介護職の正社員とパートはどう違う?迷った時の考え方を専門家が解説
本日のお悩み
■専門家
福岡福祉向上委員会 代表 ▶プロフィール: 外資系コンピューター会社の営業、父親が営む会社の経営見習いを経て、2002年に35歳で福祉の世界に入り、14年間で2つの社会福祉法人の経営に携わる。 新規事業立ち上げ・組織づくり・職員育成・労働環境改善を行い、職員の労働満足度を向上させ、離職率の劇的低下を実現する。 2016年10月、福祉職の離職防止・人財確保を目的に「福岡福祉向上委員会」を立ち上げ、仲間と共に福祉職を支え続けている。また、福岡市の人材確保事業や福祉の魅力発信事業などにも携わり、福祉業界全体の底上げに寄与している。 得意なことは、縁を紡ぐことと戦略を立て実践すること。
自分自身の働く目的と正社員とパートの特徴を照らし合わせてみてはいかがでしょうか。
まずは、ご質問者さんが正社員とパートで悩まれている理由はどこにあるのか?そこを紐解いてみると、答えが出てきそうな気がしますね。
■一般的な正社員とパートの働き方の違い
便宜上、分かりやすい表現をしていますが、働く法人や勤務時間により多少異なる部分もありますので、そこを加味したうえで、読んでください。
また、実際にそれぞれの項目において、求人を比較してみることもおすすめです。
正社員 | パート | |
働く時間 | 長い(1日8時間以上) | 短い(1日6時間程度) |
契約期間 | 無期雇用 | 有期雇用(上限3年) |
仕事内容※ | 責任のある仕事 | サポート的な仕事 |
給与 | 安定した月給制や年俸制 | 時給×働いた時間 |
昇給※ | 定期昇給あり | 定期昇給の機会は少ない |
賞与※ | 年2回支給 | 無いもしくは寸志程度 |
社会保険 雇用保険 |
原則的には必須 | 法人規模や収入額や 労働時間により異なる |
福利厚生 | 正社員には適用されるものが、パートには適用されないものもある | |
社会的信用 | 正社員が通るクレジットカードやローンの審査が、パートでは通らない場合もある |
■パートで働くメリット
パートで働くメリットは、タイトルにもある「働く目的」にも大きく関わってきます。
一番大きなメリットは柔軟に働くことができることではないかなと思います。
正職員だと、早出・遅出・夜勤とあらゆるシフトを求められることが多いです。
一方パートは、日勤のみ、夜勤のみなど、自分自身のライフプランに応じた働き方を自由に組むことができます。
例えば、
介護職を始めたばかりの時は、育成や研修に力を入れている事業所へ
視野を大きく広げたいときは、地域活動や社会貢献に積極的な事業所へ
とにかくしっかりと稼ぎたい方は、時給が高い事業所へ
将来的に独立開業を考えている方には、その際の支援を掲げている事業所へ など
さまざまな選択が考えられます。
質問者さんは、
「何を目的に働くのか」
「何を目的に介護職をするのか」などと、ご自分に対しての問いを立ててみるのもひとつの考え方です。
すると、正社員を選んだ方が目的達成に近いのか?パートを選んだ方が良いのか?に関して、最初は明確ではないかもしれませんが、おぼろげながら、解は導かれていく気がします。
最後に/正社員でもパートでも、どこの法人で働くのかが重要
働く前の情報収集や見学、ボランティア、実習など、できる限り接点を増やし、自分自身の目的や感覚に合う法人に決めると、輝かしい未来が開けてくると思います。
そんな職場と巡り合うことを心から願っています。
ささえるラボの人気コーナー、専門家が答える「お悩み相談室」では、介護職として働く皆様からの質問を募集しています。
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福岡福祉向上委員会 代表