を取る必要はありません。

ー社会福祉協議会

社会福祉協議会は、民間の社会福祉活動を推進するための民間組織で、「社会福祉法」という法律に基づいて全国の市町村や都道府県に設置されています。 社会福祉協議会で働く社会福祉士は、地域福祉コーディネーターやボランティアコーディネーター、福祉活動専門員といった名称で活動しています。

職種によって担当業務は異なりますが、社会福祉士は、主に、地域住民からの生活にまつわるさまざまな相談ごとへの対応、行政機関や各種団体との連絡・調整、市民ボランティアやサークルの活動のサポート、高齢者や親子が気軽に交流できるサロンの運営などを行っています。

ー行政機関の相談窓口

地方自治体の福祉事務所や福祉課といった行政機関も、社会福祉士の就職・転職先の1つです。
福祉事務所や福祉課の職員は、一般的にケースワーカーと呼ばれ、地域住民からの相談への対応、生活保護受給者の支援・家庭訪問などを行っています。

行政機関の正規職員になるには、社会福祉主事任用資格を取得したうえで、地方公務員試験に合格する必要があります。 社会福祉士の資格がある人は、すでに社会福祉主事任用資格があるとされるため、新たに資格を取る必要はありません。

ー学校

スクールソーシャルワーカーとして教育現場で活躍している社会福祉士もいます。 配属先は、公立の小中学校、高等学校、教育委員会などです。

主な仕事は、不登校やいじめ、虐待、貧困といった問題を抱える子どもや保護者からの相談に対応し、関係機関と連携しながら解決にあたることです。

スクールソーシャルワーカーになるための専門の資格はありませんが、社会福祉士か精神保健福祉の資格を持つ人が適しているとされており、多くの職場で採用要件としていずれかの資格が求められます。 このほかに、現場での実務経験や大学院を経て、大学や短大、専門学校の教員として働く社会福祉士もいます。

ー刑務所

刑務所で福祉専門官として働くという道もあります。 主な仕事は、高齢の受刑者や障がいのある受刑者が出所後に社会復帰できるように支援・指導することです。

福祉専門官は、社会福祉士または精神保健福祉士の資格があり、福祉の仕事の実務経験が5年以上ある人から選ばれます。

社会福祉士になるためには?

社会福祉士ルート

社会福祉士になるためには、上の図でも示したように、福祉系大学・短大ルート、短期養成施設ルート、一般養成施設ルートのいずれかを満たす必要があります。

ここからはそれぞれの特徴を見ていきましょう。

福祉系大学・短大ルート

福祉系の大学や短大に入学して社会福祉士を目指す場合、入学年度によって異なる科目数の指定科目と、修学年数によっては相談援助実務の経験が必要となります。

入学年度別指定科目数
・2009年(平成21年)3月までに入学した者
→12科目(社会福祉原論、老人福祉論など)

・2009年4月~2021年(令和3年)3月までに入学した者
→18科目(現代社会と福祉、社会保障など)

・2021年4月以降の入学した者
→23科目(医学概論、心理学と心理的支援など)
※科目名については大学や短大によって異なる可能性があります。


相談援助実務の必要年数
・4年制福祉系大学
→実務経験は不要

・3年制福祉系短期大学
→1年以上の実務経験が必要

・2年制福祉系短期大学
→2年以上の実務経験が必要

短期養成施設ルート

福祉系大学で指定科目を履修せず、基礎科目のみを履修(入学年度によって必要科目数は異なる)した場合は、短期養成施設に進んで半年以上学ぶことで、社会福祉士の受験資格を得ることができます。
ただし、修学年数によっては相談援助実務の経験をしたあと、短期養成施設に進みます。

入学年度別基礎科目数
・2009年(平成21年)3月までに入学した者
→6科目(社会福祉原論、老人福祉論など)

・2009年4月~2021年(令和3年)3月までに入学した者
→12科目(社会調査の基礎、社会保障など)

・2021年4月以降の入学した者
→16科目(医学概論、心理学と心理的支援など)
※科目名については大学や短大によって異なる可能性があります。


相談援助実務の必要年数
・4年制福祉系大学
→実務経験は不要

・3年制福祉系短期大学
→1年以上の実務経験が必要

・2年制福祉系短期大学
→2年以上の実務経験が必要


また上記以外にも、福祉関連の仕事に従事する公務員のうち、児童福祉司、身体障害者福祉司、査察指導員、知的障害者福祉司、老人福祉指導主事としての実務経験が4年以上ある場合や社会福祉主事養成機関を卒業したうえで相談援助の実務経験が2年以上ある場合、短期養成施設で半年以上学ぶと受験資格を得ることができます。

一般養成施設ルート

福祉系ではない一般大学や大学院などを卒業した場合は、一般養成施設で1年以上学ぶことで受験資格を得られます。 ただし、3年制・2年制の短大などを卒業した人は、それぞれ1年以上、2年以上相談援助実務の経験を積んだうえで、一般養成施設で学ぶ必要があります。
そのほか、相談援助の実務経験が4年ある場合も、一般養成施設で学ぶことで受験資格を得られます。

社会福祉士の一般養成施設には、通学過程と通信課程があります。 通学過程は卒業までの期間が約1年間で、昼間課程のほかに夜間課程もあります。 一方の通信過程は、卒業までに1年半ほどかかります。

相談援助実務の実務経験とは?

前述したように、「福祉系短期大学」や「社会福祉主事養成機関」を出た場合、相談援助実務の経験が必要となります。
また、この実務経験は条件を満たす現場での経験である必要があります。

以下は、一部抜粋ですが、このような条件があるということを把握し、詳細は試験センターのホームページを確認するようにしてください。
【相談援助実務(実務経験)について】

1.児童分野
保育士、児童福祉司、児童相談所の電話相談員など

2.高齢者分野
生活相談員、支援相談員、介護支援専門員、相談指導員など

3.障害者分野
身体障害者福祉司、心理判定員、職能判定員、ケースワーカー、相談支援専門員など

4.その他の分野
保健所の精神保健福祉相談員、精神科ソーシャルワーカー、医療ソーシャルワーカー、救護施設の生活指導員、相談支援員など

5.現在廃止事業の分野
すでに廃止された指定の事業に従事していた経験も実務経験の対象になる。

社会福祉士試験について詳しく知ろう!

上記で紹介したルートのいずれかを満たす場合、社会福祉士の国家試験を受けることが可能です。 ここからは、実施の大まかなスケジュールや、実施場所、試験科目といった試験の概要を紹介します。

実施年によって、スケジュールや試験内容等の変更が生じる場合があるので、最新情報は必ず試験センターのホームページを確認するようにしてください。

社会福祉士試験、合格までの主なスケジュール

8月上旬:受験の手引、願書取り寄せ
9月~10月上旬:受験申込受付期間
2月上旬:筆記試験
3月上旬:合格発表

社会福祉士試験の実施場所

社会福祉士の試験は、全国の主要都市で実施されます。
しかし、介護福祉士と比較すると実施都道府県は少ないので、受験しやすい場所はどこかを必ず確認するようにしてください。 2024年度(令和6年度)の第37回試験の実施地は以下の通りです。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県、鹿児島県、沖縄県(全国24試験地)

試験科目

第37回の筆記試験の科目は、下記の通り、計19科目から出題されます。筆記試験は、5つの選択肢から1つを選ぶマークシート形式で、1問1点の129点満点です。

試験科目
1.医学概論
2.心理学と心理的支援
3.社会学と社会システム
4.社会福祉の原理と政策
5.社会保障
6.権利擁護を支える法制度
7.地域福祉と包括的支援体制
8.障害者福祉
9.刑事司法と福祉
10.ソーシャルワークの基盤と専門職
11.ソーシャルワークの理論と方法
12.社会福祉調査の基礎
13.高齢者福祉
14.児童・家庭福祉
15.貧困に対する支援
16.保健医療と福祉
17.ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)
18.ソーシャルワークの理論と方法(専門)
19.福祉サービスの組織と経営

社会福祉士試験の難易度

ー合格率、受験者数、合格者数

社会福祉士合格率

出典:厚生労働省 社会福祉士国家試験の受験者・合格者の推移をもとに作成
参考までに他の資格の合格率を確認すると、介護福祉士は70~75%前後、ケアマネージャーが15%前後となっているため、社会福祉士は比較的難易度は高いが、努力次第で取得することができる資格であるということができます。

ー社会福祉士国家試験の合格基準

1.問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点をすること
2.上記を満たした者のうち、以下の6科目群(一部例外あり)すべてにおいて得点があること(0点は不可)

・医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム
・社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度
・地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉
・ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎
・高齢者福祉、児童・家庭福祉、貧困に対する支援、保健医療と福祉
・ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)、ソーシャルワークの理論と方法(専門)、福祉サービスの組織と経営

このことから、社会福祉士の試験は、偏りなくすべての科目の学習を進めることが必要であるといえます。

2021年度 社会福祉士カリキュラム改訂について

社会福祉士のカリキュラムは2021年度に改訂となっていて、第37回社会福祉士国家試験(2025年2月2日実施予定)から、出題範囲が新カリキュラムの内容となります。

今回の改訂目的として国は、新たな福祉ニーズに対応するために、ソーシャルワークの専門職としての役割を担える社会福祉士を養成することを掲げています。そのため、ソーシャルワークに関するカリキュラムの変更が非常に多くなっています。

詳細は「あわせて読みたい記事」の介護福祉士と社会福祉士は何が違う?|資格取得方法や仕事内容の違いについて解説します!で解説していますのでぜひご覧ください。

最後に:社会福祉士はこれからもニーズが高まる資格です!

社会福祉士は、介護職と同様に社会への貢献度が高く、やりがいのある仕事です。また、「高齢化の進行」だけでなく、「子どもの貧困」、「いじめ問題」、「地方の過疎化」など様々な課題を抱える社会において、今後もニーズが高まっていくのが幅広い人の相談援助をおこなう社会福祉士なのです。

もちろん、闇雲に資格を取得する必要はありませんが、自身のやりたいこと・支援したい人・活躍したい場所などを考えたときに、少しでも社会福祉士があてはまるようであれば、ぜひ取得を目指してみてください。

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